【後編】若いうちから知っておきたいお金の話!米国株式とNISAについて~証券会社の扉を開けてみる~
NISAやiDeCoも話題になり、PCやスマホで簡単に投資が始められる現在、株式投資に興味を持たれている方も多いのではないでしょうか?
後編の今回は、米国株式とNISAについて、RGPでコンサルタントをされる松本雅利さまにお話を伺いました。
日本株以外にも目を向けてみませんか?米国株式購入について
前編では、日本の株式投資を前提でお話ししてきました。
今回お話しするのは、株式投資の対象として最近話題になっているのが米国株式です。
といっても国内の株式購入と大きな違いはありません。
注意すべきは下記の点です。
・取り扱い時間
ニューヨーク証券取引所が開いている時間は、日本時間23:30から5:00(夏時間中は22:30から6:00)。
証券会社によっては、時間外での取引ができる証券会社もありますが、日本の真夜中が株式市場の動く時間となります。
・外国為替
2023年11月現在1ドルは約150円ですが、日米の金利差もありますし、今後の特に日銀の金融政策次第では大きく動く可能性もあります。
・購入単位
1株から購入可能です。
また、米国株についてはひと月にいくら積み立てて、どこの株式を買い続けていくかという、定期積立のようなサービスを始めたネット証券会社もあります。
・配当
配当は日本は基本中間と期末の2回ですが、米国株式の場合は年4回。
四半期ごとに配当があります。
権利落日、配当金を受け取る権利が確定する日は、日本は月末が普通ですが、米国株式は一律になっておらず、月中が権利落日のケースの方がむしろ多いです。
ですから、米国株式を保有し、売却をする場合は注意が必要です。
・株主優待
ありません。
投資で収入があった場合、税金はどうなる?やっぱりNISAがおすすめ??
では、それによって発生する利益の税金がどうなるかを見てみましょう。
配当があれば日本であれ海外の株式であれ、20.315%の税金が引かれます。
税金は日本国のみで控除されます。
例えば10,000円の配当があるとするなら2,032円が税金として引かれ、自分には7,968円の金額が証券会社の口座に振り込まれます。
これで放置していても、つまり確定申告をしなくても良いわけですが、株式を売って損が出ている場合は確定申告で配当金で得た利益を株式で売った際に生じた損を相殺できます。
証券会社の口座設定で特定口座を選択して、かつ源泉徴収ありを選択しておけば、株式売買、配当金に関わる税金は全て証券会社が代行してやってもらえるので便利です。
ただ、脱税するというのは論外ですが、税金の支払い額は少ないに越したことはありませんよね。
そこで、おすすめなのがNISAです。
NISAを選択すれば1,800万円まで一切の税金がかかりません。
それは配当、売却ともにです。
証券会社のHPで株式を購入の際にプルダウンなどでNISAを選択すればそれで終わりです。
書店で新NISAという名称を見た方も多いかと思いますが、これから始める方は、古い、新しいかは関係ないのでNISA一択でいいかと思います。
ここで書きましたことはあくまで一つの考えであり方法論です。
金利にしても、為替にしても、どう動くかわかりません。
投資にリスクはあります。その投資の際にリスクをどう判断するか。
銀行に預けたままではリスクは低い、しかしリターンも少ない。
このコラムをきっかけに証券会社の扉を開けて見ることで資産運用の幅が広がることになればと思っています。
[執筆者]
松本雅利
RGP Japanコンサルタント
早稲田大学社会科学部卒業
米系ゲーム会社の日本法人でキャリアをスタートし、その後、さまざまな外資系企業でFP&Aの分野でキャリアを積む。
また、ビジネスパーソンとしてのSNSでの活動もおこなっており、特にLinkedIn上で情報を発信している。
RGP JAPAN
https://www.rgp-jp.com/