
夏までに痩せたい!短期間で結果を出したい人ほど陥りやすいダイエット法をクリニック院長小倉先生に伺いました
なるべくすぐに痩せたい、早く結果を出したい・・・と思った時に手を出してしまいがちなダイエット方法、実は間違ったダイエット方法かもしれません。
大切なのは早く痩せることではなく、「戻りにくい体」を目指すこと。
今すぐ始められる、3つの工夫とは?
金沢駅前内科・糖尿病クリニック院長の小倉慶雄先生にお話を伺いました。

夏までに痩せたい人が避けるべき、危険なダイエットとは?
短期間で結果を出したいときほど、危険なダイエットに注意が必要です。
まず避けたいのは、『極端に食べないダイエット』です。
1日1食だけ、ほとんど野菜だけ、飲み物だけ、といった方法は、必要な栄養が不足しやすく、筋肉量の低下や体調不良につながることがあります。
次に、単品ダイエットです。
りんごだけ、ゆで卵だけ、プロテインだけ、スープだけ・・・など、特定の食品だけを食べ続ける方法は、栄養バランスが偏ります。
一時的に体重が減っても、長く続けることは難しく、通常の食事に戻したときにリバウンドしやすくなります。
また、「サプリを飲むだけで痩せる」「これを飲めば脂肪が燃える」といった表現にも注意が必要です。
サプリメントは、食事や運動の代わりにはなりません。
特定の商品に頼るのではなく、食事全体を整えることが基本です。
人工甘味料やゼロカロリー飲料についても、「カロリーがないから、たくさん使えば痩せる」と考えるのは早計です。
WHOは2023年、体重管理を目的として非糖質甘味料を使用することを推奨しないというガイドラインを公表しています。
砂糖入り飲料を減らす途中の工夫として役立つ場面はありますが、甘い味に頼りすぎない食習慣をつくることが大切です。
「早く痩せる」より「戻りにくい体」を目指す
夏までに痩せたいと思うと、どうしても短期的な数字に目が向きがちです。
しかし、体重を急激に落とすほど、筋肉量の低下やリバウンドのリスクは高くなります。
医療の現場では、低エネルギー食や超低エネルギー食を行う場合でも、専門家の支援や栄養管理が重要とされています。
NICE(National Institute for Health and Care Excellence)の肥満管理ガイドラインでも、低エネルギー食や超低エネルギー食は長期的な戦略として安易に用いるものではなく、適切な支援のもとで行う必要があるとされています。
自分の体重が医学的に見てどの位置にあるかを知るには、BMIも参考になります。
BMIは「体重kg÷身長m÷身長m」で計算します。
日本では、BMI18.5未満が低体重、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満とされています。
シンデレラ体重やモデル体型、話題のスペ●●などを目標にし、痩せたい、痩せなきゃ・・・と思っている方が目指している体重が、BMI18といういわゆる「低体重(やせ)数値」なこともあります。
自身の体重を客観的に見るために、一度BMIの数値を参考にしてはいかがでしょうか。
ただし、体重だけで健康状態が決まるわけではありません。
腹囲、血糖、血圧、脂質、月経の状態、疲れやすさなどもあわせて見ることが大切です。
今日からできる、無理のない3つの工夫
安全にダイエットを始めるなら、まずは次の3つを意識してみましょう。
完全を目指すのではなく最初はできるところから少しずつ始めてください。
1つ目:甘い飲み物を減らす
ジュース、砂糖入りのカフェドリンク、スポーツドリンクなどは、飲み物だけで多くの糖質とカロリーをとっていることがあります。
水、お茶、無糖の飲み物に変えるだけでも、摂取カロリーを減らしやすくなります。
2つ目:毎食たんぱく質を意識する
魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などを適量とることで、筋肉量を保ちやすくなり、食事の満足感も得やすくなります。
3つ目:主食は完全に抜かず、量を整える
ご飯やパンをゼロにするのではなく、食べすぎている場合は少し減らし、その分、野菜やたんぱく質を組み合わせると、無理なく続けやすくなります。
まとめ
糖質制限、脂質制限、カロリー制限のどれが一番痩せるかは、人によって異なります。
医学的には、どの方法であっても、摂取カロリーを適切に整え、栄養バランスを保ち、続けられることが重要です。
夏までに痩せたいと思ったときほど、「早く落とす」ことよりも、「体調を崩さず、リバウンドしにくい方法」を選びましょう。
極端に食べない、単品だけを食べる、サプリだけに頼るといった方法は避け、まずは飲み物、間食、揚げ物、主食の量など、日常の中で見直しやすいところから始めることが大切です。
ダイエットは、短期間だけ頑張るイベントではなく、これからの健康を守る生活習慣づくりでもあります。
無理な制限ではなく、自分の体と生活に合った方法を選びましょう。
参考文献:
□厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-001.html
□厚生労働省 e-ヘルスネット「BMI」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/metabolic/ym-002.html
□World Health Organization. Use of non-sugar sweeteners: WHO guideline. 2023.
https://www.who.int/publications/i/item/9789240073616
□NICE. Overweight and obesity management. NICE guideline NG246. 2025.
https://www.nice.org.uk/guidance/ng246
執筆者

小倉慶雄先生
金沢駅前内科・糖尿病クリニックは金沢駅から徒歩3分で「糖尿病」「肥満」「甲状腺」の専門的な治療を行っています。
糖尿病・肥満で悩んでいる、一人でも多くの手助けになりたい。
その思いで、患者様の生活スタイル・習慣と病状に合わせた最適な治療を提供します。
金沢駅前内科・糖尿病クリニック
https://kanazawa-naika.jp/



