お家でもケアできるって本当?冷たいものが歯にしみるときの対策についてクレモト歯科なんば診療所の呉本先生に伺いました!
暑い日が続くと、冷たいドリンクやアイスクリームが美味しく感じますよね!
でも、美味しいだけじゃなく、冷たさが歯にしみるという経験をされた方も多いのでは?
今回は、なぜ冷たいものが歯にしみるのか、ケア方法はあるのか、クレモト歯科なんば診療所の呉本勝隆先生にお話を伺いました。
何で冷たいものは歯にしみるの??
冷たい飲み物や食べ物が歯にしみる場合、以下のような原因が考えられます。
●虫歯や歯周病
虫歯や歯周病によって、歯の表面や歯茎がダメージを受けることで、冷たい刺激が歯神経に伝わり痛みを感じることがあります。
●歯の過敏症
歯のエナメル質や象牙質が削れたり、歯の根部が露出したりすることによって、歯神経が刺激されて痛みを感じる場合があります。
●エナメル質の減少
エナメル質は歯の表面を覆っている硬い組織であり、冷たい刺激から歯を守る役割を果たしています。
しかし、不適切な歯磨きや食事習慣、酸性食品や飲料の摂取などによってエナメル質が減少すると、歯の内部の象牙質や歯髄(歯の神経組織)が露出し、刺激に敏感になることがあります。
●歯の根の露出
歯茎の退縮などによって、歯の根部が露出することがあります。
歯の根は冷たい刺激が直接歯髄に伝わりやすくなります。
●虫歯の治療や歯の修復
歯の治療や修復に伴って、一時的に歯が過敏になることがあります。
おうちでもケアできる?歯がしみるときのケア
対処法としては、以下のことがお家でおこなえるケアです。
●歯磨きの改善
適切な歯磨きをおこない、歯垢をしっかりと取り除きます。
歯磨きの際には歯科衛生士の指導に従って、力を入れすぎずていねいに歯を磨くようにしましょう。
●歯の強化
フッ素入りのマウスウォッシュやフッ素処方の歯磨き粉を使用すると、歯のエナメル質を強化する効果が期待できます。
歯の健康寿命を延ばすことは重要です
歯の健康を保つことは健康寿命を延ばすことにつながります。
口腔内の炎症や感染は全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があり、歯の健康を維持することによって、以下のような健康上のメリットも期待ができます!
●健康的な食事
歯が強く健康であれば、噛むことができる食品の幅が広がります。
栄養バランスの取れた食事を摂ることは、全身の健康に重要です。
●摂取する栄養素の吸収
歯に問題がある場合、十分な咀嚼ができず、食品からの栄養素の吸収が阻害される可能性があります。
●認知機能の維持
歯周病や口内の感染が認知機能の低下と関連しているという研究結果があります。
歯の健康を保つことは、認知機能を維持するためにも重要です。
●心血管疾患の予防
口内の炎症が心臓病と関連しているとされています。
歯の健康を維持することは、心血管疾患のリスクを低減する一環となります。
●総合的な健康と生活の質の向上
口の健康が悪い場合、口臭や口内の不快感、歯痛などの問題が生じることがあります。
これらの問題が解消されることで、総合的な健康と生活の質が向上する可能性があります。
以上のように、歯の健康は健康寿命を延ばす一因となる重要な要素です。
定期的な歯科検診や適切な歯のケアをおこない、口内の炎症や問題を早期に対処することが、健康寿命の維持につながると考えます。
[執筆者]
呉本勝隆先生
日本大学歯学部 卒業
日本赤十字社和歌山医療センター 歯科口腔外科研修医
日本口腔インプラント学会 認定講習会修了
大阪大学大学院歯学研究科
分子病態口腔科学専攻 博士課程修了
大阪大学歯学部附属病院 保存科医員
大阪大学歯学会 優秀研究奨励賞 受賞
クレモト歯科なんば診療所開設
日本歯科保存学会専門医
WCOI(世界口腔インプラント会議)専門医
MID-G 理事
<所属団体>
大阪大学大学院歯学研究科 歯科保存学講座
臨床器材研究所
日本口腔インプラント学会
日本歯科保存学会
日本歯内療法学会
日本歯科顕微鏡学会
クレモト歯科なんば診療所
https://www.kuremoto-namba.com/