恋愛が長く続かないという方必見。
どうしてあなたの関係はすぐに終わりを迎えてしまうの？
長く愛され続ける秘訣とは？
今回は、結婚相談所SMART BRIDALの代表で心理カウンセラーの吉野麻衣子さまにお話を伺いました。
「キレイ」とは、メイクやファッションといった外見の美しさだけを指すのではありません。
穏やかな心持ち、そして大切な人との良好な関係性もまた、私たちを内側から輝かせる「キレイ」の源泉と言えるでしょう。
今回は、いつまでも愛され、お互いを高め合える「美しい関係」を築くためのコミュニケーションの秘訣を、心理学の研究をヒントにご紹介します。
関係の終わりを告げる！？「破滅の４騎士」とは
ワシントン大学のジョン・ゴットマン名誉教授は、長年の研究から、男女の関係を破綻に導く４つのネガティブなコミュニケーションパターンを「破滅の４騎士」と名付けました。
これは聖書の黙示録に登場する4人の騎士になぞらえたもので、批判・軽蔑・防御・断絶の4つの行動とされ、これらのパターンが現れると、関係の終わりを予告するサインになるといわれています。
しかし、ご安心ください。
これらのNGパターンを知ることは、逆にどうすれば良好な関係を築けるのかという具体的なヒントを与えてくれます。
今回は、このゴットマン教授の理論を基に、婚活中の方はもちろん、あらゆる人間関係をより豊かにしたいと願うすべての方へ、愛を育むための４つのコミュニケーション術をお伝えします。
愛され続ける人が実践している「美しい関係」を築く４つの習慣
では早速、関係を危うくするNGコミュニケーションと、そこから愛を育む行動へと転換させるための具体的な習慣を見ていきましょう。
習慣１：批判ではなく「穏やかなリクエスト」で想いを伝える
最初の騎士は「批判」です。
パートナーに対して、「どうしていつもそうなの？」「あなたは本当に〇〇しないわね」といった、相手の人格や存在そのものを否定するような言葉は、最も避けたいコミュニケーションの一つです。
これは「批判」と呼ばれ、相手の心を深く傷つけ、自己肯定感を奪ってしまいます。
NG行動：「あなたはいつも〇〇だ」「どうせあなたはこうでしょ」
このような言葉は、相手への敵意や軽蔑の表れと受け取られかねません。繰り返されれば、愛情は冷え、不信感だけが募ってしまいます。
OK行動：「私」を主語に、具体的な行動についてリクエストする
大切なのは、「私」を主語にして自分の気持ちを伝え、具体的な行動について建設的に話し合うことです。
・例１：「あなたが約束の時間に遅れると、私はとても心配になるの。」（「あなたはいつも遅刻する！」ではなく）
・例２：「週末、一緒に家事をしてくれると、私はすごく嬉しいな。一緒にやらない？」 （「あなたは家事を全然やらない！」ではなく）
不満を感じたときは、まず深呼吸をして冷静になり、自分の気持ちを言語化しましょう。
そして、相手を責めるのではなく、どうしてほしいのかを具体的に、そして提案として伝えることがポイントです。相手の意見にも耳を傾け、一方的な押し付けにならないよう心がけましょう。
習慣２：相手の良いところを見つけ「感謝の言葉」で心を繋ぐ
２人目の騎士は「軽蔑」です。
相手に対して皮肉を込めて嘲ったり、罵倒したりすると、相手は自分が軽蔑され、価値がないと考え、相手の自己肯定感も下げてしまいます。
日常生活の中で、相手の良いところを見つけて感謝の気持ちを伝えることは、ポジティブな感情を育む上で非常に重要です。
どんな些細なことでも構いません。
NG行動：相手の行動を当たり前と思い、感謝を伝えない。粗探しをする。
OK行動：小さなことでも「ありがとう」を具体的に伝え、相手の良い点を褒める
・例１：「スリッパを出しておいてくれてありがとう。助かるわ。」
・例２：「毎日連絡をくれるの、すごく嬉しい。ありがとうね。」
・例３：「今日のデートプラン、すごく考えてくれたんだね。楽しかったよ、ありがとう。」
毎日、相手の良いところを３つ見つけて言葉で伝えてみるのはいかがでしょうか。
何かをしてもらった時には、心からの感謝を伝えましょう。
相手の意見や考えを尊重し、決して馬鹿にしたり否定したりしないこと。
感謝の気持ちを伝え合うことで、お互いの自己肯定感が高まり、「この人といると心地よい」「大切にされている」と感じられるようになります。
筆者の周りの愛され上手な人も、自然とパートナーを褒め、感謝を伝えています。
その結果、パートナーも協力的になり、お互いにとって心地よい関係を築いているようです。
「相手に何かをしてもらう」ことを期待するのではなく、「相手が喜んで何かをしてあげたい」と思えるような関係性を育むことが大切なのです。
習慣３：自分の言動に責任を持ち「素直な心」で信頼を深める
３人目の騎士は「防御」です。
自分を守ろうと、相手から批判や指摘を受けた際に、自分の非を認めず、責任を相手に押し付ける行為は、問題を解決するどころか関係をさらに悪化させてしまいます。
お互いが責任を回避し、相手を責め合う関係では、信頼関係は築けません。
NG行動：自分の非を認めず言い訳をする。相手のせいにする。
OK行動：自分の言動を振り返り、非があれば素直に謝罪し、改善策を伝える
相手から何か指摘を受けた時、つい反論したくなるかもしれません。しかし、まずは相手の言い分に耳を傾けましょう。そして、自分の行動に問題があった場合は、素直に「ごめんなさい。私が間違っていました」と謝罪することが、関係修復の第一歩です。
言い訳をするのではなく、「これからはこうするように気をつけるね」と具体的な改善策を伝えることで、相手も安心し、あなたの誠実さを感じ取ってくれるでしょう。関係性が深まってきたタイミングで、当時の背景などを冷静に伝えるのは良いですが、まずは非を認める素直さが大切です。
習慣４：感情的にならず「冷静な対話」で絆を強める
最後の騎士は「断絶」です。
何か気に入らないことがあると、つい黙り込んだり、無視したり、その場を立ち去ったりして、相手からのコミュニケーションを断絶してしまっていませんか？
これは「逃避（ストーンウォーリング）」と呼ばれる行動で、相手に深い孤独感や絶望感を与えてしまいます。
NG行動：話し合いを避け、無視する、黙り込む、部屋を出ていく。
このような逃避行動が繰り返されると、心の繋がりは失われ、「向き合ってくれない」「頼りにならない」といった不信感が募り、いずれ仮面夫婦のような状態になりかねません。
OK行動：感情が高ぶったら一旦冷静になる時間を取り、その後必ず向き合って話し合う
感情が高まっている時は、無理に話し合いを続けようとせず、一旦冷静になる時間を持ちましょう。
・提案： 「少し気持ちを落ち着かせたいから、10分だけ時間をくれるかな？その後で、改めてちゃんと話したいんだ。」
深呼吸をする、散歩に出かける、好きな音楽を聴くなど、自分なりの方法で気持ちを落ち着かせることが大切です。
そして冷静になった後で、必ず相手と向き合い、問題について建設的に話し合いましょう。
相手を責めるのではなく、問題を解決するために協力する姿勢が重要です。
実際に、結婚後も良好な関係を築いているカップルは、「イライラしたら一度外の空気を吸ってくる」「甘いものを一緒に食べてから話し合う」など、自分たちなりのクールダウン方法を見つけて実践しているようです。
「美しい関係」は自分自身を磨く最高のレッスン
ここまで、ジョン・ゴットマン教授の理論を基に、愛され続けるための４つの習慣をご紹介しました。
１.穏やかな表現で不満を表明する
２.相手の良いところを見つけて感謝の気持ちを伝える
３.自分の言動に責任を持つ
４.自分で自分の感情をコントロールする
これらのコミュニケーションを心がけることは、相手との関係を良好にするだけでなく、あなた自身の内面を磨き、人間的な魅力を高めることにも繋がります。
もし過去の人間関係で、「あの時こうしていれば…」と思い当たることがあれば、それは貴重な学びの機会です。
自分の行動やコミュニケーションの癖を振り返り、言語化することで、同じ過ちを繰り返すことを防ぎ、より良い未来へと繋げることができます。
おわりに：今日から始める「愛され習慣」で、もっと輝くあなたへ
「美しい関係」は、一朝一夕に築けるものではありません。
しかし、日々の小さな意識と行動の積み重ねが、お互いを尊重し合える、かけがえのない絆を育んでいきます。
今回ご紹介した4つの習慣を、ぜひ今日から少しずつでも実践してみてください。
そうすることで、あなたの人間関係はより温かく、豊かなものとなり、あなた自身もさらに内側から輝きを増していくことでしょう。
参考文献：
Gottman, J. M., & Silver, N. The Seven Principles for Making Marriage Work: A Practical Guide from the Country’s Foremost Relationship Expert. Three Rivers Press（1999）.
執筆者
吉野麻衣子
株式会社SMART BRIDAL代表取締役社長／MBA婚活心理カウンセラー/モデル
「MBA（経営学）・心理学・AI・オンライン」を融合させ、科学的根拠に基づく戦略的婚活をサポート。
43歳で14歳年下の3高ハイスぺ男子と再婚し、経営者としての視点と心理学の知見を融合させた独自メソッドで、多くの方の幸せな結婚を実現。
ミセスコンテスト世界大会優勝者としてモデル活動も行いながら、全国の独身男女の人生設計をトータルサポート中。
SMART BRIDAL
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