ダイエットには食べる順番が超重要!血糖値の急上昇を防ぐ3つのポイント

寒さが厳しい時期は、出不精になってしまったり、運動不足になってしまったり。
はたまた冬季限定の美味しいスイーツにハマって、つい食べ過ぎてしまったり。
コロナ禍の今、外に出る機会は減少傾向になり、例年以上にカラダが気になっていませんか?
ふと鏡に映った自分を見て、予想以上に大きくなってしまったお腹周りやあごのラインにビックリ!・・・なんてこともありますよね。
でも痩せようと、食事制限を継続するのは、なかなか難しいものです。
今回は、体重や血糖値、中性脂肪など、もろもろの数値が気になる方に、ぴったり。
制限の要らないおすすめの食事方法についてお話しします。

血糖値と血糖コントロールの重要性


血糖値とは、血液内のグルコース(ブドウ糖)の量のことです。
食事で摂取された栄養素のうち、糖質は消化酵素で分解されてブドウ糖となり小腸で吸収され、血液により全身に運搬されるため、食事をするたびに血糖値は上昇します。
そんな血糖をコントロールしてくれるのは、膵臓(すいぞう)から放出されるホルモン「インスリン」です。
インスリンはブドウ糖に働きかけ、細胞に入り込みエネルギー源として利用されるための橋渡しの役割とグリコーゲンや脂肪としての貯蔵促進などの役割をしています。
しかし、糖質を一気に多く摂り入れると、血糖値が急上昇→血糖値を下げようと、急激なインスリンの放出→血糖値が下がり、低血糖状態に。
このように血糖値が乱高下することは「血糖値スパイク(グルコーススパイク)」や「ジェットコースター血糖」などと呼ばれ、肥満などの健康リスクが高くなることが懸念されています。
血糖値が急降下すると、人は糖質を取りたくなりますので、甘いものを食べれば食べるほど、もっと欲しくなる・・・ということが起こってしまいます。
甘いものへの欲求が止まらなくなる経験、ある方もいらっしゃいますよね?
血糖値をうまくコントロールし、食欲を落ち着かせるためには、血糖値の急上昇を防ぐことが大切なのです。

健康的な食事のために、気を付けること


では、血糖値の急上昇を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?
食事から糖質を抜く・・・というのが最も分かりやすいかもしれませんが、甘いものや炭水化物を排除した食事は現実的ではありません。
実はそんなに極端なことをしなくても、食べる物の順番に気を付けるだけで、血糖値の急上昇を防ぐことができるのです。
ポイントは、3つ。
ですので、おすすめの食べる順としては、
1:野菜・海藻・キノコなど食物繊維の多いもの
2:肉・魚などのメイン料理、すなわちたんぱく質
3:ご飯やパン、麺類、デザートなど炭水化物(糖質)
なんと、守るべきことはこれだけです。
なぜ、食べる順番が大切なのかご存知でしょうか?

まず、食物繊維は炭水化物の一種ですが、人間の消化酵素では消化できないため、エネルギーにはなりません。そのため、食物繊維には食事で摂った糖の吸収を遅らせる作用があり、食事の最初に食べることで食後の血糖値の急上昇を防いでくれます(出典:Glycative Stress Research 6(3): 175-180, 2019)。
丼ものや麺類のように、順番を分けるものが困難な時は、一緒に摂るようにしましょう。
例えば、かけうどんの時はネギやわかめ(食物繊維)、玉子(たんぱく質)をトッピングする、などで工夫しましょう。
また、お酢にも糖の吸収を緩やかにする効果があるので酢の物は特におすすめです。
次に、ダイエットの敵と思われがちなお肉ですが、たんぱく質は筋肉をつくるとても大切な栄養素です。しかも血糖値の上昇にはあまり関りがありません。
メタボやダイエットが気になる方こそ、たんぱく質は積極的にとりたい栄養素なのです。
ただし、脂肪たっぷりのお肉の食べ過ぎは望ましくないので、赤味のお肉を食べたり、豆腐や納豆などの大豆食品を利用したりして調節しましょう。
そして、最後にご飯などをいただきます。
事前に野菜や肉魚などをしっかり食べているため、量も調整しやすいでしょう。
実は、この順番は懐石料理にとても似ているのです。
懐石料理では、最初に前菜を食べて、メインの料理が出てきて、最後にご飯を食べますよね?
昔の日本人は、健康に良い食べ方を知っていたのかもしれませんね。
家出の食事はもちろん、外食をする際や飲み会、イベントなどの際にも、ぜひ順番に気をつけて召し上がってみてください。

ただし、「この食べ方をすればカロリー無制限に飲食してよい!」というわけではありませんので、やはり腹八分目を心がけ、暴飲暴食にはお気を付けくださいね。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

関連記事一覧