むくみはキレイの天敵?スッキリしない顔と足の対策には仰向け寝がおすすめです。

夕方には足がパンパンになってしまう、朝起きたのにむくみがすっきりしないなど、むくみに対する悩みがある方は多いのではないでしょうか?
脚が太く感じたり、顔が大きくなったように思えたり、キレイを目指す上で天敵ともいえるむくみ・・・どうやってケアするべき?
今回は、日本コアコンディショニング協会 副会長の石塚利光さまにお話を伺いました。

リンパの流れを良くする方法

むくみ解消には、まずむくみの原因を知ることが必要ですが、皆様は答えることが出来ますか?
答えは「“リンパの流れの滞り”と“重力の影響”」です。
実は、赤ちゃんにむくみが起きないのは、リンパの流れがよく、ゴロゴロと寝ていることが多いためです。
この記事では、どちらの原因も同時に解消できる方法をお伝えいたします。
まず、リンパの流れを良くするにはどうすればよいのでしょうか。

1:仰向けに寝て腹式呼吸
グッズやマッサージ方法もなども色々ありますが、まずは仰向け寝が基本。
冒頭でお伝えしたように、むくみは重力の影響を受け起こっています。
なので、まず横になるだけで、問題の半分は解決したといって良いでしょう。
ただし、血行不良などにより肌を押しても戻らなくなった場合(リンパ浮腫の状態)などは医療的なマッサージを受ける必要が出てきます。
このような場合は医師にご相談ください。
でも、ただ横になるだけでは、もう一つの問題である“リンパの流れ”をベストにすることは難しいです。

2:腹式呼吸により乳び槽を刺激する
仰向けで寝ることで、むくみの原因は概ね解決されるのですが、さらに効果を高めるために、腹式呼吸による乳び槽への刺激が有効です。
乳び槽は身体のほぼ中心にあり、リンパがあつまる場所で、おへそから少し上あたりの、腹部の深部にあります。
仰向けになった状態で深い複式呼吸をすることで、身体の中が動き、乳び槽を刺激することができます。

3:意外と難しい腹式呼吸を上手くやるコツとは?
まず、腹式呼吸というのを正確に見てみると、本当にお腹に空気が入っているわけではなく、肺に取り込んだ空気によって横隔膜が下がる事が腹式呼吸になることを指します。
ただ、横隔膜を意識して下げることは非常に難しいですよね。
ほとんどの方が「横隔膜を下げてみましょう」といわれても、どうしたらいいかわからないと思います。
なので、空気を取り込んだ際に横隔膜が動くよう、横隔膜がある場所を取り囲む“肋骨”と“骨盤”を上手く連動させる必要があります。
イメージとしては、肋骨と、骨盤がしっかりと向き合っている状態です。

4:肋骨と骨盤を連動って?大切なのは姿勢
肋骨と骨盤を連動させるような腹式呼吸といわれても、戸惑ってしまう方が多いかもしれません。
実は誰でも腹式呼吸を上手にやる姿勢があります。
その姿勢は、仰向けになったときに腰と床との隙間がスカスカにならない状態にすること。
ただし、隙間がなさ過ぎてもNG。
手のひら一枚分の隙間があることがベストです。
この姿勢を保つことができれば良いのですが、最初は慣れないと難しいかもしれません。
最初のうちは、隙間をキープする姿勢を意識しながら腹式呼吸をしてみてください。

「体幹ケア」で良い姿勢づくりを!普段の姿勢を整えて行きましょう

寝ている姿勢も結局普段の姿勢によって変わってきます。
歩いているとき、座っているときなど、日常生活の中で良い姿勢を保つことで、寝姿勢のような無意識の状態でも良い姿勢で居続けることができるようになります。
そのために必要なのは「体幹ケア」です。
スキンケア、口腔ケアと同じように、習慣的に体幹を整えたり、安定させたり、動かすように心がけましょう。
自分で行うのが難しい場合は、お近くの「体幹ケア」施設を検索してみてください。

審美的にも姿勢を良くすることはいわれていますが、身体の機能からみても普段から良い姿勢を保つことが大切なのです。
そして、むくみが気になる人はまず、就寝時の姿勢から。
昼寝をするときも、デスクに顔を伏せるような姿勢で寝るのではなく、可能であれば仰向けになれる環境を作りましょう。
そこでのコツは“姿勢”です。ぜひ普段の姿勢から意識してみてください。
また、むくみが無い人でも、乳び槽を刺激すると免疫力アップが期待できるといわれています。

良い姿勢はいい事だらけ。
良い姿勢と腹式呼吸で、むくみ知らずの元気な体を目指しましょう!

執筆者

石塚 利光
国内最大規模の運動指導者団体 日本コアコンディショニング協会 副会長
ペンシルベニア州立カルフォルニア大学大学院 修士号 / 元福岡大学教員

アメリカンフットボール USAチーム、プロバスケットチーム「名古屋ファイティングイーグルス」(Bリーグ)、プロ女子バレーボールチーム「クインシーズ刈谷」(Vリーグ)、空手形日本代表本 一将選手…など、トップアスリートへの指導実績多数
日本コアコンディショニング協会では副会長として運動指導者への指導やストレッチポール(R)などの体幹ケアツールの使用方法を監修。
また、株式会社LPN「アシスティック(R)」は元水泳日本代表トレーナー、現ウエイトリフティング日本代表トレーナーの桑井太陽氏と共同開発をおこなうなど、トレーニングアイテムの開発にも従事している。

体幹ケア
https://taikancare.com/

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