冬のリップケアが口腔内の健康に関係ある??基本のリップケアについて歯科クリニック院長相原先生にお伺いしました。
冬は唇の乾燥に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
見た目だけならまだしも、痛みや出血があったりするとより悩ましいですよね。
今回はLily Smile Dental Clinic 院長 相原弘一朗先生にお話を伺いました。
冬場のリップケア:歯科医学的視点からのアプローチ
冬の乾燥した空気や低温は、唇の健康に深刻な影響を与えることがあります。
唇は皮脂腺がないため、自然な保湿機能が低く、特に寒冷な環境では乾燥やひび割れが生じやすい部位です。
この問題を放置すると、単なる見た目の問題だけでなく、口腔内の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
本記事では、歯科医学的な視点から冬場のリップケアの重要性とその方法について解説します。
唇の健康と口腔内環境の関係
唇のひび割れや乾燥が進行すると、口を開け閉めする際に痛みを伴うことがあります。
その結果、食事や会話が億劫になり、唾液の分泌量が減少する可能性があります。
唾液は口腔内の細菌を洗い流し、歯の再石灰化を助ける重要な役割を果たしていますが、分泌量が低下すると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
さらに、乾燥した唇には微小な傷が生じやすく、これが細菌の侵入経路となることもあります。
特に唇ヘルペスを持つ方は、冬場のストレスや乾燥によって症状が悪化しやすいため、予防策が重要です。
冬場のリップケアの基本
まずはリップのセルフケアの基本について、守るべきポイントを4つご説明します。
1:保湿ケアの徹底
唇専用の保湿剤を使用することが推奨されます。
歯科医師としておすすめする成分には、蜂蜜やシアバター、ワセリンなどがあります。
これらは唇の表面に保護膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。
2:紫外線対策
冬場でも紫外線は唇にダメージを与える可能性があります。
UVカット効果のあるリップバームを選ぶとよいでしょう。
3:水分補給
体全体の水分不足は唇の乾燥を悪化させます。
室内の湿度を保つことに加え、水やハーブティーなどで適切な水分補給を心がけてください。
4:唇を舐めない
唇を舐める行為は一時的に潤いを感じるものの、唾液が蒸発する際にさらに乾燥を悪化させます。
また、唾液中の酵素が唇の皮膚を刺激する可能性もあるため注意が必要です。
唇ケアと歯科治療の関連性
唇の乾燥がひどい場合、口を大きく開ける治療中にひび割れが起きることがあります。
治療前後にリップクリームを使用することで、このようなトラブルを軽減できます。
さらに、歯科治療の際に口腔内が乾燥しやすい方は、唾液腺マッサージや保湿ジェルを併用することで快適に治療を受けることが可能です。
まとめ
冬場のリップケアは、単なる美容目的だけでなく、口腔内の健康を守るためにも非常に重要です。
保湿や紫外線対策を意識することで、唇を健やかに保ち、口腔内環境を良好に維持しましょう。
唇の健康が気になる場合は、歯科医師に相談することも選択肢の一つです。
歯科医療とリップケアを組み合わせて、冬を快適に過ごしてください。
[執筆者]
相原弘一朗先生
Lily Smile Dental Clinic院長
患者を第一に考えた自由診療専門の歯科クリニックLily Smile Dental Clinicを開業。
診療方針は「患者本位」であることで、患者一人ひとりとしっかり向き合って質の高い診療を行うために、一部の処置以外は自由診療専門で行っている。
患者の気持ちに寄り添い、患者ご自身の意向・価値観にあった治療計画を提案し、納得いただけるまで丁寧に説明。
また、速さだけでなく正確で精密な治療を行わなければ意味がないと考え、視野が5倍に拡大される歯科用拡大鏡、または最大20倍に拡大される歯科用顕微鏡を用いることで見落としを防ぎ、より精度の高い治療の提供を行う。
更に、熟睡に近い状態で治療を行う「静脈内鎮静法治療」が可能。
眠っている間に治療が終わる「痛みのない治療」を実現、当日中に帰宅もでき、歯科治療が苦手な方に好評を得ている。
そして患者一人に対して2~3時間の治療時間を確保し、できる限り少ない通院回数での治療を目指している。
Lily Smile Dental Clinic
https://lilysmiledc.com/