「嫌いなもの」は「すべて食べない」ではなく、「1口でも取ること。」これが大切。それはどうして?新見正則医院の院長の新見先生にお話を伺いました。
ずっとキレイでいるために、今から実践すべきことは?
今回は、新見正則医院の院長の新見先生にお話を伺いました。
人の体は、神経とホルモンと免疫でコントロールされています。
その3つそれぞれのバランスが崩れると健康にも美容にも悪影響です。
そこで健康や美容の土台となる免疫力を正しく保つ方法をご紹介します。
生きていく上で重要な経口免疫寛容について
経口免疫寛容という概念があります。
口から入ったものには、過敏なアレルギー反応が起きないということです。
これは特に若い頃までに確立されるシステムです。
免疫とは異物を排除する体に備わった生き抜くためのシステムです。
ウイルスや細菌を異物と認識して攻撃して退治することが生きるためには必要なのです。
しかし、一方で私たちには生きるためにエネルギーを食物として摂取する必要があります。
この食物を異物として認識するとアレルギー反応が起きてしまいます。
食物は実は自分ではない(非自己)ので、実は異物なのです。
食べたもので深刻なアレルギー症状を起こしてしまうと、生きていく上で必要なエネルギーの摂取もままならなくなってしまいます。
この体の維持に必要な異物である食物を異物と認識しないようにするシステムが、経口免疫寛容(Oral tolerance)です。
経口免疫寛容に着目して、自身をキレイに、元気にする方法とは
そこで将来の美容のためにやっておくべきことは、いろいろなものを食することです。
食べ物に好き嫌いがあることは個性ですから問題ありません。
必ず残さず食べきったり、多くを食べたりする必要はありません。
大切なことは、嫌いなものでも一口は食べる努力をすることです。
嫌いなものを幼少期から一切遠ざけていると、その遠ざけたものに含まれるある成分に対して免疫寛容ができずアレルギー反応が起こってしまうことがあります。
アレルギー反応が皮膚に起こると、美容的には本当に困る状態になるのです。
花粉症時期に肌があれたり、特定の何かを食べた際に肌トラブルが起こったり、という経験を持っている方は多いのではないでしょうか?
むかしから「バランスよくいろいろなものを食べましょう」と言われています。
その理由のひとつが、適切に免疫寛容を誘導することが健康にも美容にも重要ということです。嫌いなものでも一口は食べる努力をしてください。
追加で一言。
粉薬が飲めない人がいます。
粉薬が全く飲めないという人は、粉薬しかない薬剤を飲めないという不利益を受けることになります。
オブラートに包む・服薬補助ゼリーを使用するなどのアイテムを使った工夫もありますので、どうしてもという方は試してみましょう。
執筆者
新見正則先生
オックスフォード大学医学博士
新見正則医院院長
[経歴]
外科医x免疫学者x漢方医としてレアな医師として活躍中。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)
新見正則医院は飯田橋駅西口の富士見教会に面した自費診療のクリニックです。
世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを基本処方にして
漢方薬を加えて、各種のがん疾患や難病・難症に対応している。
「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」はAmazonでベストセラーとなっている。
新見正則医院ホームページ
https://niimimasanori.com/