「ニキビができたらとにかく洗顔」じゃないの?正しいセルフケアと病院へ行くタイミングを教えます

ニキビはなぜできる?

ニキビは、肌タイプの影響を大きく受ける傾向があります。
簡単に言えば、
「肌の脂分が多くて、毛穴が詰まりやすい肌タイプの人が、細菌感染を起こす。それを繰り返し、人によっては痕が残る」
と考えられるので、油分が多いタイプの肌の人に起こりやすいと考えられます。
10代~30代後半までは続くと言われており、今はマスクもの影響もあり、トラブルが長引く人も見られます。
ニキビにはいくつか種類がありでき方も違うので、治療の仕方も違ってきます。

セルフケア方法はある?潰さずそのままにしておくのも不安、何をすればいい?

セルフケアで最も大切なのは、「洗顔」と「保湿」です。
ニキビは、毛穴がつまることによって起こるものなので、まずは「洗顔」が重要となります。
この時に注意しなければいけないのが、
「1日2回の洗顔は必要だけど、それ以上の洗顔は洗いすぎ」
ということ。
洗顔の回数が多すぎると、必要な皮脂まで取ってしまうので、却って皮脂の分泌が多くなるとも言われています。また、この時に自分にあった洗顔料でなければ、肌があれてしまうことも考えられます。
洗顔後に肌が突っ張るくらいだとあなたの肌にとって洗浄力が強すぎると考えられます。
もうひとつ大切なのは「保湿」です。
ニキビ肌の場合、皮脂が多いのに肌のバリア機能が壊れている状態です。そして、肌バリアの回復に必要なセラミドが少なくなっていることが報告されています。
肌状態に合った保湿をすることが重要です。セラミド配合のものを試してみてもいいでしょう。

自己流のケアだとどうなるの?


ニキビの最大問題は、「見た目」と「痕が残ること」です。
皮脂を出すのは、毛包脂腺といい、毛穴と一緒の場所にあります。
これは、顔と背中に多く存在するので、ニキビができやすい部分は、女性にとって、とても気になる部分になります。
また、出来てから1週間程度でも痕になってしまう人もいます。
痕を残さないためにも、出来るだけ早く治療が必要です。
自己流のケアでよくなれば、それに越したことはありません。しかし、良くならなかった場合には、ニキビを繰り返し、痕が残ってしまうので注意が必要です。

病院へ行くタイミングと病院での治療内容について

セルフケアの「洗顔」と「保湿」で、良くならなかった場合は、早めに受診しましょう。セルフケアの効果が出ているかどうかを確認するには、7~10日くらい様子を見ます。また、治ったと思ったのにまたすぐニキビができてしまう・・・と繰り返す場合にも、病院に行く必要があります。
基本の治療は、「今出ているニキビ」と「ニキビ痕の治療」になります。
まずは、基本の塗り薬です。ニキビが出ていない部分にも塗る必要があったり、ポイントを押さえた塗り方が必要だったりと、医師としっかり薬の使用方法を確認する必要があります。
塗り薬でも間に合わないときには、ケミカルピーリングや漢方薬を併用することもあります。
また、重症の場合には、最初から抗生物質を内服することも少なくありません。ニキビ痕の治療には、ケミカルピーリング、漢方、ダーマペン、レーザーなどの方法があります。
症状やタイプなどによって治療法は異なりますので、どの治療を進めていくのか、どのくらいで治療が終わる見込みなのかなど、気になる点や不安なところなどは医師に確認しましょう。

知ってる? 実はピルが効果的なことも

ホルモンバランスの問題で、生理前にニキビが悪化する方がいます。
このため、生理でニキビが毎月悪化する方は、アレルギーの医師としてピルを処方し、内服していただくことでホルモンバランスを整えることもおこないます。
ピルは避妊のためだけに使うものではなく、ホルモンバランスを整えるためにも使うものとも考えてください。
ニキビや生理での肌あれに対するピルの効果は、開始から1~2ヶ月くらいで肌が落ち着いてくる印象ですが、医師目線で見ると、最低1年はピルの内服を続けた方が良いようです。
この点に関しては、私は子宮頸がん検診もお勧めしているので、産婦人科の先生に紹介しています。ピルの内服期間は産婦人科の先生ともよく相談して決めた方が良いと考えています。

執筆者

続木康伸先生
アルバアレルギークリニック院長

[経歴]
新生児から妊婦まで年間のべ1万人、九州や東京からも患者が訪れるアルバアレルギークリニック院長 。
Podcast:続木康伸の「知れば勇気が湧くアレルギー攻略講座」は、現在Amazon musicのおすすめにピックアップ中。

アルバアレルギークリニックホームページ
https://alba-allergy-clinic.com/

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