結婚や出産で友達が離れてしまう。寂しさを感じた時は気持ちを否定しないことが大切です。

友達が結婚や出産をした。
とてもおめでたいのだけど、遊べなくなったり、メッセージに返事が来なくなったり。
だんだん話題も合わなくなって、今後、どうやって付き合っていけばいいのかわからなくなってしまう。
今回は、ステージが変わってしまった友人との付き合い方について、撫子Plus株式会社代表鮎永麻琴さまにお話を伺いました。

変わるのは当然。でも、やっぱり寂しい。

『ついこの前まで、週末はカフェで語り合い、夜中にメッセージを送り合って爆笑していたのに。
結婚して、出産して、
「ごめん、今ちょっと余裕なくて・・・」
という返事が増えたあの子。
会うタイミングも、会話の内容も、気づけばすこしずつズレてきた。
もちろん、変化があるのは自然なこと。
それでも「昔みたいには戻れないのかな」と感じたとき、心のどこかが少し、寂しくなる。』
こんな経験ありませんか?
人のライフステージが変われば、時間の使い方も、関心のある話題も変わっていくもの。
それが「成長」であり、「当たり前」のこと。
頭ではわかっているはずなのに、それでも、ふと寂しさがこみあげてくるのはなぜなのでしょうか。
それは、その人との関係が「心の拠り所」だったからです。

・同じことで笑っていた
・同じ場所が好きだった
・未来の夢を一緒に語り合った

あの時間が、自分にとってどれほど大きな意味を持っていたかに気づくからこそ、変化を受け入れることが、ちょっぴり切なくなるのです。

なぜこんな気持ちになるんだろう?

この「寂しさ」は、友達に対する嫉妬や否定ではなく、「自分だけが取り残されたような感覚」から生み出されています。
たとえば・・・
・忙しそうなあの子に「今度ゆっくり話そうね」と言っても、なかなか日程が決まらない
・会っても話題が合わなくて、心がすれ違っているように感じる
・自分の話をしても、「そんな余裕があっていいな」と返されてしまう

それは、「もう前みたいには戻れないのかな」という未来への不安が生んだ感情です。
無理に関係をつなぎとめようとすれば、自分の方が疲れてしまうこともあります。
もう、あの子との関係はあきらめるしかないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。

その寂しさを埋めるには?

まず大事なのは、「この気持ちを否定しないこと」。
寂しさを感じるのは、それだけその友達を大切に思っていた証拠だからです。
そしてもうひとつ。
その関係に執着しすぎない勇気も、少しだけ持ってみませんか?
新しい趣味や人間関係に目を向けてみる
自分の時間を「誰かと合わせる」から「自分のために使う」へシフトしてみる
無理に予定を合わせるより、ふと思い出したときに連絡してみるくらいの距離感にする
人間関係に「密」だけが正解ではありません。
ゆるやかに繋がる関係も、人生を豊かにしてくれます。

笑顔でいられる関係性に戻すためにできること

「前みたいに戻る」ことを目指すのではなく、「今の2人だからこそ築ける関係」を探してみましょう。
おすすめはこんな小さな行動です。
・相手の近況に心から興味を持つ
・一緒に過ごす時間が少なくても、「応援しているよ」という気持ちは伝える
・子育てや仕事に追われている相手に、軽やかな笑いを届けるようなメッセージを送る
大切なのは、「昔のあの子」ではなく、「今のあの子」も好きでいること。
その気持ちは、きっと伝わります。

最後に

大好きだった友達との距離に戸惑うのは、誰にでもあること。
でもその「寂しさ」は、新しい自分や、新しいつながりに出会うためのサインかもしれません。
「変わってしまった」ことを悲しむのではなく、「変わったからこそ育める関係」を楽しめる私でいたい。
そんなふうに、これからの友達付き合いを、少し軽やかに見つめてみませんか?

[執筆者]

鮎永麻琴

大学時代にはプロスノーボーダーとしてW杯に出場し、世界ランキング20位を記録。卒業後は国際線CAとして13年間勤務。
現在は、コミュニケーションスキルと統計学を融合させた「コミュニケーション帝王学®」を体系化し、自分らしく生きるためのコミュニケーションの在り方や、他者との関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。
また、2020年にはTEDxFukuokaで「自由への切符」というテーマで登壇。
2022年には書籍『Philosophy of Success 〜成功者の名言』において、成功者35人の一人として選出される。

撫子Plus株式会社
https://makotoayunaga.com/

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