お口の老化が全身の老化と関係あるって知ってた!?口腔環境のアンチエイジングについてアンチエイジング専門医の徳永先生に聞いてみました!
口腔環境と全身の老化って実は関係があるのです!
今回は、口腔環境のアンチエイジングについて歯科医師で医療法人メディスタイル理事長の徳永先生に伺いました。
口の老化が、全身の老化と強く結びついているのは、ご存知でしょうか。
老化を早くから感じるのは、口腔環境と言われています。それは、見た目であったり、食べたり話したりという口腔機能であったりします。口の老化が進むと、ホルモン値が下がり、総合的に元気がなくなり、見た目も暗い感じになってしまうこともあります。
今回は、「口のアンチエイジングで、明るく元気な毎日を」をテーマに、現在、分かっていることをまとめてみました。
エイジングによる大きな口腔環境の変化の3つのポイント
年を重ねることによる口腔環境の変化は、大きく分けて3つあります。
その変化が、どう繋がっていくのか、改善策と一緒に考えてみました。
1)歯や歯肉の加齢変化
・歯が黄ばみ、見た目が暗くなる
→歯のクリーニングやホワイトニングをおこない、明るくする
・歯がすり減る、歯が短くなる
→ナイトガード(マウスピース)の装着で摩耗を防ぐ、または歯列矯正で一部だけすり減る噛み合わせを変える
・歯にヒビが入る(歯に線が入り、欠けやすくなる)
→ナイトガード(マウスピース)の装着で歯のダメージを軽減、歯列矯正や噛み合わせ治療で力のバランスを整える
・歯並びが悪くなり、むし歯や歯周病のリスクが上がる
→歯列矯正で歯並びを改善し、磨きやすく
・歯茎が下がり歯が長く見える、食べ物が挟まりやすくなる
→定期的なクリーニングで歯周病予防をおこなう
・歯に着色がつく、見た目が暗くなる
→定期的なクリーニングで歯の表面の汚れを落とす
・以前治療をおこなった箇所の色が変わる(見た目が暗くなる)
→虫歯の可能性もあるので、歯科医院を受診することをおすすめします
2)機能・筋力の低下
・噛む力が下がり口角が下がる、シワが増える
→左右の奥歯でしっかりと咬めるような治療をおこなう
これまでの経験では、入れ歯より、インプラントが効果的なことが多い
悪い癖があれば治す必要もあります。
・喉や舌の筋力が下がる、むせやすくなる
→全身の筋力アップが有効、姿勢を正すなど全身を見直して、体の動きを活性化させましょう
・唾液が減り、口の中や唇が乾いてパサパサになる
→口呼吸の改善、全身の筋力アップが効果的
ストレスを減らしたり、ホルモン値を上げたりといった規則正しい生活習慣を心掛けましょう
・味覚が鈍くなり、味が濃いものを好むようになる
→よく噛んで食べる習慣を心掛けて、塩分を減らすことを心がけましょう
3)病気
・歯周病で歯茎が下がったり、歯がなくなったりして噛む力が下がる
・歯の本数が減り、噛む力が下がる。食べたものを飲み込みにくくなる。
・筋力が大きく低下し、食べにくくなる(シワが増えることも)
→これらに関しては歯科医院で検査をおこない、必要に応じて治療を受けることをおすすめします
いずれにしても、体全体の健康や老化が口にも大きく影響します。
身体の老化は、目には見えにくいこともありますが、口腔環境の老化は気付きやすいと思います。
大事なのは、日頃から歯科医院に検診やクリーニングに行く習慣です。
歯列矯正や歯科治療で噛み合わせを整えたりするだけでなく、笑顔トレーニングをおこなうことも大切です。
[執筆者]
徳永淳二先生
医療法人メディスタイル理事長
[プロフィール]
東京医科歯科大学大学院地域・福祉口腔機能管理学修了。
日本抗加齢医学会専門医。
画家の母を持ち、芸術に親しみながら医学を学び歯科医師となる。
気候変動や環境問題への関心が深く、元気で明るい未来には、アートと医学の融合が必要だと信じて活動をしている。
医療法人メディスタイルの理事長として、神奈川県で逗子メディスタイルクリニックを運営、地域のみなさんの“美しく健康な生活”を医学の力でサポートすることを指す。
医療法人メディスタイルホームページ
https://medi-style.jp/