韓国から輸入したダイエット薬が覚醒剤だった！
今年の8月、多くのダイエッターの間で話題となるニュースが飛び込んできました。
韓国でネット販売されていたダイエット薬の一部から、覚醒剤の原料となる成分が基準値を超える濃度で検出されたそうです。
日本に輸入した日本人女性が家宅捜索を受ける事態に。
当該ダイエット薬は、日本国内でも30代から40代の女性を中心に500件以上も購入されているとのこと。
私たちのまわりには、携帯から手軽にアクセスできるダイエット情報や安価に購入できるダイエット商品が数多く存在し、非常に便利である一方で、根拠のない情報や嘘の情報も混在しており、安易に手を出すと危険なダイエット情報が溢れています。
また、私たちの「痩せたい」気持ちを悪用し、言葉巧みに本当は効果のない商材を効果があるように謳い高額の支払いをさせる悪徳な業者も後を絶ちません。
安易な言葉にのらないで！ ダイエットに近道はありません
自分の努力だけで痩せられないとどうしても安易な言葉にのってしまいたくなる気持ちはよく分かります。
しかし、あえてきつい言葉で非難すると、
「これを食べるだけで（飲むだけで）痩せる」
「これをするだけでスリムな身体に大変身！」
などと言う広告は全て嘘だと思った方が良いです。
そんな簡単に痩せることができるのであれば、こんなにダイエットで悩む人がいるはずないのです。
ダイエットとは本来は健康になるための「食事療法」であり、正しいダイエットを実践するにあたって、単品の食品だけを摂取したら健康になる！とういことはあり得ません。
もちろんダイエットの一環として、この栄養素を摂った方が良いよというものはありますが、ひとつだけで完結できる食品など存在しないのです。
過度なダイエットは厳禁。キレイになるためのダイエットを目指そう
また、極端なカロリー制限をすればもちろん体重を落とすことは可能ですが、体重を落とすことだけがダイエットの目的でしょうか？きっと違いますよね。
見た目がキレイになりたい、おしゃれに服を着こなしたい、異性にモテたい、などそういったことが目的ではないでしょうか？
必要な栄養素が不足すると綺麗に痩せることはできません。
偏った食生活や過度な体重減少は、特に10代の若い女性の発育障害をもたらすほか、鉄欠乏やそれに伴う貧血、疲れやすいなどといった症状を引き起こしますし、キレイになりたかったはずなのに、肌があれる、髪の毛が傷む、細いだけで締まりがなく色気もない、虚弱体質が出来上がることになります。
巷に溢れるダイエット情報・・・正しい情報との向き合い方
では、溢れるダイエット商品やダイエット情報に、私たちはどのように向き合っていくのが良いでしょうか？
冒頭のダイエット薬のニュースについては、まず「薬品」は国が認めている医療機関で専門医のもと処方してもらうことが大切です。
その他、『ダイエット食品・飲料・サプリメント』については、あくまで「食品」なので、普段の食生活の補助としての役割しか担えないことを忘れてはいけません。
食事はバランス良く摂取することが大切です。
ダイエットとは、食事にしろ運動にしろ、短期間で無理して体重を落とすことではなく、一生続けられる食事習慣、運動習慣を身につけることです。
一時的に無理して行うダイエットはリバウンドとセットです。小さな生活習慣の変化を積み重ねることが大切なのです。
あなたがいま実践しているそのダイエット一生続けられますか？
やめても大丈夫な生活の変化を自分の中に見出せますか？
このダイエット方法があっているか、続けて問題ないか、わからなくなったら、そのダイエットが果たして持続可能なものかどうか、一度自分に問いかけてみてください。
執筆者
吹田春佳先生
LIGHT CLINIC 副院長
［経歴］
30年、50年先の健康を見据えた肥満治療普及を目指してダイエット専門クリニックLIGHT CLINIC（ライトクリニック）を立ち上げ。
健康的にダイエットができるよう、内服治療の相談、ダイエット施術から食事・運動指導まで、ダイエットのトータルサポートを提供している。
LIGHT CLINICホームページ
https://light-clinic.co.jp/
