「おめでとう」が少しだけ苦しい。友達が結婚して取り残されたと感じた時は今のあなたを大切にしてみませんか。

仲の良かった友達の結婚。
うれしいけど、それだけじゃない複雑な感情もあったりして・・・。
今回は、そんな時にどう感じどうふるまえばいいか、撫子Plus株式会社代表鮎永麻琴さまにお話を伺いました。

それ、心が狭いんじゃなくて「ちゃんと心がある証拠」

『最近、友達の結婚報告が続いている。
トークアプリのグループの通知は「おめでとう」でいっぱい。
本当にうれしいし、心から祝福してる・・・けど、その通知を見たあと、ふと落ち込んでしまう自分がいる。
「おめでとう」って言いながら、なんで私、こんなに寂しいんだろう。
「心が狭いのかな」って、誰にも言えなくて、ますますモヤモヤする。』
こんな経験をされたこと、ありませんか?
まず伝えたいのは、そんなふうに感じる自分を責めなくていいということ。
お祝いの気持ちと、寂しい気持ちが同時に存在するのは、とても人間らしい、自然な感情です。
・自分だけ置いていかれるような不安
・比べたくないのに、比べてしまうもどかしさ
・未来の見えなさに感じる焦り
これらは決して「人の幸せを喜べない」から生まれる感情ではありません。
むしろ自分の人生をちゃんと見つめているからこそ生まれる感情なんです。

「結婚=幸せ」の時代じゃないから、揺れるのは当たり前

昔ほど、「〇歳までに結婚・出産」というレールはなくなったはずなのに、「何も手にしていない私って、何か足りないのかな」と思ってしまう瞬間もあるかもしれません。
でも、今の時代は「選択肢が多いぶん、迷いやすい」時代ともいえます。
誰もが同じスピードで同じ方向に進む必要なんてない。
それなのに、自分を急かしてしまうのは、「世間」ではなく、「自分自身」だったりする。
焦りの正体は、「他人の幸せ」ではなく、「自分の中にある『こうあるべき』という思い込み」なのかもしれません。
このモヤモヤを「元気」で塗りつぶそうとする人ほど、疲れてしまいます。
自分も何かしなきゃって、焦って婚活アプリを開いてみたり、無理に予定を詰め込んで、孤独を感じないようにしたり。
「私は私で楽しい!」って強がってみたり・・・。
でも、無理にポジティブを演じるよりも、「今、ちょっと寂しいな」って認めてあげるほうが、心は軽くなります。
一時的にぽっかり空いた心のスペースは、あなたが「本当に欲しいもの」を探すための余白かもしれません。

「今のあなた」には、今しか出会えない喜びがある

結婚して得られる幸せがあるように、独身の「今」にしか味わえない自由や楽しみもたくさんあります。
自分のペースで働き、自分の意思で決められる日々。
一人で迎える静かな朝、気ままに旅に出る週末。
誰かと生きる前に、自分をもっと知る時間。
「誰かと生きる前に、誰よりも自分と仲良くなる」
そんな準備期間として、今のあなたはすごく価値のある時間を生きているんです。
あなたの未来は、今ここから創っていけるのです。
「私だけ取り残された気がする」
そう思った日の夜こそ、深呼吸してこう問いかけてみてください。
私は、どう生きたい?
誰といる時、どんな自分でいたい?
私にとっての「幸せ」って、どんな形?
その答えが見えてきたとき、友達の幸せを祝福しながら、自分の人生もちゃんと誇れるようになります。

最後に

「心が狭いのかな」なんて、そんなことはない。
むしろ、感情に正直に向き合える人は、誰かの感情に寄り添える人、とても強くて優しい人です。
あなたは今、自分の人生をちゃんと歩いている。
それだけで、十分すてきで、十分まぶしい。
どうか、今のあなた自身のことを忘れずに、大切にしてあげてください。
未来は、きっとここから広がっていきます。

[執筆者]

鮎永麻琴

大学時代にはプロスノーボーダーとしてW杯に出場し、世界ランキング20位を記録。卒業後は国際線CAとして13年間勤務。
現在は、コミュニケーションスキルと統計学を融合させた「コミュニケーション帝王学®」を体系化し、自分らしく生きるためのコミュニケーションの在り方や、他者との関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。
また、2020年にはTEDxFukuokaで「自由への切符」というテーマで登壇。
2022年には書籍『Philosophy of Success 〜成功者の名言』において、成功者35人の一人として選出される。

撫子Plus株式会社
https://makotoayunaga.com/

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