うっかり日焼けはヤケドと同じ!?最適ケアと美容施術についてPRIDE CLINIC院長の久野先生にお話を伺いました。

うっかり日焼け、誰もが経験したことがあると思います。
「たかが日焼け・・・」と放置してしまうことも多いと思いますが、ここできちんとケアしておくことが後々のお肌にとって重要かも?!
今回はPRIDE CLINIC院長の久野賀子先生にお話を伺いました。

うっかり日焼け・・・それはヤケドと同じ?!

うっかり日焼けして肌が赤くなってしまった…そんな経験はありませんか?
実は、この赤みは「1度の熱傷」、つまり軽いやけどと同じ状態です。
肌には炎症が起き、乾燥が進み、外部の刺激にとても敏感な状態になっています。
このような肌には、まず炎症を鎮めるケアとしっかりとした保湿が必要です。
炎症を抑えるには、患部を冷やしたり、市販のアフターサンケア用品を使ったり…という方が多いと思います。
しかし、症状がひどい場合は医療機関を受診し、処方されるステロイド剤などを使うことも有効です。
痛みが強い場合、痛みがなかなか引かない場合、水ぶくれができている場合などは、セルフケアではなく受診をおすすめします。
保湿ケアでは、化粧水や保湿クリームをたっぷり使って、肌のバリア機能をサポートしましょう。

紫外線による肌ダメージとその影響

紫外線は、肌にいわゆる光老化(ひかりろうか)と呼ばれるさまざまな悪影響を及ぼします。
特に注意すべきは、地表にまで届く、UVA波とUVB波の2種類の紫外線です。

UVA波:
肌に炎症を起こし赤くする(サンバーン)うえ、シミやそばかすの要因となります。
UVB波:
肌を黒くする(サンタン)うえ、肌の深層にまでダメージを与え、肌の構造(コラーゲンやエラスチン)を壊すため、シワやたるみの要因となってしまいます。

これらの紫外線の影響で、メラニン色素が過剰に生成されてシミが増えるだけでなく、肌の弾力が失われ、シワやごわつきといった肌老化が進行します。
紫外線対策は日頃からの意識が大切ですが、日焼けしてしまった後の適切なアフターケアや美容施術も、ダメージを最小限にとどめる重要なポイントです。

日焼け後におすすめの美容施術

日焼け後の敏感な肌に対しては、刺激を抑えつつダメージを回復する施術を選ぶことが重要です。
以下のような美容施術は、肌をやさしく整えながら、回復をサポートしてくれます。
●エレクトロポレーション
微弱な電気パルスを用いて、美容成分(ビタミンC、ヒアルロン酸など)を肌の奥まで届ける施術。
鎮静と保湿の効果が高く、日焼け後の肌に最適です。
●イオン導入
ビタミンC誘導体などの美容成分を、電気の力で浸透させる方法。メラニン生成を抑え、シミ予防にも効果的です。
●LED光治療(フォトセラピー)
低刺激のLEDライトを照射し、肌の炎症を抑えながら細胞の再生を促進します。
ダウンタイムがほとんどないのも魅力です。
※日焼け直後(24~48時間)は肌が非常に敏感なため、必ず施術前に医師または施術者と相談し、肌の状態を見極めてもらいましょう。

日焼け肌にNGな行動

日焼けした後の肌は、通常よりもバリア機能が低下し、非常にデリケートな状態です。
以下のような行動は、肌への負担や色素沈着を招く可能性があるため、避けましょう。
×ゴシゴシ洗顔・スクラブ洗顔
刺激が強すぎて、炎症が悪化する原因になります。
泡で優しく洗いましょう。
×熱いお風呂やサウナ
肌の炎症を悪化させ、かゆみや赤みが増すことがあります。
ぬるめのシャワーで済ませるのが理想的です。
×美白アイテムの早すぎる使用
ビタミンCやハイドロキノンなどの成分は、日焼け直後の炎症状態の肌には刺激が強すぎる場合があります。
まずは鎮静と保湿を優先し、美白ケアは肌が落ち着いてからにしましょう。

医療とサロンの違い

日焼け後の美容施術を受ける際には、「医療機関」と「美容サロン」の違いを理解して選ぶことが大切です。
●医療機関(クリニック)
医師が診断を行うため医薬品や医療機器を使った、医学的根拠に基づく施術により、高い効果と安全性が期待できる。
炎症や色素沈着など、医療的な対応が可能。
肌の状態によっては保険診療が可能なことも。
●美容サロン
医療行為をすることはできず、肌にやさしい施術が中心。
そのため、効果は比較的マイルドで、リラクゼーションを重視したものとなる。
肌トラブルがある場合は、施術を受けられないことも。

どちらを選ぶべきかは、日焼けの程度と肌の状態によって異なります。
この場合も、「赤みが強い」「水ぶくれがある」「痛みが引かない」といった場合は、まずは医療機関での診察を受けるのが安心です。
軽度の日焼け後のケアや保湿目的であれば、美容サロンでのケアも良い選択肢になるといえます。
うっかり日焼けをしてしまった後は、自身の肌状態を確認し、どのケアが良いか考えましょう。
症状が強いときはもちろん、心配ごとや相談したいことがある方は、早めに受診してくださいね。

[著者]

久野賀子(くのよしこ)先生

2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
皆様に気軽に先進的な治療を受けていただき、自分らしさをもっと引き出せる、自由で明るい美容クリニックづくりを目指し、2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICをオープン。

PRIDE CLINIC
https://pride-clinic.com/

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