お肉に負けないたんぱく質!大豆には美肌に整腸にとダイエットに嬉しい成分てんこもり!
まだまだ寒い日が続きますが、節分を過ぎると暦の上では春になります。
節分とは、立春の前日におこなわれる、平安時代におこなわれた追儺(ついな)から生まれた行事です。
なぜ節分に豆をまくかご存知ですか?
豆は「魔滅(まめ)」に通じ、「悪いもの=魔」を「滅する=なくす」ということで、無病息災を願うものだそうです(諸説ありますが)。
節分には豆をまき、恵方巻を食べるご家庭も多いのでは?
今年、2022年の節分の日は2月3日、恵方は『北北西』とのこと。
今回は節分に欠かせない大豆についてお話ししたいと思います。
お肉に負けない!良質なたんぱく質。ダイエットにも効果有り?
大豆は「畑の肉」や「大地の黄金」と呼ばれるほど、栄養豊富なことが知られている食材です。
1990年にアメリカのがん国立センターにより「デザイナーフーズ」という、がんの予防に効果のある食材がピラミッド型の表にまとめられました。
上にいくほど重要度が高いとされているのですが、大豆はニンニクやキャベツとともにトップ群の中に含まれています。
大豆は、その健康効果により、世界的にも大変注目されている食材なのです!
では、そんな大豆の持つ栄養とはどんなものなのでしょうか?
最も重要なのは、必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なたんぱく質を多く含んでいること。
大豆のアミノ酸スコアは卵や牛・豚・鶏肉、魚類と同じ100。
植物性の食品の中で、アミノ酸スコア100となるのは、大豆と玄米など、一部しかありません。
「畑の肉」と呼ばれるだけのことはありますね!
大豆は肉や魚、卵など動物性の食品に負けない、優秀なたんぱく源であるといえます。
減量を心がける方にもうれしいデータがあります。
米国オックスフォード大学によって、肥満男性(BMI平均34.8)20人を対象に、大豆ベースと肉ベースの食事を比較する試験がおこなわれました。
どちらもたんぱく質:30%、脂質:30%、炭水化物:40%と同じように調整されているのですが、大豆ベースの食事をした群では、体重の減少と食欲の抑制効果が確認されたそうです(出典:Am J Clin Nutr. 2014 Aug;100(2):548-58.)。
栄養価も高く食欲を抑えてくれるとは、心強い食材ですね。
他にもまだまだ、魅力的な栄養がいっぱい!
大豆には、たんぱく質以外にもカリウム、鉄分(なんとほうれん草以上です!)、カルシウム、食物繊維、ビタミンB群などさまざまな栄養が含まれています。
更に、大豆特有の成分もたくさん!
・大豆イソフラボン:植物由来のポリフェノール。女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることで注目を浴びています。美肌成分としても人気です。
・大豆オリゴ糖:ラフィノースとスタキオースいう担当で構成されたオリゴ糖。腸内にいるビフィズス菌のエサとなり、活動を活性化させるため腸内環境改善に役立ちます。
・大豆サポニン:大豆の苦み成分です。その苦味のため、豆腐をつくる際に取り除かれていることもありましたが、現在はサポニンの強い抗酸化能が注目されています。更に、コレステロールの吸収を抑制する、中性脂肪を減少させるなどの作用があり、ダイエット効果も期待できます!
・大豆レシチン:リン脂質の一種で、細胞膜を構成している主要成分です。大豆レシチンの中に含まれる、ホスファチジルセリンは、脳内のリン脂質細胞膜に多く存在していることから、脳のための成分としてアメリカではブレインプロテクターなどと呼ばれ注目されています。
いかがでしたか?
大豆は私たちの体にとても大切な食材なのです。
厚生労働省の推奨する健康日本21では、大豆を含む豆類は一日100g摂取する事が目標となっていますが、なかなか達成できている方はいないのでは?
豆腐や納豆、油揚げ、しょうゆ、みそ、きな粉、豆乳など、日本には大豆を使用した食品がたくさんあるので、普段の食事に取り入れていきましょう。
豆乳の香りが苦手という方は、カフェオレやクリームシチューに使用する牛乳を、豆乳に代えてつくるのもおすすめ。
美肌、整腸、ダイエットなど、女性にとってはうれしい成分がてんこ盛りの大豆。
大豆のもつチカラを見直し、加工品などもうまく利用しながら摂りましょう。
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]