デブ菌もらうと太っちゃうって本当?!

15.3.12UP

体型を左右する?!腸内細菌。痩せている人の腸内細菌をもらうと痩せられる?!

前回は、通常の人よりも食べた物を多く身体に吸収させてしまうという、恐怖の腸内細菌「肥満菌」についてお話ししました。
今回は、「肥満体型で肥満菌を腸内に多く持つ人が、痩せ型の腸内細菌を移植すれば、痩せることができるのか?!」という、とっても気になる実験と、痩せる腸内フローラを整えるために重要なポイントについてお話しします!

痩せている人の腸内細菌をもらえば…痩せられる?!

まずは、実験についてご説明します。

①「片方は肥満体型で片方は痩せ (標準)体型」という双子を探します(肥満に対する遺伝的要素を排除するため)。
②無菌状態で育てられたマウスを、双子から採取した腸内細菌のうち、
Obマウス:肥満体型の方から採取した腸内細菌 (Ob:obese=肥満した)
Lnマウス:痩せ体型の方から採取した腸内細菌 (Ln:lean=痩せた)
に分け、それぞれの腸内細菌をエサに混ぜ、与えます。
※えさはOb、Lnマウスともに同じものを同じ量与えます。

その結果、Obグループのマウスは、Lnグループのマウスよりも体重が増加したのです!
前回お話しした実験の結果同様、同じものを食べても体重が増えてしまうなんて、怖いですね。

さらにその後、

④Obグループのマウスの腸内細菌を、Lnグループのマウスに与える
⑤Lnグループのマウスの腸内細菌を、Obグループのマウスに与える

という実験もおこないました。
肥満菌を与えられたLnグループのマウスは、太ってしまったのでしょうか?
痩せる腸内細菌を与えられたObグループのマウスは、痩せることができたのでしょうか??

この実験の結果は、

●Lnグループのマウス:体重変化なし(太らなかった)
●Obグループのマウス:体重が減少傾向(痩せた)。

という驚くべきものでした。

「痩せる方が優勢なのに…じゃあ、なんで私は痩せないの?」
こう思われる方もいらっしゃると思いますが、カギはマウスたちの食事にありました。
実は、食物繊維が少なく、高脂肪な食事を与えたマウスには、痩せる腸内細菌を移植しても、菌が定着せず、マウスの体重増加を止めることができなかったそうなのです。
高脂肪、低食物繊維の食事は肥満菌を優勢にするようですね。
(出典:Science 6 September 2013: Vol. 341 no. 6150 .DOI: 10.1126/science.1241214)

また、この事例とは逆に、肥満体型の人から腸内細菌を受け継いだことにより太ってしまったと思われる事例も起こっています。

クロストリジウム・ディフィシル誘発性大腸炎という病気の治療法の一つに、糞便移植という、健康なドナーの糞便を患者の腸内に移植することで、善玉菌を増殖させて腸内フローラのバランスを整えるという治療法があります。
この治療を受けた米国人女性が、その後大腸炎の方は回復したのですが、本人曰く「体内のスイッチが切り替わった」かのように、急に16kgも太ってしまったのです!

女性の糞便提供者が肥満体型だったそうで、女性に移植をおこなった医師は、以降糞便提供者に肥満体型の方を使わないようにしているそうです。
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腸内環境を整えるには、食事が大切!

私たちの体型にまで影響を与える、腸内フローラ。
腸内環境を整えるために、古来からいわれてきたオススメな食材をご紹介します。

○ビフィズス菌や乳酸菌を含む食品を摂る
腸内環境に良い菌を腸内に直接補充します。
腸内まで生きた菌を届けるのは難しいですが、途中で菌が死んでしまっても、善玉菌を増やすのに有効な生理的機能が期待できます。
例:ヨーグルト、チーズ、漬物(ぬか漬けやキムチなど)、味噌など。
○オリゴ糖や食物繊維を含む食品を摂る
これらの成分は、消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌のエサとなって増殖を促してくれます。
例:野菜・豆・芋・果物など。
オリゴ糖は大豆、たまねぎ、ゴボウ、ネギ、ニンニク、アスパラ、バナナなどに多く含まれます。
オリゴ糖そのものも販売されていますが、一度に大量に摂取するとお腹を下すことがあるので、注意が必要です。
食物繊維は、こんにゃく、海藻、芋類、豆類などに多く含まれます。
納豆もおすすめです!

腸内フローラは、高脂肪低食物繊維(肥満菌を増やす食事)を摂った場合も、低脂肪高食物繊維(痩せる腸内環境を整える食事)を摂った場合も、どちらも24時間以内に変化をはじめるといわれています。

しかし、腸内フローラのタイプ(エンテロタイプといいます)そのものを変化させるには、長期間の食生活の改善が必要です。
痩せた人から、腸内細菌をもらい、自分の腸に定着させるだけのダイエット…というのは、夢のような方法ですが、まだまだ不確定なことが多く実現には時間がかかりそうで、今後の研究がまたれるところです。
腸美人=超美人!!
肥満菌にサヨナラするためには、日頃から自分の腸内フローラをしっかり整えるようにしましょう!
(キレイ研究室 研究員:船木)
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※掲載データ及び画像転載不可

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