吸っても、吸わなくても美容の敵?タバコの影響について

タバコって美容によくないって聞くけど・・・どんな影響が?実は予想以上にスゴイ影響があるかも知れません…!

どれだけ念入りにスキンケアしていても、十数年後必ず老け込むといわれているのがスモーカーズフェイス(タバコ顔)。
タバコといえば、心血管障害や肺疾患などに関係することは皆さんご存じだと思いますが、シワやくすみなどのお肌の老化にも関係することはご存知でしたか?昨今の禁煙ブームによって、喫煙者は肩身の狭い思いをされているとは思いますが、近年、大規模な調査の結果から、喫煙がお肌の老化に関係するエビデンスとなるデータが出され、“タバコの害は紫外線に次ぐ”ともいわれるほどになりました。
でも、やめられないのがタバコ。
そんなタバコについて、最近の研究結果と美容への影響を中心にご紹介したいと思います。

 

◆タバコのメリット、デメリット

タバコを吸うことが体に悪いといわれる理由は、がん、心筋梗塞、気管支ぜんそく、糖尿病など、さまざまな病気のリスクが上昇するためだといわれています。2012年に海外の医学誌に掲載された研究では、タバコ1本吸うたびに、14.4分も寿命が短くなることが発表されました。1本に換算するとたいしたことがないように思えますが、タバコ1箱を吸うと約5時間も寿命が縮まることになります。
しかしその反面、ストレス軽減効果やボケ防止効果があるなどという研究結果や主張もあり、今後の研究でもまだまだ議論が起こりそうではあります。
では、美容への影響はどうでしょうか。
まずはタバコに含まれる三大有害物質のひとつとも呼ばれるニコチンは、
・ 血管が収縮
・ 一酸化酸素が発生するため、肌細胞へ必要な酸素が不足
・ 皮膚の温度や代謝が低下
・ 女性ホルモン低下
といった影響を与えるとされています。
また、タバコを吸うと体内では活性酸素がつくり出されてしまい、
・コラーゲンやエラスチンの産生力が低下
・皮膚の結合組織の破壊
・コラーゲン合成に必要なビタミンCが活性酸素を消去するために大量に消費
という、美容にとっては嬉しくないことばかりが起こってしまいます。
また、ある研究機関でタバコの煙を水溶化しヒトの線維芽細胞(真皮の細胞)に加えた実験がおこなわれたところ、コーラーゲンタイプⅠ・Ⅲの産生量が減少し、コラーゲンを分解する酵素(コラゲナーゼ)が増加したという結果も示されており、喫煙者はシワが多く、ハリや透明感がないなどのお肌の老化現象が早く訪れるといわれるのもうなずけます。

 

◆タバコは確実に、予想以上に〝見た目老化〟を促進する!

喫煙がお肌の老化に影響することを調査するために、最近でもアメリカの大学で多くの双子を対象に喫煙者と非喫煙者の顔の老化現象を検証する調査がおこなわれています。

■写真参考:https://news.bbc.co.uk/2/hi/health/1566191.stm
上記リンク先の写真をご覧ください。比較してみたところ、双子のうち喫煙した方が明らかにシワが目立ち、かつ長期喫煙者の方がより老けて見えることが発表されています。
※写真・・・左は喫煙者,右は非喫煙者の22歳の双子です。40歳になったとき、どんな顔貌になるかを特殊メイクで示した有名な写真です。

また、自社でおこなっている美容アンケート結果でも、肌状態が悪いと自覚する方のなかの喫煙者の割合を調査してみました。その結果、グラフには全て示してはいませんが20代、30代では肌状態が良くても悪くても約2割が喫煙者であったのに対して、40代、50代では肌状態が良いと自覚する方よりも、悪いと自覚する方に喫煙者が多くなる傾向が見られました。これは若いうちはタバコの影響が気にならなくても、数十年後に一気に肌状態に影響を及ぼすことが伺える資料のひとつになるのかもしれませんね。

お肌の状態別(自覚)の喫煙者の割合
最近では、日本でもシワの形成を中心にタバコの影響について調査がおこなわれ、喫煙者はシワの量が多く、シワが深いこと、またタバコの本数が多いほどその影響は顕著だったというデータが発表されています。また4パックイヤー(1日1箱を4年、1日4箱を1年)喫煙で、吸わない人の1年分にあたるシワが余分にできることも示されており、その影響の大きさがお分かり頂けると思います。

 

◆タバコの影響どうする??

よくないとは思いつつも、なかなか辞められないのがタバコ。自身のストレス発散のためにも利用されている方もいらっしゃるかと思います。ビタミンCを人より多めに摂ったり、スキンケアをていねいにしたりすればどうにかなると思いがちですが、残念ながら一瞬のフォローにしかなりません。喫煙者にとってはつらい選択ですが、肌老化を食い止めるためにも、今年は「禁煙」を考えてみるのが最善策かもしれません。
もちろん命の管理は個人の自由ですが、タバコを吸う方はこの事実をしっかりと受け止めて吸うようにしたいですね。
また、吸わない人も他人ごとではなく、「副流煙」の影響は想像以上に大きいのでタバコの煙を避けるなどの対策を、また喫煙者の方もタバコの煙が他人へ影響を与えることを理解し、配慮することを心がけましょう。

(キレイ研究室研究員:西川)

◎アンケート結果データについて
※本アンケート結果はキレイ研究室がおこなった、美容商品愛用者に対する調査結果です。
※実施:2012年10月20日~11月20日、N=1,163
※掲載データ及び画像転載不可
データのご利用希望の際は、コチラからお問い合わせください。

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