やっぱり「肉」!しっかり食べてキレイを目指す「肉食女子」になろう!
お肉はカロリー高め?コレステロール過多??いいえ、キレイになるための必須食材なんです!
肉食女子……とはいっても、昨今話題となっている、恋愛に積極的でどんどん行動し、小悪魔的な魅力でまわりの男性をいとも簡単に陥落させてしまう、恋愛体質の女性のことではありません。
ここでの肉食は、文字通り『お肉をしっかり食べる』ことを指しています。
みなさんは、お肉を食べていますか?
カロリーが高そう、太りそう、コレステロールが心配……との思いから、お肉を避けているそこのアナタ!
今日は、お肉を食べる意義についてお話ししたいと思います。
えっ! カロリーオーバーなのに栄養失調?! 現代の栄養事情
この飽食な時代に、栄養失調といわれても、あまりピンとこないかもしれません。
しかし、自己流の無理なダイエットや食事制限が原因で、カロリーは足りているのに栄養素が不足しているという『新型栄養失調』と考えられる人が増えているといわれています。
中でも不足しがちな栄養素はたんぱく質・ビタミン・ミネラル。
朝ごはんは大好きな菓子パン、昼ごはんや晩ごはんは、パスタやうどん、ラーメンなどの麺類や手軽な丼ものが多いという方は、脂質と糖質の摂取量が多く、カロリーは十分でも、上記の栄養素が不足している可能性が高いです。
また、意外なことにヘルシー志向の女性にも栄養素不足が懸念されます。
「玄米と豆や豆腐のサラダを摂り、スムージーも飲んでいるから、栄養面はバッチリ!」
このような食生活を送っている方に圧倒的に足りないのはたんぱく質です。
たんぱく質は、肌や髪、爪のもとであることは皆さんご存知だと思いますが、生命維持に必須である臓器や血中の成分やホルモン、酵素などもたんぱく質でできており、私たちの体の基本となるものです。
このたんぱく質が不足すると、生命維持に必須な部位から先に栄養が補充され、皮膚や髪などは後回しにされてしまいます。
皮膚のさまざまなトラブルや、髪の減少などはたんぱく質不足が原因のことも多いのです。
たんぱく質は、1日に体重(kg)×1~1.5g必要で、ストレスや疲労が強いときや運動したときは体重(kg)×2gほどとなり、通常時よりも多く必要になるといわれています。
例えば体重が50kgの人は、1日に50~75gのたんぱく質が必要という計算になります。
これは、普段お肉を50g~75g食べればよいというのではなく、たんぱく質量で50~75g必要であるということ。
卵1個(約60g)で、たんぱく質量では7.3g、豆腐(絹ごし)だと、100g食べても4.9g。
なかなか50gを達成するのは大変ですが、脂身の少ない肉類(霜降りでない赤身の肉)だと、100g食べると概ね20g程度のたんぱく質を摂取できるので、1日に必要なたんぱく質をしっかり摂取しようとすると、赤身のお肉を食べるということがとても大切になります。
カツオやマグロなど、赤身の魚肉もおすすめです。
同じものだけを取り続けると、栄養素の偏りもあるので、肉・魚・卵・豆類からバランスよく摂るようにしましょう。
お肉の場合は、牛・豚・鶏・羊と種類を変えて、もも・肩・バラ・レバー・ホルモンなど、部位にも変化を持たせるとよいでしょう。
私たちの体をつくるたんぱく質をしっかり摂ることが、肌や髪にとってはもちろん、健康にとっても、とても重要なのです。
意外? お肉はビタミンとミネラルの宝庫だった!
さて、たんぱく質の摂取にはお肉を食べることがとても大切だということは分かっていただけたかと思います。
ですが、お肉を食べることはビタミンやミネラルを摂取するのにもいいと知っていましたか?
ビタミンというと、ビタミンCを思い浮かべる方も多いと思います。抗酸化能を有し、免疫などにも働くビタミンCも非常に重要なビタミンですが、肉類には、こちらも非常に重要なビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群はエネルギーをつくり出すTCAサイクルを動かすのに必須なうえ、脳やホルモンをつくり出している副腎も大量に必要としているため、不足すると疲れやすくなったり、頭がボーッとしたりしてしまいます。
他にも、ビタミンB群は、糖質代謝にも関わる栄養素なので、甘いものやお酒、白いご飯やパン、麺類が大好きという方は特に積極的に摂るようにしましょう。
そして月経がある女性にとって不足しがちな栄養素といえば、鉄分。
鉄は酸素を体中に運ぶ赤血球をつくるのにとても大切な栄養素です。
つまり、鉄が足りない=貧血状態は、=酸欠状態ともいえるのです。
鉄分摂取の重要性が分かりますね。
お肉に含まれている鉄分は『ヘム鉄』といい、ほうれん草などに含まれる『非ヘム鉄』の何倍も吸収がよいという特徴を持っています。
しかも、鉄は吸収された後にたんぱく質と一緒に体内で利用されるので、お肉を食べることは鉄分の摂取にも非常に効率がよいといえます。
他にも、ビタミンAや亜鉛など、お肉には私たちに必要な栄養素がたくさん含まれています。
また、ダイエットに詳しい方ならご存知だと思いますが、脂肪の燃焼を促進するカルニチンは、ほぼ肉類にしか含まれていません。
カルニチンは特に羊肉や牛肉の赤身に多く含まれ、豚肉にも含まれています(残念ながら鶏肉に含まれている量は少ないです)。
お肉は太る、美容に悪いなどとは思わず、美容と健康のためにしっかり食べましょう!
キレイを目指してスタイルの維持やダイエットを気にすると、私たちはついついカロリーを気にしがち……ですが、重要なのは摂取カロリーではなく、その中味です。
いくらスキンケアをがんばっても、肌をつくる材料や、つくる際に必要な栄養素が不足していては、肌はいつまでたってもキレイにはなりません。
『肉食女子』となって、肌にも、健康にも、アンチエイジングにも重要なお肉をきちんと食べ、キレイと元気を手に入れましょう!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]