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【前編】普段のリラックスしている口の状態が顎関節症に繋がる?!女性の顎関節症についてパレスサイドビル歯科院長 石岡先生に詳しいお話を伺いました。

実は現代の女性に多い悩みのひとつ「顎関節症」。
3回にわたり、パレスサイドビル歯科の院長 石岡麻美子先生に詳しいお話を伺いました。
第1回目の今回は、顎関節のはたらきや顎関節症の症状や原因についてご説明いただきます。

多岐にわたる症状・・・あなたは大丈夫?

口を開けるとカクッと音がする、急に口が少ししか開かなくなった、食事中に顎が痛んで食事が美味しく食べられない、耳周囲の筋肉が痛む、風邪でもないのにこめかみが痛む(頭痛)、などのさまざまな症状。
もしかすると思い当たる方は、いらっしゃいますか。
現代の生活習慣病のひとつとして「顎関節症」はあります。
いろいろな番組、雑誌にも度々取り上げられていますので、一度は耳にしたことがある病名ではないでしょうか。それだけ、身近な疾患だと言うことが説明できるものになってきています。

そもそも、顎関節とはどこのこと?どんな働きをしているの??

顎関節症はよく聞く病名ですが、顎関節はどこを指すのでしょうか?
分かりやすく説明すると、頭と顎を連結している部分の関節のことです。
耳の前を手で触ってみて、口を開けてみるとへこむ、動く部分。
関節は、手や足など身体のいたるところにありますが、顎関節は他の関節と違い、
・左右の関節が一対となり下の骨を支えていること
・顎関節は他の関節と同じように回転運動をおこなうことができる
・回転運動と同時に滑走運動もおこなうことができる

という特徴があります。
実は、滑走運動は顎関節のみにしかありません。
この滑走運動により下顎の複雑な運動を可能にしていて、顎関節は私たちがものを食べたり飲んだりするときや、お喋りすることを考えると、本当に素晴らしい関節です!
口を開けると、下の顎が前にスライドします。
また、上下の歯の接触により、その運動をコントロールすることも担っています。

普段のリラックスしている口の状態が顎関節症に繋がる?!

この記事を読んでいただいている皆さま、今、あなたのお口の中の状態(唇と歯と舌の位置)はどのような感じですか。
唇は少し開いている?
唇は閉じていないが、上と下の歯が、奥歯も前歯も当たっている?
唇は閉じているが、前歯だけ少し当たっている?
いえ、奥歯だけ少し当たっている?
それとも、歯は当たっていないが、歯と歯の間に舌が入っている?
上唇の裏側を舐めている?
上下の歯は当たってないが、舌の先が下の前歯の裏側にある?
もしくは上の前歯の裏側にある?
普段の口の状態がどのようになっているかを気にしたり、特に意識をしたりことがないという方も多いのではないでしょうか。
このような質問をさせていただいた理由は、今のお口の中の状態は、普段仕事をしている時、お料理をしている時、ゆっくりテレビを見ている時など、無意識のうちにあるあなたのお口の中の状態だといえるからです。
食事中でない時、ガムや飴など食べていない時、すなわち、口を動かしていない状況で、理想的な唇、歯、舌の位置の状態は、唇は軽く閉じ、上の歯と下の歯は合わさないように、舌の先は、上の前歯の根の付け根部分の粘膜にそっと触れる位置です。
意外に感じられるかもしれませんが、唇が閉じていても上下の歯は触れていないのが良い状態といえるのです。
そして、このような状態が口の周りの筋肉もゆったりとしていて、リラックスされている状態です。
最近、「上下の歯を接触させる癖(TCH:Tooth Contacting Habit)」があると顎関節症になる可能性が高い、と言われるようになりました。
習慣的に上と下の歯を合わせてしまっていること自体が、自分で力をかけているつもりは全くなくても、無意識に顎周囲の筋肉を疲労させ、顎の関節に負担をかけているのです。

顎関節症の代表的な症状

顎関節症の代表的な3つの症状とは、
1:口を開けると顎や頭が痛む
2:口を開けると「カクカク」「コリコリ」などの音がする
3:口が開けづらい

となります。
その原因は、顎の関節と周りの筋肉のバランスの不調和、もしくは構造上の問題によって起こっています。

女性に多いあごのトラブル顎関節症。
症状を感じたことがある、という方も多いのではないでしょうか?
次回は、顎関節症のケアと治療についてご説明していただきます。

[執筆者]

石岡麻美子
歯科医師
パレスサイドビル歯科 院長
皇居に近い立地で、東西線「竹橋駅」直結、毎日新聞社本社パレスサイドビル内にある、早稲田医学院歯科衛生士専門学校直営のパレスサイドビル歯科の女性院長。
パレスサイドビルおよびその周囲で働くビジネスマンの方々の歯の健康維持に尽力している。
長崎大学歯学部卒業。
中国北京にて4年間駐在経験あり。
日本歯科医師免許の他に中国北京外国人歯科医師免許も取得。
日本語だけでなく、中国語でも診療可能。

パレスサイドビル歯科 ホームページ
https://paleceside-dental.com/

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