【立体視実践編】オートステレオグラムで目のエクササイズ!健康管理士上級指導員が解説します

視力が回復する・・・とは言い切れないものの、近くばかりを見がちな目の使い方を意識するきっかけになるかもしれないオートステレオグラム。
今回は、キレイ研究室のロゴを使ったオートステレオグラムを見ながら、立体視の基本的な見方やコツを紹介します。
見えるかどうかには個人差がありますが、まずは気軽に試してみませんか?
健康管理士上級指導員の船木彩夏さんの解説です。

まずは実践!立体視してみよう

まずは、こちらの画像をご覧ください。

※オートステレオグラム画像はEasy Stereogram Builderを用いて作成しています(ロゴ・背景画像は自作素材)

画像の中にキレイ研究室のロゴが隠れています。
画面から少し離れて、目の力を抜きながら「画面の奥」を見るようにしてみてください。
こちらの画像が見えましたか?
見えなかった方は、下の解答画像で位置を確認してからもう一度試してみてください。

オートステレオグラムって何?

オートステレオグラムは、一見すると模様の繰り返しや砂嵐のように見える画像の中に、立体的な形が隠されている画像のことです。
左右の目に少し違う情報を入れることで奥行きを感じる、両眼視の仕組みを利用しています[1]。
赤青メガネを使う昔の立体画像とは違い、オートステレオグラムは1枚の画像だけで立体的に見えるのが特徴です。
コツがつかめると、平面の模様の中から、ロゴや文字、図形がふわっと浮かび上がって見えます。
「立体に見える不思議な画像」として、かつて3Dアートやマジックアイといった名称で本やイラストが話題になったこともあるので、「知ってる」「懐かしい!」と思われる方もいるかもしれませんね。

見方は2種類。交差法と平行法

オートステレオグラムの見方には、主に交差法と平行法の2つがあります。
交差法:目を少し寄せるようにして見る方法
画像そのものより少し手前にピントを合わせるイメージで、視線を内側に寄せると、立体が見えてくることがあります。
「寄り目っぽくなる見方」と言うとイメージしやすいかもしれません。
ただし、力を入れすぎると疲れやすいので、あくまで『少し寄せる』程度で十分です。
平行法:画像の向こう側を見るように力を抜く方法
目の前の画像を凝視するのではなく、その奥の遠くを見るようにぼんやり視線を抜いていくと、立体が現れることがあります。

交差法より平行法の方が得意な人もいれば、その逆もいます。
どちらが見やすいかには個人差があるので、「正解はひとつ」と思わなくて大丈夫です。
両方を軽く試してみて、自分に合う見方を見つけるくらいの感覚でよいでしょう。
また、オートステレオグラムは、平行法と交差法で見たときに、立体の出っ張り・へこみが逆に感じられることがあります。
これは、目がとらえる左右のズレ(視差)の向きが変わるためです。
どちらの方法でも立体視ができるという方は、画像が浮き出るのかへこむのか、見比べてみても面白いかもしれません。

まずは試してみよう。見えるまでのコツ

いざ挑戦してみると、「全然見えない」「どこを見ればいいのかわからない」という人も少なくありません。
でも、それは珍しいことではありません。
見えないからといって、目に問題があるとは限らないので、焦らなくて大丈夫です。
コツは次の通りです。
1)画面に近づいてから少し離す
最初から真正面でにらむより、いったん画像に顔を近づけてから、ゆっくり離す方が見やすいことがあります。
交差法で見るときは、画面と目の中間に、指や鉛筆などを置いて、そちらにピントを合わせることで、うまくいくことがあります。
2)力を入れず、ぼんやり見る
「絶対に見よう」と力むほど見えにくくなることがあります。
目の筋肉を緊張させすぎず、少しぼんやり見るくらいがちょうどよい場合もあります。
3)一瞬でも『変化』があればOK
最初からくっきりロゴが浮き上がらなくても、「少し奥行きが出た」「模様がズレた感じがした」
という感じがしたら、立体視に近づいているサインかもしれません。

また、誰でも必ず見えるというものではありません。
得意・不得意には個人差があります。
画面が小さいと見えにくいと感じる方もいるので、スマホではなくタブレットやPCの画面で見てみる・・・というのもひとつです。

期待できること、期待しすぎない方がいいこと

オートステレオグラムを見ることで、視力そのものが回復すると断言するのは難しいと考えられています[2]。
いわゆる視力検査で測る「見える・見えない」と、立体視の力は別の要素だからです。
一方で、立体視は両眼で奥行きを捉える力に関わるため、近くばかりを見て固まりがちな目の使い方から少し意識を切り替えるきっかけにはなります。
短時間、無理のない範囲で取り入れることで、たとえば
・目を寄せる・抜く感覚を意識する
・近くの一点を見続ける状態から少し外れる
といった意味はあるかもしれません。
つまり、万能な『視力回復法』として期待しすぎるのではなく、目の使い方を見直す小さなエクササイズや、気分転換を兼ねた立体視体験として捉えるのがちょうどよさそうです。

無理は禁物。安全に楽しむための注意点

楽しい3Dアートですが、無理は禁物です。
見方によっては眼精疲労や見えにくさ、不快感が起こることがあります[3]。
次のようなときは、すぐにやめて休みましょう。
・目が痛い
・頭痛がする
・気分が悪くなる(酔いを感じる)
・吐き気やめまいがする
・強い疲れを感じる
また、長時間続ける必要はありません。
数秒〜1分程度を何回か試すくらいでも十分です。
特に、仕事や家事の合間に行うなら、「少し試して、疲れたら終わり」で問題ありません。
コンタクトレンズで乾燥しやすい人や、すでに目が疲れている人は、体調のよいときに試すのがおすすめです。

オートステレオグラムは、昔懐かしい遊びのようでいて、実は目の使い方や立体視の仕組みを意識する面白い体験でもあります。
ただし、「これで視力がぐんぐん回復する」といった期待は少し控えめに。
大切なのは、無理なく、安全に、自分のペースで楽しむことです。
「見えたらちょっと嬉しい」
「見えなくても、別に構わない」
そんな気持ちで試してみるのが、いちばん長く楽しめるコツかもしれません。

参考文献:
1.Levi DM, Knill DC, Bavelier D. Stereopsis and amblyopia: A mini-review. Vision Res. 2015;114:17-30. doi: 10.1016/j.visres.2015.01.002.
2.Xi J, Jia WL, Feng LX, Lu ZL, Huang CB. Perceptual learning improves stereoacuity in amblyopia. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2014;55(4):2384-2391. doi: 10.1167/iovs.13-12627
3.Hoffman DM, Girshick AR, Akeley K, Banks MS. Vergence-accommodation conflicts hinder visual performance and cause visual fatigue. J Vis. 2008;8(3):33. doi:10.1167/8.3.33.

[執筆者]

船木 彩夏
化粧品メーカー研究員

[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」

<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士上級指導員
・健康管理能力検定1級
・日本化粧品検定 特級コスメコンシェルジュ

[監修]キレイ研究室編集部

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