
毛穴汚れとニキビはどうしたらいい?オイリー肌の特徴と改善方法についてPRIDE CLINIC院長の久野先生にお話を伺いました
暑くなってくると皮脂の分泌が活発になり、顔がてかったりメイクが崩れたり、はたまたニキビが増えたり・・・といった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
皮脂が多いという悩みの原因から医療での改善方法について、PRIDE CLINIC院長の久野賀子先生にお話を伺いました。
そもそも、皮脂とは?
皮脂は、もともと私たちの体に備わっている「天然の保湿成分」です。
皮膚の真皮層にあり、毛穴に開口している皮脂腺から分泌され皮膚表面に拡がります。
皮膚の水分蒸散を防ぐことでうるおいを保ち、外部刺激から肌を守るバリア機能を担っています。
しかし、皮脂が分泌されると毛穴が開くため、過剰に分泌されると毛穴の目立ちやテカリの原因になることがあります。
脂性肌の特徴と悩み
脂性肌(オイリー肌)の方は、肌のベタつきに加えて、メイク崩れが起こりやすかったり、毛穴の開きが目立ったりと、さまざまな肌悩みを抱えやすくなる傾向があります。
さらに、余分な皮脂が毛穴に詰まると、ニキビの原因にもなるため、脂性肌は、ニキビができやすい傾向があります。
毛穴に皮脂が詰まることで、アクネ菌などの細菌が繁殖しやすくなり、炎症やニキビの発生へとつながってしまいます。
過剰な皮脂分泌を何とかしたいと思ったら、どうすればいいのでしょうか?
皮脂分泌を抑える方法:医療施術による皮脂抑制
皮脂の分泌を抑えるには、原因に応じた治療法を選ぶことが大切です。
以下に主な施術法をご紹介します。
1)インナードライ肌には「保湿系施術」
インナードライ肌とは、表面は皮脂でベタついていても、実は肌の内部が乾燥している状態です。
このタイプの皮脂過剰には、保湿効果の高い美容施術が有効です。
●エレクトロポレーション
微弱な電流で肌のバリア機能を一時的に緩め、有効成分を浸透させます。
高い保湿効果があり、施術後2〜7日ほど潤いが持続します。
●肌育注射(プロファイロ・スネコス・ボライトなど)
ヒアルロン酸を主成分とする注射で、水分保持力を高め、肌のうるおいと弾力をサポートします。
コラーゲン生成が促進され、たるみ毛穴の改善効果も期待できます。
2)血管の発達による皮脂過剰には「熱や光の施術」
皮脂腺に栄養を届ける血管が発達しすぎている場合には、以下のようなアプローチが有効です。
●ニードルRF
微細な針で肌に熱を与えることで、皮脂腺周辺の血管を収縮させ、皮脂の分泌を抑制します。
熱の深さや強さを調整できるのが特徴です。
●IPL(光治療)
特定の波長の光を当て、血管内のヘモグロビンに反応させることで、血管を縮小させます。
皮脂腺への血流が抑えられ、皮脂分泌も減少します。
3)単純な皮脂過多には「スキンボトックス」
皮脂の分泌そのものが多い場合は、スキンボトックスが効果的です。
ボトックスには皮脂や汗の分泌を抑える作用があり、サラサラとした肌質を一定期間保つことができます。
4)内服薬による治療
内服薬によって体の内側から皮脂分泌を抑える方法もあります。
●イソトレチノイン
ビタミンA誘導体の一種で、皮脂腺の働きを抑える効果があります。
ターンオーバーを促進し、なめらかな肌に導きますが、乾燥の副作用があるため、適切な用量での服用が重要です。
まとめ:
皮脂の悩みは、肌質や原因によって適切な対策が異なります。
自己判断でスキンケアを行うよりも、医療の力を借りることで、根本からの改善が目指せます。
まずは専門のクリニックで肌診断を受け、最適な施術プランを提案してもらうことをおすすめします。
[著者]
久野賀子(くのよしこ)先生
2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
皆様に気軽に先進的な治療を受けていただき、自分らしさをもっと引き出せる、自由で明るい美容クリニックづくりを目指し、2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICをオープン。
PRIDE CLINIC
https://pride-clinic.com/