【前編】意欲やモチベーションが低下している方へ。すぐに使えるモチベーションアップの方法をお伝えします。

季節の変わり目で、1年の終わりの近づきを感じる頃でもある9月。
年始のやる気はどこへやら、この時期に意欲やモチベーションが低下している方はいませんか?
モチベーションの保ち方について、公認心理師でフラワー心理セラピストの芙和せら様にお話を伺いました。

優秀なアスリートは自分のモチベーションをセルフマネジメントして、試合本番で最高のパフォーマンスを出せるようにトレーニングしています。
アスリートではなくても普段の仕事や活動、家事などにおいて、イキイキと輝きたいなら、モチベーションのセルフマネジメントについて知っておいて損はありません。
今回は、すぐに使えるモチベーションアップの方法をお伝えします。

60~80%キープを心がける

モチベーションをずっと100%の状態に保つことはできません。
例えば、オフィスで働く人の1日のモチベーションを、数値の変動でイメージしてみましょう。
午前中は自分のデスクに座りながらも、なんとなくぼんやりして40%くらい。
ランチタイムに同僚と話して60%くらいまであがり、3時ごろに80%、上司に叱責されて4時には30%など、変化があるはずです。
ご自身の1日の変動もぜひイメージしてみてください。
通常、モチベーションが60~80%であれば、仕事(活動、家事など)に問題はありません。
たまに100~120%に高まることがありますが、それは稀なことでむしろテンションが高すぎる状態、長時間維持するのは困難です。
オリンピック選手は本番で100~120%にモチベーションを上げるでしょうが、何カ月も試合が続くプロ野球の選手などは60~80%をキープしていることが多いです。

モチベーションを高めるポイント

1:仕事(活動、家事)時間を決めて取り組む習慣づけ
オンオフの切り替えが下手な人は、ダラダラと長時間かけて仕事(活動、家事)をする傾向があります。
これは効率がよくありません。モチベーションをあげることができず、常に40~50%のモチベーションです。
仕事(活動、家事)は何時から何時までと決めておくとよいでしょう。
それを習慣化することで、仕事(活動、家事)に向き合ったときに、モチベーションのスイッチが入るようになります。

2:大休憩、小休憩を組み合わせよう
人間の集中力は15分くらいしかもたないといわれています。
最大で90分程度です。15分ごとに飲み物を一口飲む、違う姿勢をとるなどの小休憩をするのがいいでしょう。
そして、90分たったら、10分程度の本格的な大休憩を取りましょう。
職場で90分ごとの休憩が認められていない場合は、トイレに行く、軽くストレッチをする、誰かと話す、違う仕事をする、など工夫してみましょう。
集中力が切れた状態で仕事(活動、家事)に取り組むとミスが多くなり、効率が悪いばかりでなく、モチベーションも下がります。

3:自分の集中力が高まる時間帯を把握する
人によって、集中力の高まる時間帯は異なります。
朝一番が高まる人もいれば、午後からのほうが高まる人もいます。
あなた自身は1日の何時ごろに集中力を発揮できるのか把握しておきましょう。
そして、難易度の高い仕事をその時間にやるように調整しましょう。
効率がアップして、達成感があり、モチベーションアップにつながります。
逆に集中力が落ちる時間帯には、比較的簡単な仕事に取組むのがいいでしょう。

いかがでしたか?
今回はモチベーションキープのポイントについてお話ししました。
次回は、いろいろなアイテムを使った気分転換や脳科学から見たモチベーション維持についてお話ししたいと思います。

[執筆者]

芙和せら(ふわせら)
一般社団法人<芙和せら>心理研究所 所長
花と心の学校/ハートステップ・カレッジ 代表

公認心理師・フラワー心理セラピスト・シニア産業カウンセラー・芸術療法士
心理カウンセラーとして、花やハーブを用いて心身の健康サポートに携わってきました。
フラワー心理セラピーは、花の芸術療法で、「色彩心理+アロマテラピー+フラワーアレンジメント」に心理学を加えたもので、暮らしに花を取り入れることで心身をととのえることを目的としています。
生花による芸術療法であり、1988年に世界で初めて芙和せらが理論体系化したものです。
著書:「花の心理セラピー(角川書店)」「花の心理学(せせらぎ出版)」など

花と心の学校/ハートステップ・カレッジ
https://heart-c.co.jp/

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