やっぱり「ごま」!小さな実にギュギュッと詰まった栄養パワーは、やっぱりすごかった!
「開け、ごま!」と、アラビアン・ナイトに登場する呪文でもおなじみのごま。
なぜ、「ごま」なんだろう…と思ったことはないでしょうか?
実は、ごまは当時(9世紀ごろ)の中近東で、油を搾るための重要な植物として広く栽培され、栄養価の高い貴重な作物として重用されており、不思議な力があると考えられていました。
ストーリーの中でもごまには「神秘的」「魔法」などの表現が使われているほど。
現代でも、その小さな実にギュギュッと詰まった栄養パワーはまさに魔法!
今回は、そんな「ごま」についてお話しします!
ごまは抗酸化物質の宝庫!ゴマリグナンとは?
ごまには、セサミン・セサモール・セサモリン・セサモリノール・セサミノール・ピノレジノールなどの抗酸化物質が含まれており、これらは総称してゴマリグナンと呼ばれています。
ゴマリグナンは脂質の酸化を防ぐ効果が高く、ごま油が酸化しにくいのはゴマリグナンのおかげです。
ゴマリグナンの中でも最も注目されている成分は、ごまの中にも1%未満しか含まれていない、貴重な成分であるセサミンでしょう。
サプリメントにも良く利用されているので、ご存知の方も多いかと思います。
肝臓は代謝や解毒など、生命維持に欠かせない機能に関わるため、脳とともに活性酸素が発生しやすい部位なのですが、セサミンは肝臓で効果的に働いてくれるとても心強い抗酸化物質です。
更にうれしいことに、セサミンには肝臓で脂肪の分解を促進し、脂肪を燃焼しやすくする働きもあります。
細胞にはペルオキシソームという、脂肪を分解する働きをする細胞内小器官がありますが、セサミンがペルオキシソームを活性化することで脂質の代謝が高まり、中性脂肪などの脂質が分解されるのです。
ごまは脂質も多くカロリーが高いため、避けているという方もいるかもしれませんが、メタボが気になる方はごまを積極的に摂取しましょう!
女性にこそおすすめしたい!ごまのパワー!!
ごまは、女性にもおすすめな食材です。
ゴマリグナンはフィトエストロゲン(phyto estrogen,:phyto=植物、estrogen,=女性ホルモンの一種)と呼ばれ、女性ホルモンと似た働き(女性ホルモン様作用といいます)をしてくれるのです。
女性ホルモンが低下すると、お肌や髪の状態が悪化したり、月経のトラブルが起こったり、精神のバランスが崩れたり、いわゆる更年期時の症状があらわれることが分かっています。
何かだるい、体が重い、疲れやすい、気分が沈みがち、月経のトラブルがある…。
病院に通うほどではなくても、「なんか調子が悪い…」と、いわゆる不定愁訴を感じている方は多いのではないでしょうか?
また、ごまにはカルシウムや鉄分といった、女性に不足しがちなミネラルも含まれています。
アンチエイジングに脂肪分解、そして女性ホルモン様作用、そのうえ骨粗鬆症や貧血にも効果が期待できる…!
ごまは、すべての女性に食べていただきたい食材だといえますね!
ごまを使った料理というと、ごま和えなどがありますが、ごまをするのが面倒で敬遠しがち、という方はいらっしゃいませんか?
しかし、炒りごまさえ用意すれば、ご飯にふりかけたり、サラダや炒め物にぱぱっと加えたり…まるでトッピングのように使うことで、いつでも簡単&気軽に食べることができるのがごまのいいところです。
魅力的な栄養をたっぷり含んだごま。
ぜひ、毎日の食卓にプラスしてみてくださいね!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]