抗酸化のはなし④~実際に体の中で起こっていること~

抗酸化のはなし~実際に体の中で起こっていること~

活性酸素は、実際にはお肌にどのような影響を与えるのでしょうか?

お肌で起こっていること

私たちの体や皮膚をつくる細胞の中には多くの脂質が存在しており細胞膜の成分としても様々な働きをしています。
そして、皮膚の表面は皮脂という脂質に覆われていて、皮膚を保護しています。
脂質は活性酸素の標的になり、活性酸素の攻撃を受けた脂質はいくつかの過程を経て過酸化脂質となります。
このようにしてできた過酸化脂質は、脂質としての機能が低下するだけでなく過酸化脂質の連鎖反応を起こし、皮膚に様々な障害をもたらします。

○乾燥:表皮の角層中の細胞間脂質が活性酸素などにより酸化すると、ターンオーバーに影響を与えるだけでなく、お肌のバリア機能を低下させ、お肌を乾燥させてしまいます。

○シワ:活性酸素や脂質過酸化の連鎖反応により発生したラジカルは、真皮中のコラーゲン線維やエラスチン線維を分断します。更にコラーゲンなどを生み出している線維芽細胞にも細胞障害を起こし、シワの原因となります。
○シミ:皮膚が紫外線を浴びるなどして刺激を受けると、皮膚中に活性酸素が発生します。するとその影響でメラノサイトが活性化され、チロシナーゼという酵素の活性が高まります。メラニンは、アミノ酸の一種であるチロシンを原料としてチロシナーゼの働きにより生成されます。近頃は美白の敵として嫌われがちですが、肌を黒くすることで紫外線を吸収し体を守るという大切な働きを有する上、活性酸素を除去する力も持っており、実はとても大切なものなのです。
通常、メラニンはターンオーバーにより垢と共に皮膚から剥がれ落ちますが、紫外線を継続して浴びているとチロシナーゼは持続的に過剰にメラニンをつくり続け、シミの原因となってしまうのです。

○ニキビ:皮脂の中にはスクワレンと呼ばれる液状の油分があり、これはお肌のうるおいや柔軟性を保つために重要な成分です。これが紫外線等の影響で発生した活性酸素により過酸化スクワレンとなると、皮膚を刺激して角層肥厚や炎症などを引き起こし、ニキビの原因の一つとなります。
皮膚中の活性酸素生成量は、紫外線に当たると大幅に増えることが分かっていますので、紫外線対策がとても重要となりますね。

身体で起こっていること

もちろん、活性酸素が攻撃を加えるのはお肌だけではありません。
●目の中では…
水晶体(目の中のレンズの様な部位)にあるたんぱく質が活性酸素により酸化し、白濁すると、ものがかすんで見えたり、眩しさを感じたりするなどの症状が現れる、白内障の原因となります。
また、房水(眼球内を満たす液体)が活性酸素の影響を受けると、眼球内の水分量をうまく調節できなくなり、眼圧が上がると緑内障の原因となります。
網膜に含まれる脂質が活性酸素により酸化すると、視野がゆがんだり、色覚異常が出たりする、黄斑変性症の原因となります。
●骨では…
骨は、骨芽細胞による新しい骨基質の産生と、破骨細胞による古い組織の吸収を繰り返し、常に代謝されています。これを骨代謝と呼びますが、活性酸素の影響で骨芽細胞と破骨細胞の活性のバランスが崩れると、骨粗鬆症などのさまざまな骨代謝疾患を引き起こすといわれています。
●関節では…
関節内を満たす滑液(かつえき)という潤滑液には、活性酸素を消去する抗酸化物質やSODなどの抗酸化酵素が十分に含まれていません。そのため、関節が炎症を起こすと、関節内の活性酸素が増えますが、消去をすることはなかなか難しく、過酸化脂質が蓄積し、リウマチなどの原因になります。
●脳では…
脳は体の中で最も多くの酸素を必要とする器官で、呼吸で得る酸素の半分ほどを消費しています。酸素の消費が多いと、活性酸素の発生量も増えますし、更に脳の約半分は、活性酸素の標的になりやすい脂質でできています。
脳が酸化すると、脳卒中、アルツハイマー脳症などの認知症の原因となるといわれています。
●血液では…
血液中のLDLコレステロールが酸化し、動脈硬化を促進させ、血管の老化を促します。
血管が老化すると、血栓ができやすくなって手足がしびれたり、動脈瘤や静脈瘤を発症させたりします。
●臓器では…
活性酸素が臓器にダメージを与えると、炎症を起こしたり潰瘍や腫瘍の原因となったり、様々な病気のもととなることが分かっています。活性酸素か?カラタ?に与える影響お肌が活性酸素から受ける影響…女性としては、どれも遠ざけたいものばかりですね。
あまりに広い、活性酸素の攻撃範囲に恐怖感を覚えた方もいるのでは?
では、この活性酸素による脅威に対抗するために、私たちにできることはどんなことなのでしょうか。
次回は、いよいよ活性酸素と戦うための秘訣についてお話ししたいと思います。

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