【抗酸化8】活性酸素対策総集編!快適な生活と体づくりのためにできること。

7回と長きにわたってお話ししてきました抗酸化のはなし。
最終回として、総集編でお送りしたいと思います。
今までの復習を兼ねて、読んでいただければ幸いです。

活性酸素とは?


活性酸素とは、呼吸をし酸素を得てエネルギーを作っている私たちにとっては、切り離せない存在です。
攻撃性が高く、その高い攻撃力でウイルスなどから体を守ってくれるのですが、私たちの細胞自身も酸化させ傷つけてしまう、ちょっと厄介で危険な存在でもあるのです。
主な活性酸素として、一重項酸素、スーパーオキサイドアニオンラジカル、過酸化水素、ヒドロキシラジカルの4種類があります。
また、活性酸素と同じくらい攻撃性の高い、過酸化脂質ラジカルなどのフリーラジカル(ペアを持たず、不安定で反応性が高い)にも注意が必要です。

活性酸素やフリーラジカルの引き起こす害とは?

体内の細胞に攻撃を仕掛けるため、ありとあらゆる部位に影響します。

●お肌→シミ・シワ・ニキビ・乾燥などの原因になります。
●身体→目・骨・関節・脳・血液・臓器など様々なところに悪影響を与えます。

もちろん、私たちの身体も甘んじて攻撃を受けているだけではなく、活性酸素に対抗する手段が備わっています。SODやカタラーゼなどの酵素がその代表格です。
しかし、これらの酵素の活性も、年を追うごとに下がってしまうのが現状です。

活性酸素やフリーラジカルに負けない体づくり&生活

では、活性酸素に負けないためにはどうすればよいのでしょうか?
私たちが活性酸素に対抗するために重要な点は3つです。

1:活性酸素やフリーラジカルの過剰な生成を抑えること

2:できてしまった活性酸素やフリーラジカルをできるだけ速やかに消去すること

3:活性酸素やフリーラジカルにより損傷が起きてしまったら、修復や再生を速やかにおこなうこと

これら3つを、効率よく行うためには以下のポイントが重要です。

■激しい運動をし過ぎない
適度な運動はむしろ望ましいです。急に激しく動くことを避けましょう!

■身体を清潔に保ち、規則正しい生活を送る
必要以上の活性酸素を発生させないように、そして体内の酵素(SOD)の働きをアップさせましょう。

■ストレスをためすぎないよう心掛ける
ストレスも活性酸素を発生させます。自分に合ったリフレッシュ方法を見つけましょう。

■暴飲暴食を防ぎ、栄養バランスを考えた食事を摂る
脂質や糖質の取り過ぎを防ぎ、不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維をきちんと摂取しましょう。
また、ポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富に含まれた食材を積極的に摂るのもおすすめです。
実際に、ポリフェノールの摂取量が多い(650mg/日以上)人は、少ない人(500mg/日以下)と比較して、死亡率が30%減少することが報告されています(出典:The Journal of Nutrition, Volume 143, Issue 9, September 2013, Pages 1445–1450)。
ポリフェノールが豊富な食材はダークチョコレート、ベリー類、ほうれん草、ブロッコリー、豆類など。
コーヒーや緑茶といった飲み物からも摂取できます。

■紫外線をうまく防御する
紫外線に当たると、体内で活性酸素が発生します。紫外線はシミやシワの原因にもなります。日焼け止めや長袖の服、帽子などをうまく使い、浴び過ぎないようにしましょう。

いかがでしたか?
活性酸素は、私たちが効率よくエネルギーをつくり出す際の副産物ともいえ、完全な悪ではありませんが、私たちの身体にとって、悪い影響をもたらすことも事実です。
しかし、日常のちょっとした工夫で、その被害を小さくすることは簡単にできます。
活性酸素のことを知り、上手に付き合っていくことが、美容と健康のためにも大切なのですね。
頭の片隅にでも置いていただき、できることから少しずつでいいので、生活を送る上で気をつけてみてください。
きっと、10年後、20年後の自分に生きてきてくれることと思います。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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