
毛布の位置は上?下?それぞれのメリットであたたかい、心地良い寝具の重ね方についてスリープアドバイザーの視点でお教えします
冬場、あたたかい布団に包まれている間って本当に幸せですよね。
より快適に、暖かく眠るには、どのように寝具を選べばいいでしょうか?
今回は、冬の寝具の選び方や使い方について、フランスベッド株式会社スリープアドバイザーの宅島原音さまにお話を伺いました。

毛布の位置は「上」でも「下」でも、それぞれにメリットあり
寒さが深まる季節、寝具の重ね方は毎年話題になるテーマです。
「毛布は上?下?」実は、ちょっとした工夫で暖かさや快適さがぐんと変わります。
さらに、羽毛ふとんの選び方やお手入れのコツを知っておくと、冬の夜がもっと心地よくなります。
・化学繊維の毛布(ポリエステルなど)
化学繊維の毛布は、上に重ねると保温性がぐっと高まり、羽毛ふとんの暖かさを閉じ込めてくれます。
寒がりな人におすすめです。
おすすめの重ね方:敷き布団→身体→羽毛ふとん→毛布
・天然素材の毛布(ウール・カシミアなど)
天然素材の毛布は、内側で湿度を上手に整えてくれる頼もしい相棒。
汗ばみやすい人や、ふとん内の“蒸れ”が気になる人に向いています。
おすすめの重ね方:敷き布団→身体→毛布→羽毛ふとん
・冷え性さんの『サンド』作戦
下からの冷え上がりが気になる夜は、敷き布団→毛布→身体→毛布→羽毛ふとん。
包まれる安心感が違います。
小さな違いが、眠り心地の大きな差につながります。
だからこそ、「正解」をひとつに決めず、その夜の自分に合う重ね方を選ぶ楽しさを持っていたいですね。
羽毛ふとんが選ばれる理由
羽毛ふとんは、軽さと暖かさを両立した理想的な寝具です。
ここ数年、寝具市場では「軽くて暖かい」「通気性が良い」寝具へのニーズが高まっています。
その背景には、次のような理由があります。
軽いのにしっかり暖かい
羽毛は空気をたっぷり含む構造で、重さを感じさせず高い保温性を実現。
肩こりや圧迫感が気になる方にもおすすめです。
ムレにくく快適
湿気を自然に逃がす性質があり、寝汗をかいてもさらっと快適。
冷房による「夏の冷え」対策にも活躍します。
長く使えるサステナブルな選択
適切なケアで10年以上使える耐久性を備えています。
最近は自宅やランドリーなどの洗濯機で洗えるタイプも登場し、メンテナンスも簡単に。
知っておきたい「ダウンパワー」
羽毛ふとんの暖かさは、羽毛の量だけでなく『ダウンパワー』にも左右されます。
ダウンパワーとは、羽毛のふくらみ具合を示す指標で、数値が高いほど空気を多く含み、軽くて保温性に優れます。
一般的に350dp以上で高品質、400dp以上ならプレミアムクラスといわれています。
この羽毛のふくらみを生むのが、ダウンボールです。
ダウンボールは水鳥の胸元にある綿毛が丸く集まった球体で、タンポポの綿毛を丸めたような形をしています。
中心から細い羽枝(うし:羽毛の枝状の部分)が放射線状に広がり、その間に空気をたっぷり抱え込むことで、断熱材のような役割を果たします。
ダウンボールが大きく、羽枝がしなやかで密に広がっているほど、空気を多く含めるので、ダウンパワーの数値も高くなります。
つまり、ダウンパワーはダウンボールのサイズと質を反映した指標で、同じ重さの羽毛でも、ダウンパワーが高いほどふっくらと膨らみ、軽くて暖かいふとんに仕上がります。
ダウンの種類で変わる暖かさ
羽毛布団といっても、使われているダウンにはさまざまな種類があります。
それぞれの特徴をまとめましたので、寝具を選ぶときのヒントにしてくださいね。
ダック(アヒル)
手頃で扱いやすい。
日常使いに十分な保温力。
グース(ガチョウ)
ダウンボールが大きく、軽くて温かい傾向。
上質を求める人に人気。
マザーグース
成熟した親鳥由来。
軽さ・保温力・耐久性でワンランク上。
アイダーダウン
希少な海鳥の羽毛。
羽毛一本一本が絡み合う特性で、この絡みが空気をしっかり閉じ込めるので、数字以上のぬくもりを感じることも。
同じダウンパワーでも、種類によって体感は異なります。
そんな奥行も羽毛ふとんの魅力です。
今日から試せる、重ね方の『小さな工夫』
寝具を変えなくても、ちょっとした工夫で暖かさや快適さに大きな影響が。
ちょっとしたコツをご紹介します。
1)肩口のすき間をなくす
毛布を5~10cmほど上にずらし、肩周りにふんわりかぶせてみましょう。
冷たい空気の侵入をブロックしてくれ、暖かさが増します。
2)足もとだけ追加
冷えが気になる日は、ひざ下だけ薄手毛布を折り返して重ねる「ポイント使い」。
全体が重くならず、寝返りも楽。
暖かすぎるのは苦手だけど、足先だけは冷えるという方におすすめ。
3)カバーで保温&通気のバランス
コットンや、環境にやさしい再生繊維の一種とされるリヨセルなど、肌触りがよく通気性のあるカバーを不毛布団にプラスしてみてください。
羽毛の『ふくらみ』を邪魔しない薄手が◎。
快眠術は、温度と湿度から
理想の寝室温度は16〜20℃(ただし季節、湿度、着衣、寝具の保温性、年齢などによって快適な温度は変わります)。
加湿器で湿度40〜60%を目安にすると、のどへの負担が減り、目覚めがやさしくなります。
寝る前のルーティンは、『温めすぎない』が合言葉。
湯船はぬるめで、就寝30分~1時間前には済ませておきましょう。
熱いお湯で体温が上がりすぎると、布団に入ってからの『のぼせ感』や寝汗につながることがあります。
温かいハーブティーをゆっくり一杯、照明を少し落として、呼吸を深く・・・そんな準備が、冬の眠りに効きます。
羽毛ふとんのお手入れは、週末の『陰干し』から
丁寧に扱えば、長く使える羽毛布団。
きちんとお手入れをして、使ってくださいね。
●カバーをかけて使う
汚れや摩耗を防ぎ、羽毛の寿命を伸ばします。
●陰干しで空気入れ替え
天日に長く当てるより、風通しの良い日陰でふわっと。
軽く手で叩いて空気を含ませると、ダウンの復元力が戻ります。
●洗えるタイプは、しっかり乾燥
人気の丸洗いできるタイプは、しっかり乾燥させることが大切です。
湿り気が残るとニオイやダニの原因に・・・完全乾燥が鉄則!
●5~10年の節目に見直し
ふくらみが弱くなったら、リフォームやクリーニングの検討を。
長く大切に使うための合図です。
まとめ:冬の夜は、選び方でやさしくなる
毛布の位置は「上」でも「下」でも、それぞれにメリットがあります。
素材とその夜の環境、ご自身の気分に合わせて選んでみてくださいね。
羽毛ふとんは、軽さとぬくもりのバランスで眠りを支えています。
ダウンパワーと種類を知ると、選ぶ楽しさが広がります。
温度・湿度・ルーティン。
小さな整えが、快眠の大きな近道。
お気に入りの寝具で、ぬくもりに包まれる時間を。
その夜のあなたに、いちばんやさしい重ね方を探してみましょう。
ご質問やお悩みがあるときは、寝具のプロ、スリープアドバイザーにぜひご相談ください。
執筆者

宅島 原音(たくしま げんと)
スリープアドバイザー
2015年にフランスベッド入社。
営業職を経て、現在は羽毛ふとんやベッドフレームなどの企画開発を担当。
販売現場に立ち、お客様の声を直接伺いながら、暮らしに寄り添う新しい商品の企画に取り組む。
快適な睡眠環境を提案するプロフェッショナルとして、日々「より良い眠り」を追求している。



