どうして虫歯になってしまう?なりやすい条件について歯科医師の安部先生に伺いました!

どうして私たちは虫歯になってしまうのでしょうか?
今回は、虫歯になってしまう理由やなりやすい条件について、一般社団法人日本口育協会理事長で歯科医師の安部秀弘先生にお話を伺いました。

虫歯ができる条件とは?

虫歯になる条件として、「プラーク(歯垢)が発生する」「酸が発生する」の2つがあります。
プラークが発生する条件は、ショ糖(砂糖)とミュータンス菌です。
粘着性の高いプラークは、ミュータンス菌によって砂糖をもとにつくられるためです。
従ってミュータンス菌が感染してない人は砂糖を摂取しても虫歯になりにくいのです。
また砂糖ではなく果糖、ブドウ糖、その他の糖類ではプラークは生成されません。
野生動物に虫歯がほぼないのはこのためです。
酸が発生する条件はショ糖、ブドウ糖、果糖が存在する場合なのです。
最近のジュースは異性化糖(果糖、ブドウ糖溶液)が含まれているものが多く酸を発生させやすいです。

大切なのは食べる量よりも食べる回数

一回の酸産生糖の摂取で歯が溶けている時間は、少し意外ですが量には関係なく、約20分程度です。
摂取の量ではなく、摂取の回数が多いと虫歯になりやすくなります。
そのため、食事と食事の間におやつとして食べるよりは、食後のデザートのようなお菓子の摂取の仕方だと虫歯になりにくいといえまです。
しかし、チョコレートやキャラメルのような「粘つく」ものは歯に付着して、長時間口腔内に影響を残してしまうため格段に虫歯になりやすいです。
酸が発生しても、通常は唾液で洗い流されてしまうのですが、プラークは唾液から酸を守る作用があります。
プラークが歯に付着していると、酸がプラークの中で唾液に希釈されずに濃度が濃くなり虫歯になりやすくなります。

歯が虫歯になる原因の最たるものは糖(ショ糖)だといえます。
糖を摂取しないというのは難しいので、影響を受ける時間が少なくなるよう、食べるタイミングでコントロールするように気を付けましょう。

[執筆者]

安部秀弘先生
一般社団法人日本口育協会理事長 歯科医師

[プロフィール]
国立新潟大学歯学部卒
JODA(日本口育協会理事)
AAMS(アメリカ応用筋機能学会講演者)
AAPMD(アメリカ医科歯科生理学学会講演者)
IPOS(国際小児矯正学会ボードメンバー)
日本口育協会では0歳からの口腔機能の発達に関する歯科関連のセミナーや資格制度を行っています。口腔領域の正常な発達は全身の健康に繋がっていきます。
口育協会には0歳からの虫歯や歯並びに関する管理ができる全国の歯科医院が加入しています。
お子様の口からの健康管理に興味のある方は下記HPアドレスよりお近くの歯科医院を探し相談をされてみてください。

一般社団法人日本口育協会ホームページ
https://www.oral-development-association.org/

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