和のハーブ、ミツバは栄養豊富な優秀食材!さらにリラックス効果も!

お雑煮やお吸い物、茶わん蒸しなどに添えられるミツバ。香りの高いミツバは、和のハーブといえます。独特の香りが苦手な方もいるかと思いますが、ミツバには西洋のハーブ同様ココロとカラダにうれしい作用がいっぱいなのです!今回は、ミツバの魅力についてお話ししたいと思います。

日本のハーブ、ミツバは体にうれしい栄養がいっぱい!

和のハーブであるミツバはセリ科の日本原産の植物で、学名にも「Cryptotaenia japonica (クリプトタエニア:ミツバ属 ヤポニカ:日本)」“日本”という言葉が含まれています。ミツバは日本を代表する和のハーブなのですね。
ミツバには、水耕栽培され根元にスポンジがついて売られている糸ミツバのほかに、遮光して栽培され、根付きのまま出荷され根も食べられる根ミツバ、遮光して茎を白く葉を淡い緑色に育て、カットされて出荷されるのが切りミツバと、3種類のミツバがありますが、通常最も目にすることが多いのは糸ミツバではないでしょうか?
色味や風味づけとして扱われることの多いミツバは、あまり主役となるイメージはないかもしれませんが、糸ミツバのβカロテンの含有量は100g中3200μgと小松菜(100g中3100μg)を越えるレベルなのです。強力な抗酸化作用を持ったβカロテンは、健康のためにも美容のためにもぜひ摂取したい栄養素ですね。

ミツバを美味しくいただくには、薬味として利用する以外にはおひたしや卵とじなどのメニューがありますが、おひたしにする際にはオリーブオイルを少量垂らすと、相性の良いビタミンEも同時に摂取できるようになるのでおすすめです。また、女性にうれしい鉄分も、ほうれん草と同等に含まれており、現代人に不足しがちなカリウムも多く含まれています
ミツバ特有の香りがあまり得意ではない方は、天ぷらにするのがおすすめです。βカロテンは熱には強く油に溶けるという特徴があるので、天ぷらはピッタリのメニュー。香りも軽減されるので、とても食べやすくなります。
色味として一束買ったものの、持て余してしまう・・・という方は、ぜひお試しください!

ミツバのさわやかな香りでリラックス!

ミツバ特有の風味を作り出しているのが、さまざまな香気成分(以前はクリプトテーネンとミツバエンという成分が含まれているといわれていましたが、現在はβ-ミルセン、β-ピネンの混合物だといわれています)です。これらの香気成分には、ストレスやイライラなどを鎮めリラックスさせる効果や、不眠を解消する効果、そして食欲を増進させる効果があります。
これらの香りを最大限に利用するには、生でいただくか、あまり火を通しすぎないのがおすすめ。おひたしにする場合でもさっと湯通しする程度にして、香りとシャキシャキの食感が残るようにしていただきましょう!
残念ながら匂いが苦手という方は、長めに火を通すとよいかもしれません。香気成分は飛んでしまいますが、熱に強いβカロテンや食物繊維は変わらず摂取できます。

ミツバの香りが苦手な方は、パクチーやセロリも苦手だという方が多いのではないでしょうか?実はこれらは同じセリ科の野菜。独特のさわやかな香りには、共通するものがありますよね。
香りが近いので、意外に思われるかもしれませんが、レシピも代替することができます。ミツバを生春巻きやフォーに使うと、ほんのり和風の香りがして美味しくいただけます。タイのグリーンカレーなどにも欠かせませんが、パクチー(シャンツァイ・香菜)はなかなかスーパーでは手に入りにくい食材だったりします。糸ミツバなら、通年だいたいどこのスーパーにも置いてあるので、パクチーが手に入らないときは、代わりに使用してみてくださいね!

あまりスポットライトが当たることのないミツバ。
ですが、実は和の代表のハーブとして誇れる芳香と栄養を持っており、通年入手しやすく、価格も糸ミツバは水耕栽培なため比較的安定しているという優秀な野菜なのです!
美容と健康のために、今夜の食卓に加えてみてはいかがでしょうか?

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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