PAは高い方がいいの?~日焼け止めの表示について~

UV-Aを防御する能力を表すPA。
日焼け止めのパッケージを見ると、SPFと一緒に、「+」の数で表されています。
太陽光に含まれる紫外線が与える有害な影響についてはすでに皆さんご存知かと思いますが、中でもUV-Bはエネルギーが高く、DNAを損傷させるなど重大な被害を引き起こすことから、長年紫外線防御を考える上で重要視されてきました。

しかし、最近では地表に届く紫外線の大部分を占めるUV-Aは、比較的低エネルギーながらもUV-Bよりも深く体内に浸透し、シワやたるみといった光老化の原因となることから、UV-Aを防御することの重要性も認識されています。
PAの標記も2013年1月より4段階の「++++」が加わることになりました。
数値でないため、SPFよりもチョットわかりにくい…そんな、PAについて今回はご説明したいと思います!

 

PAっていったい?!

PA(Protection grade of UVA)は、UV-Aを防御する効果に関して、PA表示の4段階の4段階で表示されています。
PAを表示するためにはUVAPF(UVA Protection Factor of a product)を測定する必要があります。
日焼け止めを2mg/?の量で塗布した皮膚と塗布しない皮膚にUV-Aを照射し、日焼け止めを塗布した皮膚のMPPD(最小持続型即時黒化量:皮膚で数時間持続する黒化が認められた最小のUV-A量)と、塗布しない皮膚のMPPDの比が、UVAPFとなります(SPFの測定方法と似ていますね!SPFについて)。
PAは、UVAPFが2以上4未満を「+」、4以上8未満を「++」、8以上16未満を「+++」、16以上「++++」と表示しています。

 

数値の高さだけじゃダメ!日焼け止めを選ぶ際のポイントとは?!

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最も気になるのが、どんなSPF、PAの商品を選べばいいのか…というところではないでしょうか。
前回、SPFは30程度あれば、それ以上数値が上がっても、防御時間が延びるだけで効果はほとんど変わらないとお話ししましたが、PAは一体どのくらいあればいいのでしょうか?
「+で十分?」「++++が必要?」
…気になる答えは、「TPOに合わせる」です。
日焼け止めを選ぶ際、意外に重要なポイントとなるのが、日焼け止めの「落としやすさ」です。
レジャー仕様の耐水性の高いタイプのものは、落とすのにクレンジングが必要だったり、専用のリムーバーが必要だったりすることがあります。
メイクをする女性は、顔は毎日クレンジングすると思いますが、ボディはどうでしょう。
毎日ボディまでクレンジングできるでしょうか?
生活シーンに適したSPF、PAとともに、ソープで簡単に落とせる、といった使いやすさも考慮すると、TPOに合ったものが選びやすくなりますね。

下のグラフが示すように、「どこで、どれくらいの時間過ごすのか」をしっかり考え、その日の過ごし方によって使う製品を選ぶのが、最もお肌に良い日焼け止め選びです。過ごし方に応じた日焼け止め選びの目安グラフこれからの季節、外でレジャーやスポーツを楽しむ方は、「紫外線対策?もちろんバッチリ!」という方も多いでしょう。
しかし、油断できないのは、家やオフィスなどの屋内にいるときの紫外線対策です。
UV-Aはガラスや雲を通過します。
ほとんどを屋内で過ごす日、海へ繰り出し一日遊ぶ日…その日の予定に合わせて、日焼け止めを使い分けましょう。
日常使いのものと、レジャー仕様のもの、2種類もあれば十分だと思います。

サンサンと降り注ぐ太陽の下で遊ぶのは、とても気持ちいいもの。
屋内にいるときも、曇り空の時も、ずっとキレイな肌でいるためには、紫外線対策を忘れずにおこないましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]
※この記事は、過去ブログに掲載した記事を加筆・修正のうえ再掲したものです。

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