ステファンカーブって知ってる?虫歯予防のための重要なポイント3つを歯科医師 藤本先生に伺いました!
一生懸命歯を磨いているのにどうしても虫歯になったり、口臭が気になったり…。
私だけかなと思ったり、なかなか人に相談しにくいですよね。
今回は、株式会社ToothToothの歯科医師 藤本侑里先生に虫歯の原因やケア方法についてお伺いしました。
なぜ、人は虫歯になるの?
まず、なぜ虫歯になるのかを説明します。
虫歯とは、細菌(ミュータンス菌)が作り出す酸により歯の表面が溶かされ穴が空いてしまう病気のことです。
細菌(ミュータンス菌)・糖(ショ糖)・時間 これが重なることで虫歯が形成されます。
虫歯予防で重要!ステファンカーブって知ってる?
虫歯予防のために、細菌・糖・時間のコントロールを意識しましょう。
ヒトの口腔内のpH(酸性とアルカリ性の度合い)変化をグラフ化したステファンカーブというものがありますので、こちらを元にご説明いたします。
通常、私たちの口腔内は中性(約pH7)に保たれていますが、食べ物を食べるとpHは酸性に傾きます。
pHが5.5以下になると、歯の表面のエナメル質が溶け始めますが、通常は唾液の働きにより口腔内のpHは次第に中性へと戻ります。
[1]通常の場合(3食のみのとき)
このように、口腔内が中性に戻ると、歯の表面は修復されます。
[2]虫歯になってしまう場合(3食+間食が多いとき)
しかし、唾液の働きがあっても、食べ物を摂取する回数が多いと、口腔内が中性に戻り切らず、歯の修復がきちんとおこなわれません。
このような生活が続くと虫歯になってしまうのです。
虫歯予防のための重要なポイント3つ
虫歯予防のためは、具体的には以下の3つが重要になります。
1)細菌のコントロールは歯磨きを正しくする。
2)糖と時間のコントロールは、おやつや食事のダラダラ食べをしない
3)お口を酸性の状態に保たないようにする
お口の酸性の状態にする飲み物は炭酸飲料や甘い飲み物です。
それらの飲み物を水分補給を目的とし1日に頻繁に摂取されている方は、お水やお茶に置き換えてみることをおすすめします。
また、おやつを1日に何回も摂取する方も虫歯になるリスクが大きいです。
さらに、正しく歯磨きができているか歯科医院で判断してもらい自分の口腔内に合った磨き方を指導してもらうことはとても大切です。
意外と、人それぞれ磨き癖があるものです。
虫歯の原因菌と歯周病の原因菌は異なります。
そのため、原因によって対処法も異なります。
治療の方法も異なりますし、歯ブラシや歯磨剤の選択も異なります。
虫歯の予防にはフッ化物はとても効果的です。
歯科医院の定期受診をされていない方は、一度診てもらうことをおすすめします。
自分が虫歯になりやすいかな、と思ったらここをチェック!当てはまる人は改善を
一生懸命磨いているのに、虫歯によくなる方は、
・歯科医院に定期的に通院していない
・炭酸飲料や甘い飲み物を習慣的に摂取している
・歯磨きを1日2回以上していない
・おやつの回数が多い
・フッ化物含有の歯磨剤を使用していない
これらの項目に1つでも当てはまっていませんか?
今一度、確認してみましょう。
執筆者
藤本侑里先生
歯科医師
[経歴]
岡山大学歯学部卒
日本歯科保存学会所属 認定医
日本小児歯科学会所属
株式会社ToothTooth
関西の歯科医療法人にて勤務
現在は2児の母でありながら歯科医師として、臨床現場と歯科医療の啓発活動を行っています。
Instagramで子育てや歯に関するお役立ち情報を発信しています。
Instagram:子育て真っ最中!歯科医師2児ママ
@mama_haishasan