食べる順番を変えるだけ!?血糖値をコントロールして食べ過ぎ防止!

12月。別名、師走ともいわれる月です。
その名の通り、何かと忙しい時期ですが、忘年会やクリスマス、そして年が明けると、お正月に新年会と続き、楽しいイベントが目白押し!
そして、美味しく飲んで、食べて・・・・・・と楽しく過ごしたあと、一回り大きくなった自分の姿に驚愕したり、体重計に乗るのが怖くなったり・・・という経験がある方も多いのでは?
今回は、体重や血糖値、中性脂肪など、もろもろの数値が気になる方に、耳寄りな情報をお届けしたいと思います。

まず知ろう!血糖値とは?

血糖値とは、血液内のグルコース(ブドウ糖)の量のことです。
食事で摂取された栄養素のうち、糖質は消化酵素で分解されてブドウ糖となり小腸で吸収され、血液により全身に運搬されるため、食事をするたびに血糖値は上昇します。
ブドウ糖は、日常生活において重要なエネルギー源で、エネルギーとしてすぐに消費されてしまいますが、使われなかった分は肝臓や筋肉組織等でグリコーゲンとして、さらには脂肪組織に中性脂肪として貯蔵されます。
エネルギー源として血糖が消費されると、貯えたグリコーゲンを分解し、ブドウ糖を血液中に放出し、血糖値を一定値以上に保つように私たちのカラダはコントロールされています。
しかし、糖質を過剰に摂取するとコントロールしきれず高血糖を招き、肥満はもちろん、糖尿病など、様々な生活習慣病を引き起こすということは皆さんご存知ですか?

血糖値を正常に保つこと(血糖コントロール)の大切さ

そんな血糖をコントロールしてくれるのは、膵臓(すいぞう)から放出されるホルモン「インスリン」です。
インスリンはブドウ糖に働きかけ、細胞に入り込みエネルギー源として利用されるための橋渡しの役割とグリコーゲンや脂肪としての貯蔵促進などの役割をしています。
しかし、糖質を一気に多く摂り入れると、血糖値が急上昇→血糖値を下げようと、急激なインスリンの放出→血糖値が下がり、低血糖状態に。そうなると、人は糖質を取りたくなりますので、甘いものを食べれば食べるほど、もっと欲しくなる・・・・・・ということが起こってしまいます。
血糖値をうまくコントロールするためには、血糖値の急上昇を防ぐことが大切なのです。

健康的な食事のために、気を付けること

では、血糖値の急上昇を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
食事から糖質を抜く・・・・・・というのが最も分かりやすいかもしれませんが、甘いものや炭水化物を排除した食事は現実的ではありません。
実はそんなに極端なことをしなくても、食べる物の順番に気を付けるだけで、血糖値の急上昇を防ぐことができるのです。
1:野菜・海藻・キノコなど食物繊維の多いもの
2:肉・魚などのメイン料理、すなわちたんぱく質
3:ご飯やパン、麺類、デザートなど炭水化物(糖質)

なんと、守るべきことはこれだけです。
なぜ、食べる順番が大切なのかご存知でしょうか?

まず、食物繊維は炭水化物の一種ですが、人間の消化酵素では消化できないため、エネルギーにはなりません。そのため、食物繊維には食事で摂った糖の吸収を遅らせる作用があり、食事の最初に食べることで食後の血糖値の急上昇を防いでくれます。
また、お酢にも糖の吸収を緩やかにする効果があるので酢の物は特にオススメです。

次に、ダイエットの敵と思われがちなお肉ですが、たんぱく質は筋肉をつくるとても大切な栄養素です。しかも血糖値の上昇にはあまりかかわりません。
メタボやダイエットが気になる方こそ、たんぱく質は積極的にとりたい栄養素なのです。
ただし、脂肪たっぷりのお肉の食べ過ぎは望ましくないので、赤味のお肉を食べたり、豆腐や納豆などの大豆食品を利用したりして調節しましょう。

そして、最後にご飯などをいただきます。
事前に野菜や肉魚などをしっかり食べているため、量も調整しやすいでしょう。

実は、この順番は懐石料理にとても似ているのです。
懐石料理では、最初に前菜を食べて、メインの料理が出てきて、最後にご飯を食べますよね?
昔の日本人は、健康に良い食べ方を知っていたのかもしれませんね。
忘年会や新年会などでごちそうをいただく機会が多いこの時期、居酒屋などでもぜひ、順番に気をつけて召し上がってみてください。
これで、例年とは違い、スッキリとしたカラダで新年を迎えられるかもしれません。

ただし、「この食べ方をすればカロリー無制限に飲食してよい!」というわけではありませんので、やはり腹八分目を心がけ、暴飲暴食にはお気を付けくださいね。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

※この記事は、過去ブログに掲載した記事を加筆・修正のうえ再掲したものです。

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