
歯茎が黒くなったらどうすればいい?歯茎のトラブルについて、いしはた歯科クリニック石幡先生にお伺いしました
歯を白くしたり、虫歯を治したり、歯のトラブルの解決方法はイメージしやすいとは思いますが、歯茎に関する悩みも歯医者さんに相談していいの?
医療法人社団樹伸会いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹先生にお話を伺いました。
歯茎の色が悪い・・・これって改善できる?
歯茎の色が悪くなる、もしくは悪く見える原因はさまざま。
原因によって治療のアプローチも異なるため、まずはクリニックにて原因を探りましょう。
・喫煙習慣
・銀歯や金属の土台によるメタルタトゥー
・かぶせ物が入っている歯の歯茎が下がり変色した自分の歯が透けて見える
・歯周病によるもの
等が考えられます。
メタルタトゥーとは、金属がお口の中で溶けていき、歯茎に金属の色が移ってしまう状態のことです。
金属が入っている歯の近くの歯茎に生じます。
馴染みのない言葉だと思いますが、診療しているとよくある光景です。
前歯であれば目立ちますが、奥歯だとなかなかご自身では気づきにくいかと思います。
お口の端を引っ張って、鏡で良く見ると奥歯の近くに変色があるかもしれません。
金属でも質の良いものがあるので、いわゆる保険診療の銀歯がこれにあたります。
喫煙している方は、黒ずんだような色に変色することがあります。
喫煙は、歯周病にも悪影響です。
是非禁煙しましょう。
変色してしまった歯茎に関しては、質の良くない金属の除去、レーザー治療やガムピーリング、禁煙、歯周病治療といった治療法が挙げられます。
原因が何かによってアプローチの方法が異なりますので、歯科医にご相談ください。
歯茎のトラブル・・・日々のチェックが重要です
実は、意外と多いのが歯茎のトラブル。
・歯茎からすぐ出血する
・歯茎が下がってきている
・歯茎のツヤや張りがなくなっている
このようなことを感じることもあるでしょう。
「また出血した・・・歯みがき過ぎたかな」
と、ついおざなりにしてしまうことも。
ですが、これらに関しても、原因特定が大事なので歯周病の検査が必須です。
歯周病の原因も、必ずしも歯ブラシの不足のみが原因ではなく、咬み合わせの場合もあるため、咬み合わせ検査等も必須となります。
鏡でご自身の歯茎を定期的に見てみるのはとても良いことだと思います。
日々、歯みがきの際などに歯茎の状態も確認して、何か変化や違和感を感じたら、歯科医に相談ください。
歯茎のセルフケアについて
巷にはたくさんのセルフケアが出回っています。
しかし、まずは、歯科医院で歯周病検査を受けて、歯周病治療を行うのが望ましいです。
原因が不明なまま歯茎マッサージをしても効果が不明です。
場合によっては、症状を悪化させてしまう可能性が懸念されます。
順番として、ケアを始める前に原因特定が先になります。
マッサージ自体は、諸説ありますが血行が良くなるとの報告があります。
歯科医師にご相談のうえ、取り入れてみてください。
歯のみでなく、歯茎や口唇など、口腔内のさまざまなトラブルや悩をお持ちの方も多いと思います。
このようなときには、ぜひお近くの歯科クリニックにご相談ください。
執筆者
石幡一樹先生
いしはた歯科クリニック院長
[経歴]
歯科医師・博士(歯学)
2006年 昭和大学歯学部 卒業
2011年 東京医科歯科大学部分床義歯補綴学分野大学院 博士課程修了
2012年 埼玉県久喜市にていしはた歯科クリニックを開院
2020年 医療法人社団樹伸会を設立
2022年 久喜総合歯科を開院
医療法人社団樹伸会 理事長
日本補綴歯科学会 専門医
日本顎咬合学会 認定医
日本歯周病学会
ITI Member
昭和大学歯学部を卒業後、東京医科歯科大学大学院部分床義歯補綴学分野にて博士課程を修了。
2012年に埼玉県久喜市にて開業、2020年に医療法人化し、2023年現在は本院と分院の2クリニックを運営する。
縁ある人を幸せにする歯医者を信念とし、「患者が生涯しっかり噛める治療」を理念に診療をおこなう。
指導医である父、石幡伸雄より顎関節症の治療法を教わり、短期間で顎の痛みだけでなく、関節雑音も治せる治療法を全国に普及し歯科界に貢献するため、多数の講演活動をおこなっている。
いしはた歯科クリニック
https://ishihata-dental.com/