[糖化3]髪がパサつく、爪が脆い・・もしかして体内のコゲの影響かも!

肌だけでなく、頭髪や健康にまで?!糖化って、カラダの様々な場所に影響するんです。

前回、糖化がお肌に与える影響についてお話ししました。
私たちの体は、水分を除くと多くがたんぱく質でできています(水分:約60%、たんぱく質:約20%)。
お肌以外も、当然糖化の影響を受けてしまいます。
今回は、糖化が体に与える影響についてお話しします。

糖化で髪がパサパサに!

髪は、カッパ巻きのような構造をしており、

海苔:キューティクル(鱗状のたんぱく質が層になったような構造)
ご飯:コルテックス(ケラチン質の細胞が毛髪の長さ方向に比較的規則正しく並んでおり、毛髪の90%前後を占めている)
きゅうり:メデュラ(空胞やわずかなメラニン色素を含む。細い毛にはない場合もあり、解明されてない点も多い)

に例えられ、ほとんどすべての部位がたんぱく質でできています。
髪は毛根の部分で毛細血管から栄養を受けてつくられていくのですが、毛細血管から糖分も届けられるため、ケラチンと結びついてしまいます。
毛髪内部のコルテックス内のケラチンが糖化すると、コルテックスがもろくなり、ハリコシがなくなる・切れ毛や枝毛といった重篤なダメージが起きやすい髪になります。
髪の破断強度を調査した結果、なんと糖化した髪は健常毛と比較すると30%ももろくなったとの報告があります。
(出典:Glycative Stress Research Vol. Issue 2,Pages037-045(2014))

毛髪外部のキューティクルが糖化すると、髪の毛はツヤを失いくすんでいきます。
また、根元の部分と毛先の部分では、糖化の進み具合に差があることがわかっています。
これは、太陽光の照射が糖化に影響するため。
更に、ヘアカラーなども糖化の影響を増大させることが報告されています。
太陽光に当たれば当たるほど、ヘアカラーをすればするほど糖化が進む傾向にあるので、日光に当たっている時間が長くなる毛先ほど、糖化が進行してしまうのです。
枝毛や切れ毛など、多くのダメージが毛先に現れるのも納得です。
また、髪をつくる毛根の部分が糖化によるダメージを受けると、今まではなかったクセやうねりのある髪や細く弱い髪が生えてきたり、メラニン色素を十分に供給できずに白髪になったりしてしまうとの報告もされています。
艶やかで美しい髪を末永く保ちたい方は、普段のヘアケアにプラスして、髪の糖化にも注意しましょう。

爪が脆くなった? これも糖化の影響かも!


爪も、髪やお肌とおなじくたんぱく質(ケラチン)でできているため、糖化の影響を受けることがわかっています。
爪の糖化は、血管や間質液に密接する、爪の深部で起こることが報告されています。
糖化の影響を受けた爪は、もろくなったり、ツヤが無くなったりすることがわかっています。
また、しっかりした爪が形成できないと、巻き爪などが起こりやすくなると考えられます。
健康的でキレイな爪を保つためにも、糖化対策は必要なのです。
たんぱく質に影響を与える糖化は、ほぼ全身に影響があると考えられます。
眼球内の水晶体、脳、血管、骨など、糖化の影響は全身に渡ることが確認されています。

美容にも健康にも、大きくかかわりを持つ糖化。
できれば糖化とは無縁に過ごしたい・・・と思われるかもしれませんが、糖質をエネルギーとして使用する私たちにはそれも難しいことです。
お菓子を我慢するなど、甘い食べ物ならともかく、ご飯やパン、麺類などの主食を一切摂らないというのは無理ですよね。
では、糖化の影響をなるべく受けないようにするには、どうしたらいいのでしょうか?
次回は、抗糖化な生活を送るにはどうすればよいのかお話ししたいと思います。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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