肌タイプ別スキンケアのポイント~あなたの肌は何タイプ?~

化粧品業界に勤務していていると、よくいわれることがあります。

「おすすめの化粧品を教えて」「効果のある化粧品って何?」「どれを使ったらいい?」

皆さん期待を込めて質問してくださるため、こちらとしてもきちんとした答えをお伝えできればと思いますが、実はとても難しいのです!

美肌へ近づくために大切なのは、自分の肌を良く知ることです。自分の肌を知ることで、必要なスキンケアが見えてきます。

(1)肌性

(2)肌質

(3)スキンフォトタイプ

の3点から、自分の肌について考えてみましょう。

まずは基本の肌性について!

化粧品を買いにいったときやアンケートなどでたびたび聞かれることの多いのがこの肌性ではないでしょうか。

肌性は、健康な肌の状態や形状を表す言葉で、皮脂量や水分量、部位差などによって普通肌(ノーマルスキン)、乾燥肌(乾性肌・ドライスキン)、脂性肌(オイリースキン)、乾燥型脂性肌(混合肌・ドライオイリースキン)の大きく分けて4つに分類されています。

特徴とスキンケアのポイントを以下にまとめましたので、自分の肌性に合ったケアを心がけましょう。

普通肌 特徴
皮脂・角層水分量ともに適度でキメの整った肌。季節などにより変動するものの、肌トラブルも起こりにくいとされる。
スキンケアのポイント
油分と水分のバランスが整っているので、スキンケアを大きく変える必要はなく、そのまま肌の状態を維持することが大切。
乾性肌 特徴
角層水分量の低下した肌。キメが乱れて肌の柔軟性が低下し、バリア機能も乱れ、カサカサしたり粉をふいたような状態になったりすることも。
スキンケアのポイント
皮脂量が少ないため、過度な洗浄(洗い過ぎ)には注意。保湿に重点を置いたケアをおこなったのち、乳液・クリームを使用しうるおいを閉じ込めて。特に乾燥が気になる部分には乳液やクリームの重ね付けをするのもおすすめ。
脂性肌 特徴
皮脂量・角層水分量ともに多いが、特に額と鼻筋といったいわゆるTゾーンの皮脂量が多い。ニキビや吹き出物ができやすく毛穴が目立ちやすい。
スキンケアのポイント
洗顔時にしっかり皮脂を洗浄することが大切。化粧水などで水分を補給し、乳液やクリームなどを使用する際はつけ過ぎないよう気をつける。
乾燥型
脂性肌
特徴
皮脂量が多いにもかかわらず、角層水分量が不足。ニキビ・吹き出物ができやすく、肌あれが生じやすい。
スキンケアのポイント
Tゾーンなど皮脂が気になる部分はしっかりと洗顔し、保湿の際は乳液やクリームのつけすぎに注意。そしてUゾーンなど乾燥の気になる部分には、うるおいをしっかり保つケアを。乾燥が気になる部分には、乳液やクリームの重ね付けをしても。

 

あなたの肌が敏感?? 2つ目は肌質について

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化粧品を使用する中で肌質は、①普通肌(健常肌)、②やや敏感肌、③敏感肌の大きく3つに分類されることが多いです。

近年、自分が敏感肌(sensitive skin)であると感じている女性は増加傾向にあり、特に20~30歳代の方に多くなっています。

バリア機能の低下に大きく影響するため、肌性では乾性肌で最も敏感肌の比率が高くなるとされています。

アレルギー物質などの接触によって体質的に過敏に反応するもの、紫外線・気候変動などの外的要因や精神的ストレスや生活の乱れといった内的要因で起こる一時的なものなど、敏感肌に傾く原因もさまざま。

乾燥環境に晒された皮膚は、外部からの刺激に過敏に反応しやすくなり、わずかな刺激にもトラブルを起こしやすくなってしまうので、「肌が敏感になっている」と感じたら、保湿に重点においたていねいなケアをおこないましょう。

 

日焼けするとどうなる? 3つ目はスキンフォトタイプ

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スキンフォトタイプとは、一定の条件で太陽光にさらされたときに皮膚に現れる反応によってグループ分けをしたもの。国際的には1975年にフィッツ・パトリックによりⅠ~Ⅵに分類されています。

私たち日本人の肌に合わせた日本人固有のスキンタイプ(Japanese Skin Type)も、JSTⅠ~Ⅲとして定義されています。

スキンタイプ 日光に当たった時
JST-Ⅰ 赤くなって黒くならない
JST-Ⅱ 赤くなって、黒くなる
JST-Ⅲ 赤くならずに、黒くなる

スキンタイプによって、日焼けによる炎症の起こしやすさやダメージが異なりますので、JST-Ⅰに該当される方は、特に紫外線対策には気を付けるようにしましょう。

 

いかがでしたか?

自分の肌についてよく考えてみると、どのようなケアをすればよいか、少しわかってくるかと思います。

例えば、乾燥肌でやや敏感肌、スキンタイプはJST-Ⅰという方は、クレンジングや洗顔はやさしく過度にならないように心がけ、保湿を重視したスキンケアをおこない、日中は紫外線対策に気をつける……といった感じでしょうか。

肌が敏感なときは、化粧品以外にも日傘や帽子を使用したり、服の素材などにも気を配ったりすると、より良いでしょう。

自分の肌は、触れる機会が一番多い自分が一番よく知っているはず。

あなたの肌に合ったスキンケアをしてくださいね!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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