寒い季節でも万全に過ごしたい!体調管理はどうすればいい?睡眠・栄養・運動など生活習慣を乱さないことが大切です。
インフルエンザ・新型コロナ・マイコプラズマのトリプルデミックなどが話題になっている今冬。
感染対策が気になりますよね。
今回は、薬剤師で健康アドバイザーでもある箕浦雅子さんに体調管理についてお話を伺いました。
今年もさまざまな病気が流行中・・・感染はどこから起こる?
毎年流行るインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染源と感染経路はくしゃみ・咳などによる飛沫を吸い込むことによるものか、ドアノブ・スマホ・つり革などを触った手で鼻や口を触る事で感染することがほとんどです。
そして湿度が低いとこのウイルスたちが感染力を保つ時間が長くなってしまいます。
手洗い・うがい、適切なマスク着用、換気、加湿をしっかり行えば家族での感染も防ぐ事ができます。
感染しないためには、日々体内の自然な防御システムが働くよう睡眠、栄養、運動など生活習慣が乱れないようにすることが大切です。
特に休みの前の日などは、ついつい夜遅くまでゲームやスマホを手にしてしまい、生活リズムが乱れやすくなりますので、気を付けないといけませんね。
風邪を引いた・・・まずはどうする?
風邪の初期対策としては、無理をせず早めの休養と水分補給を心掛けることが大切です。
そして体を冷やさないようにすることです。
そもそも体温が低いと末梢血管が収縮し、免疫細胞が感染部位に到達しにくくなります。
そして、免疫機能を支える体内酵素の働きが鈍くなってしまうことで、病原体への抵抗力が低下します。
ミネラル、ビタミンの補給、腸内環境など複数のアクションで免疫を上げておくことが一番の防御です。
冬場に体調を崩さないためには、免疫力を高める生活習慣を整えることが大切です。
以下、具体的な方法をいくつか挙げます。
1.冬場の衛生管理
●手洗い・うがいを徹底:石鹸を使って20秒以上、特に指先や爪の間を意識して洗う。
●マスクの着用:感染症が流行している場所や人混みでは、適切に着用。
●加湿:空気が乾燥するとウイルスが拡散しやすいので、加湿器や濡れタオルを使って湿度を保つ。
2.睡眠をしっかり確保する
●質の良い睡眠を取ることで、免疫細胞が活発に働きます。
・就寝時間を一定にする:毎日同じ時間に寝て起きるようにすると、体内時計が整います。
・寝る前にスマホやPCを見すぎない:ブルーライトが睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑えるため、寝る30分前はリラックス。
・寝室の温度と湿度を調整する:温度は18-20℃、湿度は50-60%が快適です。
3.バランスの良い食事を取る
●免疫力を高める栄養素を意識的に摂取する。
・ビタミンC:柑橘類、キウイ、ピーマンなど。
・ビタミンD:魚(サーモン、サバ)、卵黄、きのこ類。
・亜鉛:牡蠣、赤身肉、大豆製品。
・発酵食品:ヨーグルト、納豆、味噌は腸内環境を整えます。
・たんぱく質:免疫細胞の材料になるため、魚、肉、卵、大豆製品を適量摂取。
4.適度な運動
●運動は免疫細胞の循環を促進します。
・ウォーキングや軽いジョギング(週3回程度):心拍数が少し上がる程度の有酸素運動が効果的。
・ストレッチやヨガ:筋肉をほぐして血流を改善し、冷え対策にも有効。
・足を温める運動:かかとの上げ下げや足指のグーパー運動で、末端の血流を良くしましょう。
5.ストレスをためない
●ストレスは免疫力を低下させるため、日々リラックスする時間を確保しましょう。
・温かいお茶を飲む。
・ゆっくりお風呂に入る(38-40℃で15分程度)。
・趣味や軽い読書で気分転換を。
6.冷え対策
●冷えると免疫力が下がります。日頃から体を温める工夫を。
・重ね着:暖かいインナーや靴下を着用。
・温かい飲み物:生姜湯や黒焼き玄米茶などを取り入れる。
・足湯:夜寝る前に10分程度。
これらを意識して生活習慣を整えると、自然と基礎体温が上がるため免疫力が高まり、病気にかかりにくくなります。
平常時の体温は37℃に近いほどいいです。
とはいえ、予防をしていても感染することはあります。
ウイルスは熱に弱く体は体温が高い方が免疫力が強くなりやすいため熱を上げるのです。
ですから微熱程度で解熱剤を飲むのはお勧めしません。
家で診るか、受診するか・・・判断のポイントは?
熱はあっても本人が元気そうだったりすると、受診すべきか悩むこともありますよね。
インフルエンザなど、発熱してからある程度時間が経たないと検査が難しいものもあります。
ただ、熱が出て苦しそうにしているのに、受診を待つべきなのかも迷うところ。
もし感染し熱が出てしまった場合の受診や検査のタイミング、その後の対処についてのポイントを以下にまとめました。
1.受診するタイミング
以下のような状況であれば、発熱当日でも受診が推奨されます。
●高熱(38.5℃以上)が出ている
●倦怠感や息苦しさが強い
●持病がある(特に糖尿病、心疾患、喘息など)
●発熱に伴い、激しい喉の痛み、頭痛、吐き気、下痢がある
2.検査で確定診断が出やすいタイミング
熱が出た当日に検査をしても陰性になることがあります。
その理由としては、体内でウイルスの量が検査で検出できるレベルに達していない可能性があるからです。
特にインフルエンザや新型コロナウイルスでは、発症直後はウイルス量が十分ではない場合がありますので、陰性だからと安心してはいけません。
●インフルエンザの場合:
・発症後12~24時間以降が検査の精度が高いとされています。
・発症直後は陰性になることがあるため、症状が出始めてすぐのタイミングは避ける方がよいことがあります。
●新型コロナウイルスの場合:
・PCR検査や抗原検査の正確性は、感染後2~3日目以降(発熱後1日以上経過)に高まります。
3.再検査のタイミング
●症状が続く、または悪化する場合は、1~2日経過して再度検査を受けるのが適切です。
●陰性でも、感染の可能性が高い場合は、経過を観察しながら医療機関に再相談してください。
4.発熱時のセルフケア
検査結果を待つ間や経過観察中には、以下の対処が役立ちます。
1)水分補給:発熱時は脱水症状に注意が必要です。スポーツドリンクや経口補水液がおすすめ。
2)適度に体を冷やす:氷枕や冷たいタオルを首の頸動脈、鼠径部など大きな血管があるところに使用する。ただし、手足が冷たいときは避けること。
3)安静にする:免疫力を高めるために十分な休息を取る。
5.緊急受診が必要な場合
次のような症状が現れたら、すぐに医療機関に連絡してください。
●呼吸困難
●意識障害(ぼーっとして反応が鈍い)
●けいれん
●脱水症状(尿が少ない、口の中が乾燥している)
受診すべきかどうか、迷った場合は、事前に医療機関や地域の保健センターに電話で相談すると、適切な対応を教えてもらえます。
特に感染症が流行している季節には、早めの相談を心掛けてください!
執筆者
箕浦 雅子
日本古来の「食養」を基に、現代人の不調を立て直す!にこにこマークのママ薬剤師!
株式会社Reblood 健康アドバイザー
株式会社健将 代表取締役社長
株式会社健将ライフ 代表取締役社長
株式会社日輪光瑠璃薬局 代表取締役専務
薬剤師、食養アドバイザー、学校薬剤師
チョコレート嚢胞(子宮内膜症)破裂により両卵管を一部切除。
子どもは望めないと言われるも、自然妊娠にて3人の子供を授かる。
両親の影響で子どもの頃より食養に触れていたが、この入院をきっかけに真剣に学ぶ。
様々なセミナーや書籍を通して人生哲学を学ぶなか、
易経に出会い、今までの学びと食養の関係が腑に落ちる。
学校薬剤師として小学校でお酒とたばこの話や薬物乱用教室を行う。
食の大事さ、子育ての楽しみ方、夫婦円満の秘訣などリクエストに応じた演題でセミナーも随時開催。
株式会社Reblood
https://www.saga-fukuoka.com/