イモ類は太りそうと思うあなた!里芋は、食物繊維豊富で低カロリーで食欲の秋の強い味方です!

皆さんは里芋、お好きですか?
煮っ転がしや筑前煮など、和食には欠かせない里芋ですが、じゃがいもやさつまいもなどと比較すると、皮が剥きにくく手間に感じられるせいか、実は年々消費量は減少傾向にあります。
芋類=炭水化物というイメージで、太りそうと避けられてしまっているのかもしれません。
しかし里芋は、貴重な栄養素が豊富でどんどん食卓に取りいれていただきたい食材なのです!
今回は、そんな里芋の魅力についてお話ししたいと思います。

実はとってもヘルシーな里芋!


実は里芋は、食卓にのぼる機会の多いじゃがいもやさつまいもに比べると、とても低カロリー!


100g中58kcal程度で、なんとごぼうと同じぐらいのカロリーなんです。
芋なのに、ヘルシー食材というイメージのあるごぼうと同じカロリーなんて、ちょっと意外ですよね。
同様に炭水化物(糖類)の量も3つの中では一番少ないという結果に。
糖質の摂取量が気になるという方やダイエット中の方にもおすすめの食材です。
また、里芋にはカリウムが640mg/100gと多く含まれています。
カリウムには、利尿作用があるため、ナトリウムを排出させて血圧を下げる働きや老廃物の排出を助ける働きがあり、生活習慣病の予防効果が期待されます。
余分な水分を排出する働きから、顔や下半身などのむくみが気になる方にもおすすめです。
通常カリウムは、カルシウム・マグネシウムなどの不足しやすいミネラルとは違い、多くの野菜や果物に含まれているため比較的摂取されているミネラルだと考えられてきました。
しかし近年の食生活の変化により、ファストフードやコンビニ食などが広まり、野菜や果物の摂取量が減少し、カリウムも不足傾向となっています。
20~50代の男性、20~40代の女性は摂取目安量を満たしておらず、とくに20~30代の若い世代で摂取不足が顕著です。
(出典:平成28年国民健康・栄養調査結果の概要)
カリウムは水に溶けてしまうため、野菜を水に晒したり茹でたりすると流出してしまうのですが、里芋に含まれるカリウムは、でんぷん質に守られ調理の際に失われにくいので、煮物などにしても大丈夫!
ただ、細かく切ると逃げやすくなってしまうので、なるべく大きめにカットしていただきましょう。

ぬめりの成分で元気に? ガラクタンって知ってる?

里芋といえば、ぬるぬるした特徴的な食感ですよね。
実はあのぬめりの元は、ガラクタンやこんにゃくに含まれていることで知られるグルコマンナンなどの水溶性食物繊維。
お通じを改善するためにさつまいもを食べるという方もいらっしゃると思いますが、里芋にもさつまいもに劣らない量の食物繊維が含まれているのです。
便秘に悩む女性は、カロリーや糖質の摂取を気にしていることも多いと思いますので、里芋はまさにぴったりな食材といえますね!
ガラクタンには、もうひとつ女性にとってもうれしい特徴があります。
過剰に摂取した糖質は、脂肪として体内に蓄積されるのですが、糖質の一種であるガラクタンやグルコマンナンは人間の持つ消化酵素では分解できないため、そのまま体外へ排出され、体に蓄積されることはありません。
また、里芋に含まれる食物繊維は他の芋類に比較すると、水溶性食物繊維が豊富に含まれているという特徴があります。
水溶性食物繊維は、腸内環境の改善や、血糖値の急激な上昇を抑えたりやコレステロール値を下げたりする効果があるとされ、近年その健康効果に注目が集まる成分です。
健康やメタボが気になる方、お通じをよくしたい方、ダイエットをしたい方にはおすすめです。

意外にも魅力たっぷりな里芋。
「・・・それでも里芋の皮をむくときに、手がかゆくなるからイヤ」という方、分かります。
あのかゆみの元はシュウ酸カルシウムと呼ばれる成分で、結晶が針のようにトゲトゲした形をしていて皮膚に刺さるため、刺激となりかゆみが出ます。
加熱するとかゆみが出にくくなるので、下ゆでやレンジでチンしてから皮をむくと良いでしょう。
里芋を調理前に加熱したくない場合や、加熱してもかゆみが気になるという方は、ゴム手袋をするなどして直接触れないようにしましょう。
それでも「自分でむくのはどうしても避けたい・・・」という方は、最近は冷凍のむき里芋もスーパーに並ぶようになり、とても便利になりました。
初秋から冬にかけて旬となる里芋。
今晩のおかずにいかがですか?
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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