[大人の論理パズル]あなたは解ける?「嘘つきのパラドックス」頭の体操をしてみませんか?
解けそうで解けない?!数学パズルで、頭の体操をしてみませんか?
忙しい日々の、ちょっとした気分転換にもおすすめです。
天国へ行くにはどうする?
【問題」
人生を全うし魂だけの存在となったあなた。
天国を目指し、森を彷徨っていると、分かれ道にぶつかりました。
この分かれ道、片方は天国へ、片方は地獄へつながっているとのこと。
そして、分岐点にはそれぞれからやってきた天使と悪魔がいました。
天使は真実しか答えず、悪魔は嘘しか答えません。
あなたが彼らに質問できるのは一つだけ、そして2人は同時に答えます。
あなたはなんと聞けば天国に行けるのでしょうか?
ヒント
実は、この問題の回答はひとつではありません。
真実は何度重ねても真実ですが、嘘の嘘は真実となるところがポイントです。
指をさしてもらうことによって答えを得る場合と、「はい」「いいえ」で答えられる場合に分けて考えてみましょう。
答え
今回は2パターン用意しました。
1つ目の回答
指を指してもらう
「天国はどっちですか?」と聞くと、
天使は天国の方を、悪魔は地獄の方を指さしてしまうので、この質問では正しい道は分かりません。
ですが、悪魔が「地獄」と答えたくなるような質問をすれば、天国を指すので、聞き方がポイントとなります。
「あなたはどちらの道から来ましたか?」
と聞いてみましょう。
すると、天使は天国につながる道を指し、悪魔は地獄につながる道を指すのではなく、反対の天国の道を指すことになります。
この質問をすれば、2人が天国を指さすことになりますので、分かりますね!
2つ目の回答
「はい」「いいえ」で答えられるようにする
「こちらは天国ですか?」
と聞くと、あなたがさした方が天国の場合、天使は「はい」、悪魔は「いいえ」と答えるので、天国がどちらにあるかは分かりませんよね。
そこで、嘘が重なるよう、ポイントが2つになるような聞き方をしてみましょう。
「こちらが天国ですか?(1)と聞いたら、あなたは「はい」と答えますか?(2)」
このように聞くと、あなたが指した方が天国だった場合、天使は「はい」と答えます。
そして、悪魔はあなたが指さした方が天国だったので、(1)答えは「いいえ」になるのですが、(2)質問の答えは「いいえ」の反対の「はい」になります。
あなたがさした方が地獄だった場合は、回答が逆になります(どちらも「いいえ」と答える)。
このように聞くことで、天使と悪魔の答えを一致させ、天国がある方を知ることができます。
嘘と嘘が重なるような聞き方をすれば、他のどんな聞き方でも答えが得られると思いますので、他の質問を考えてみてもいいかもしれません。
嘘つきと正直者が出てくる論理パズルは、昔からとても人気があるパズルです。
嘘つきパズルを考える上で知っておいてほしいものとして「嘘つきのパラドックス」と呼ばれるものがあるのでご紹介します。
論理パズルの元祖といわれています。
「クレタ人であるエピメニデスがこう言った。『クレタ人は全員が嘘をつく』と」
クレタ人が嘘つきである場合、クレタ人であるエピメニデスが言っていることも嘘となり、そうするとクレタ人が正直者となるなら、エピメニデスが言っていることは・・・と、矛盾が生じてしまう感じがしますよね。
エピメニデスが言っていることは、本当に矛盾しているのでしょうか?
実は、これは矛盾していません。
エピメニデスが言っていることは嘘であると考えたとき、事実が「クレタ人には嘘をつく人も正直な人もいる」だとすれば、矛盾しません。
エピメニデスの言った嘘の部分を「全員が」とすれば、矛盾となることはなくなるのです。
嘘つきパズルを考えるときは、「どこ」が嘘なのかを考えることも重要なポイントといえますね!
[執筆者]
船木 彩夏
化粧品メーカー研究員
[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」
<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士一般指導員
・健康管理能力検定1級
[監修]キレイ研究室編集部