冬ダイエットを成功させる秘訣は「姿勢」にあり?冬に太りやすくする原因と、姿勢を良くするメリットについて伺いました。

冬ダイエットを成功させる秘訣は実は姿勢にあった?!
今回は、冬に太りやすくする原因と、姿勢を良くするメリットについて、東京都姿勢調整師会の塗木さんにお話を伺いました。

冬に太りやすくなるのはなぜ?

まず、人が太ってしまう原則を覚えて押さえましょう。
基本は「摂取カロリー>消費カロリー」です。
これを踏まえて、冬になると太りやすくなる理由は大きく2つの理由があります。
(1)消費カロリーが少なくなりやすいから
寒くなると、筋肉が硬くなり、働きが悪くなるため、基礎代謝が低下します。
基礎代謝量とは人間が何もしていないとき(睡眠時など)でも、生命維持するために必要な最低限のエネルギー(カロリー)です。
この基礎代謝は、骨格筋(筋肉):22%、肝臓:21%、脳:20%で活発に行われています。(出典:厚生労働省e-ヘルスネット「ヒトの臓器・組織における安静時代謝量」より)
また寒さから身を守るため、猫背など背中を丸めて姿勢が悪くなりがちです。
姿勢が悪いと筋力バランスが悪くなります。弱い筋肉は本来の仕事をサボるため、全体的な代謝量が下がります。
(2)摂取カロリーが多くなりやすいから
クリスマス、忘年会、新年会など飲酒・飲食の機会が多くなると、肝臓が疲れてしまい、働きが悪くなります。
肝臓の働きには代謝によるカロリー消費の他、アルコール等の血液中の有毒物質を分解して無毒化する「解毒」があります。アルコールを飲みすぎるとこの解毒作用がたくさん行われて肝臓に負担がかかります。(出典:厚生労働省e-ヘルスネット「アルコールと肝臓-」より)
また宴会の場では、甘いものや脂っこいものなど糖質や脂質の高いものを取りがち。
このように冬は必然的に摂取カロリー>消費カロリーになってしまうため、太りやすくなります。
とはいえ、ようやく外出や外食がしやすくなってきたのだから、思いっきり楽しみたいですよね。
そんな方は摂取カロリーを減らすのではなく消費カロリーを増やす工夫をしましょう!

消費カロリーを増やすコツ

(1)姿勢を良くして基礎代謝を上げる
基礎代謝は1日の総エネルギー消費量の約60%を占めるとされています。(出典:厚生労働省e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」より)
良い姿勢⇒筋力バランスが取れた体です。
バランスが取れていると筋肉の働きがよくなり(出典:立位の動作による姿勢の変化にともなう筋肉活動について:筋電図による解明より)、基礎代謝アップが期待できます。
姿勢を良くする運動は自宅でもできます。しかし、筋力バランスは100人いれば100通りあります。
最近では、筋力バランスをAIで測定し、その人に合わせた運動プログラムを作ってもらうことがトレンドとなっています。
(2)休肝日を決める
できるだけたくさんのイベントやパーティーに行きたいという気持ちは分かります。
ただ、やはり暴飲暴食は厳禁。本当に行きたいもの、大切なものだけに絞って参加しましょう。
週2日は休肝日を取り、肝臓を休ませてあげてください。休肝日は野菜からビタミン、貝類などからミネラル、卵や魚を中心にたんぱく質を取ることで肝臓の回復を図れます。(出典:総合南東北病院「広報誌 健康倶楽部/2012年3月号」より)

この冬は、食べ過ぎや飲み過ぎを防ぎつつ、正しい姿勢を維持することで代謝アップを狙い、冬太りに対抗しましょう!

執筆者

塗木 洋平
[経歴]
東京都姿勢調整師会 姿勢調整師/姿勢科学士
大阪観光大学 姿勢科学ディプロマ卒。
UCLA解剖学・機能学・生体力学実習 修了。
姿勢専科KCSセンター高円寺 店長。
予防医学である「姿勢科学」に基づき、美容関連企業や学校などで「姿勢と美容・健康の関係」について講演活動を行っている。
東京都姿勢調整師会公式ブログ
https://tokyo-shisei.hatenablog.jp/

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