界面活性剤の種類は数千種類!?界面活性剤の分類と特徴

前回は、界面活性剤とその役割ついてお話ししました。
いろいろな種類の界面活性剤が、化粧品や日用品はもとより、食べ物にまで利用されているなんてびっくりしましたよね。
今回は、界面活性剤の種類ついてご説明したいと思います。

界面活性剤にはどんな種類があるの?

界面活性剤は数千種類あるといわれており、分類の仕方もいろいろ。
まずは界面活性剤の働きや特徴がわかりやすい、水に溶けたときの親水基のイオンの状態による分類について解説したいと思います。
※プラスとマイナスは引き合うという性質を意識して読んでみてくださいね。

活性剤の種類 特徴 模式図
陰イオン性(アニオン)界面活性剤 皮脂やほこりなど、汚れはプラスに帯電するものが多いため汚れを吸着する性質がある。

洗浄力や起泡力、分散性に優れ、シャンプーや洗顔料、せっけんなどに利用されることが多い。

乳化剤・分散剤・可溶化剤としても用いられる。

陽イオン性(カチオン)界面活性剤 一部マイナスに帯電する毛髪表面など、繊維への吸着が高く帯電防止効果があるため、コンディショナーや柔軟剤などに用いられることが多い。

殺菌力があるため、制汗剤などにも利用される。

両性界面活性剤 他のイオン性界面活性剤と併用が可能で、その保有する機能によって使い分け、補助界面活性剤として使用されることも多い。
非イオン性(ノニオン)界面活性剤 親水性と疎水性のバランス調整ができ、乳化や可溶化力に優れ、他のイオン性界面活性剤との併用が可能なため、広く用いられている。

乳化剤・可溶化剤や洗浄剤としても用いられる。

例えばシャンプーとコンディショナーには、一般的にどちらも界面活性剤が使用されていますが、表にもあるとおり、使用目的により全く性質の違うタイプの界面活性剤が使用されているのがわかります。
また、界面活性剤は石油や天然油脂などを合成することによってつくられるものが多いのですが、もともと自然界に存在する天然の界面活性剤もあります。
天然の界面活性剤の代表的なものとしてはレシチンがあり、卵黄や大豆に含まれています。
マヨネーズをつくったことがある方なら、お酢と油を混ぜる時に卵黄を使用したことがあるのではないでしょうか?
他にもさまざまな植物に含まれているサポニンや、私たちの体内で働く胆汁酸(肝臓で合成され、脂肪や脂溶性の栄養素の消化吸収に大切な働きを担う)も界面活性の機能を有しています。
さらに、最近は高分子系界面活性剤や、シリコーン系界面活性剤なども開発され、さまざまな界面活性剤がさまざまな場所で活用されています。

化粧品はもちろん、私たちの生活にも密着した存在である界面活性剤。
牛乳や母乳には、もともとカゼインという界面活性作用を持つ成分が含まれています。
そんな界面活性剤を、十把一絡げに「悪者」としてしまうことが、本当に正しいのでしょうか?
現在、化粧品に使用されている界面活性剤は、長年の使用実績があるもので、純度などもきちんと確認されています。
しかし、ラウリル硫酸ナトリウムなど、中には乾燥肌や敏感肌の方には脱脂力や洗浄力が強すぎて、炎症やダメージの一因となってしまうものもあります。
また、シャンプーや洗顔後のすすぎ不足など、肌の手入れの仕方によっては、界面活性剤が刺激となってしまうこともあるので、使用量を守ったり、きちんとすすいだりと使い方も大切です。
化粧品を使用する際には、自分の肌質や、使用目的に合ったものを選ぶこと、そして正しく使用することを心がけましょう。
私たちの身近な存在である界面活性剤。
『合成』『天然』といった言葉のイメージから判断するのではなく、化粧品の品質そのものに目を向けて、選ぶようにしたいですね。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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