【後編】不足しがちなビタミンD!食事で摂れないときは・・サプリメントでも大丈夫!?正しい摂取法教えます。
前編ではビタミンDを多く含む食品についてお話ししましたが、ビタミンDを含む食材自体が少ないこともあり、食事ではなかなか摂取できないこともありますよね。
後編ではサプリメントについてお話ししたいと思います。
サプリメントで摂取しても良いの?
ビタミンやなどの栄養素が不足しがちな食生活を送っている・・・となると、『サプリメントを飲めばいいのでは?』と思われる方も多いのではないでしょうか。
1日分のビタミンを含む『マルチビタミン』、『ビタミンC』『ビタミンB群』など、ビタミン類はサプリメントの種類も豊富。
関心の高さがうかがえます。
しかし、実はビタミンのサプリで健康効果が確認されているものは少なく、反対に過剰摂取による副作用の報告もあります。
長い航海の間にビタミンCなどが不足し、船乗りたちがさまざまな病気に悩まされた大航海時代や、白米を食べるようになったせいでビタミンB1が不足して江戸煩いに悩まされた江戸時代の人とは異なり、現代の日本でそこまで栄養不足となっている人は少なく、サプリメントでの摂取の必要性が高い人は少ないのです。
ですが、ビタミンDは
・特定のグループの食材からしか摂取できない
・日光に暴露する時間の低下(デスクワークや日焼け止めの使用などの紫外線対策による)
などの点から、
「魚介類や卵が苦手でほとんど食べない上、日光にもほぼ当たらない生活を送っている」
という風に、ビタミンD欠乏のリスクがある方も見られるでしょう。
そのようなときは、サプリメントの利用もおすすめです。
気を付けるべき点としては、ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、体内に蓄積しやすく、過剰摂取には注意する必要があります。
ビタミンDの1日の耐容上限量は成人で100μgとなり、食材から摂取しようとすると、あんきもをたくさん食べるなど、かなり特殊な食生活を送らない限り心配はありませんが、サプリメントだと超えてしまう可能性も考えられます。
サプリメント摂取するときに気をつけたいこと
ビタミンDは、単体のサプリだけではなく、マルチビタミンやハーブミックスなど、さまざまなサプリに配合されていることもありますので、合計でどの程度のビタミンD量になるのか、サプリメントを複数摂取している人は一度きちんと確認しておきましょう。
また、ビタミンDのサプリを摂取しているからといって、日光に当たることで産生されるビタミン量については心配無用。
私たちの体は、ビタミンDの産生量をコントロールしています。
そのため、日光に当たり過ぎることによってビタミンD中毒が起こることはありません。
(出典:厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信推進事業』eJIM ビタミンD https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/10.html)。
日光に当たることで、私たちの体でつくられることは、ビタミンDの大きな特徴です。
産生量は緯度・季節・屋外活動時間・紫外線ケアの有無などにより大きく左右されます。
魚介類や卵、きのこ類をしっかり食べて外から摂取することはもちろん、それでも不足が心配な時は、サプリメントも上手に活用しましょう。
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]