なんだか眠れない。熟睡できていない気がする・・上手に睡眠が取れないときのコツを、新見正則医院 院長の新見先生に伺いました!
眠れない、起きられない、熟睡できない…睡眠に関する悩みを持っている方が多い現在。
上手に睡眠が取れないときのコツを、新見正則医院 院長の新見先生にお話を伺いました。
あなたの悩みはどれ?さまざまな睡眠障害
睡眠の悩みは多様です。
主に4種類に分類されます。
[1]入眠障害
なかなか眠れない状態です。
布団に入っても意識がずっと残っている状態です。
[2]中途覚醒
途中で目が覚めることです。
トイレに行きたくなって目が覚めることも、中途覚醒の原因のひとつです。
[3]早朝覚醒
朝早くに目が覚めてしまい、その後に眠れなくなることです。
[4]熟眠障害
朝起きても熟眠感が得られないことです。
どれも若い頃にはあまり感じられない睡眠の訴えです。
加齢とともに入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、そして熟眠障害はどれも感じやすくなります。
これらの睡眠障害に対する対応方法は多数メディアで紹介されています。
サプリメントや漢方薬なども含めていろいろと試し、ご自身に合うものを探してみるといいでしょう。
眠れないからといって、焦らなくてもいい!
今日の切り口は、脳を休めるためには寝落ちする必要はないということです。
ある程度静かで暗い空間に横になって、ぼーっとしているだけで実は脳はリセットされます。
睡眠障害という言葉に翻弄されて、かえって病気になっている人が実は相当数存在します。
眠さのせいで活動できないなど、翌日の生活に支障がなければ、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、そして熟眠障害があっても問題ありません。
そんな視点でお話をすると、安心して、そして自然と眠れるようになったという人は多数います。
「日常生活に問題があるか?」
という視点で睡眠障害を見直してみましょう。
加齢とともに入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、そして熟眠障害はどれも起こります。
どうしても年々多くなってくるので、若い頃と比較することは不幸になることもあります。
今を受け容れることも大切なのです。
眠らないと不健康だ!という呪縛に囚われますます睡眠障害を過剰に捉えて、自分で病気への悪循環をもたらしている人が多数いるのです。
眠れないときは、漢方の力を借りてみるのもおすすめ
そんな立ち位置の僕ですが、眠れないという人にはいろいろと対策はお話しています。
まず、脳を休めるためには「必ずしも睡眠が必要というわけではない」ということをしっかりと納得してください。
その上で僕がお勧めしているのは、加味帰脾湯(かみきひとう)137という漢方薬の服用です。
1日3回毎食前に内服すると睡眠障害が軽くなります。
1包を就寝前に回すと効果的な人もいます。
漢方薬はひとによって効き方に差があるので、1ヶ月から3ヶ月内服して変化を感じないときは、漢方薬を変更して下さい。
酸棗仁湯(さんそうにんとう)103や柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)12、抑肝散(よくかんさん)54などが次の候補になります。
眠れないなら、その時間を有効活用するのもアリ?!
そしてもうひとつ、僕のお勧めは、寝ながら「語学の勉強をすること」です。
過去に挫折した語学学習は睡眠には相当効果的です。
動画配信サイトなどで無料で提供されている語学学習の聞き流し勉強を寝るときに聞いて下さい。
とっても効果的ですよ。
入眠障害の多くの方は寝落ちします。
できればイヤホンがいいです。
寝ると自然と耳から外れるからです。
そして朝までずっと眠れませんと訴えている方も、語学学習の聞き流しを勧めると、「先生、実は眠っていたことが解りました」と納得されます。
いろいろな方法を試して下さいね。
翌日の生活に支障がなければ深く考える必要はありませんが、ご自身が納得できるまで、気楽にトライ&エラーを繰り返して下さい。
執筆者
新見正則先生
オックスフォード大学医学博士
新見正則医院院長
[経歴]
外科医x免疫学者x漢方医としてレアな医師として活躍中。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)
新見正則医院は飯田橋駅西口の富士見教会に面した自費診療のクリニックです。
世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを基本処方にして
漢方薬を加えて、各種のがん疾患や難病・難症に対応している。
「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」はAmazonでベストセラーとなっている。
新見正則医院ホームページ
https://niimimasanori.com/