緑茶は飲んでも食べてもキレイをサポート!美肌とダイエットに興味がある人はカテキンに注目!

夏も近づく八十八夜!
との歌がありますが、これは立春を起算日とした88日目のことだそう。
2022年は5月2日にあたりますが、歌にあるとおり、ちょうど新茶の季節を迎えるころです。
紅茶やコーヒーに押されて、家で緑茶をいれて飲まない(家に急須がない)という方も多いと聞きますが、今回は日本が世界に誇るお茶『緑茶』の魅力に迫りたいと思います!

緑茶はポリフェノール豊富で、キレイと健康を目指す方にぴったりな飲み物です!

ご存知の方も多いと思いますが、緑茶にはカテキンが豊富に含まれており、代表的なものは以下の4種類となります。

カテキンとは、ポリフェノールの一種で、お茶の持つ独特な苦みや渋みのもととなる成分。
『緑茶が健康に良い』
というイメージを持っている方も多いと思いますが、その多くはこのカテキンの働きによるものと考えられます。
カテキンは抗酸化力や抗菌力が高いことが報告されており、さまざまな健康リスクを下げるなどの報告は数多にのぼりますが、今回はキレイを目指すあなたにぴったりの研究結果についてお話しします。

1:緑茶は、ダイエットに役立つ?
 115人の肥満女性(BMI:27以上、胴囲:80cm以上)へ、緑茶に含まれるEGCgを12週間摂取させたところ、体重・BMI・胴囲が有意に減少したことが確認されました。
 この試験では、1日に856.8mgのEGCgを摂取したとのことで一般的な緑茶(EGCg含有量70mg/100mL)で換算すると1.2リットル程度に該当します。お手軽に摂取できる量ではないですが、飲料の多くを緑茶とすれば、摂取できそうな量ですね。
緑茶には食欲を増進させる働きを持つホルモン、グレリンを抑制し、エネルギー代謝を促進し、やせホルモンと呼ばれるアディポネクチンレベルを上昇させる働きが示唆されています(出典:Clin Nutr. Jun;35(3):592-9.(2016))。
  他にも、1日にEGCgとして100~460mg(緑茶としてコップ1~3杯)を12週間摂取したところ、体重と体脂肪の減少に変化が見られたとの報告がありました(出典:Nutr Hosp. 2017 Jun 5;34(3):731-737.)。
また、緑茶に含まれるカテキンには、食事の脂肪脳吸収を抑えて排出を増加させる効果や内臓脂肪や体脂肪を減らす機能があるとして、機能性食品として消費者庁の許可を受けている緑茶飲料もあります。
体型が気になる方は、積極的に緑茶を飲んでみてもいいかもしれません。

2:緑茶は、美肌効果がある?
緑茶を飲むことによる、複数の美肌効果が報告されています。
60名の女性(40~65歳)を対象におこなわれた試験によると、1日に1,402mgのカテキンが摂取できる緑茶飲料を飲んだグループでは、12週間後
 ・肌の弾力性向上
 ・キメが整う
 ・ターンオーバーの改善
 ・うるおいの改善
などが確認されたそうです。
緑茶に含まれるカテキン類の有する抗酸化能や血流促進効果、有害な紫外線から肌を保護するなどの効果が良い影響を与えていると考えられるとのこと(出典:The Journal of Nutrition, Volume 141, Issue 6, June, 1202–1208(2011))。
 紫外線が気になるこれからの季節にも、緑茶はぴったりな飲み物だといえそうですね。

3:緑茶は、心身をリラックスさせる?
緑茶に含まれるアミノ酸、テアニンには、ストレス軽減などリラックス作用があることが報告されています。
マウスを使用した試験では、テアニンを摂取させたマウスは、ストレスに対する強度が増し、寿命の短縮が抑制されたそうです。
また、学習脳の低下も抑制も確認されており、テアニンにはストレスを軽減し、老化促進を予防する効果があると考えられるとのこと(出典:Yakugaku Zasshi.135(1):41-6(2015))。
仕事や家事などでストレスを感じ、イライラしてきたら、低温で抽出した、テアニン豊富な緑茶を飲んでみるのもいいかもしれません。

飲むだけじゃない、緑茶は食べるのもおすすめ!


キレイと健康を目指す方にとって、魅力いっぱいの緑茶ですが、実は茶葉は食べることもできるのです。
茶葉はカテキン類が豊富に含まれていますが、実はβカロテンやミネラル類、食物繊維なども豊富に含まれています。
これらは、お茶として抽出したものを飲むだけでは、なかなか摂取できません。
茶葉(煎茶)に含まれるβカロテン当量は、可食部100gあたり13,000μgと、なんとモロヘイヤ(同10,000μg)やしそ(同11,000μg)以上!
緑黄色野菜の基準が、可食部100gあたり600μgであることを考えると、その含有量の高さがうかがえます。
野菜不足が気になる方は、是非茶葉を食べることを検討してみて下さいね。
お茶を楽しんだ後の茶殻を食べたり、茶葉そのものを食べたりすることで、茶葉の栄養を丸ごと摂取できます。
特に、新茶や玉露の茶殻は苦みが少なく食べやすいので、是非一度召し上がってみて下さい。
茶殻をしょうゆやポン酢、マヨネーズにかつお節を加えて和えたり、ゴマやしょうゆ、ちりめんじゃこなどと炒めてふりかけにしたり、手軽に食べられます。
家でお茶を飲む習慣がないという方は、茶葉の粉末(抹茶や粉末の煎茶)を利用するという手も。
茶葉をミルサーなどで粉砕してもOK。
お湯や水に混ぜて飲むと、茶葉の栄養を丸ごと摂りながら、急須なしで簡単に美味しい緑茶を楽しめるのでおすすめです。
クッキーやパン、ホットケーキをつくるときに混ぜると、美味しいお茶スイーツに。
また、グラニュー糖とあわせて粉茶シュガーをつくっておくと、トーストやヨーグルトにさっと振りかけるだけで茶葉を摂取できるので、ぜひお試しください!

飲んでも、食べても体にうれしいお茶。
今年は思いっきり新茶を楽しんでみませんか?

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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