
苦手な人と付き合うには「心の境界線」がカギ。自分をご機嫌にして人間関係を楽にしましょう。
思っちゃいけないと思っていても、「あの人苦手だな・・・」と感じることってありますよね。
そういう人との付き合いもなかなか避けることができなくて、悩む方もいるのではないでしょうか。
今回は、EICHI. BALANCED代表取締役 Webビジネスコンサルタントの萩嵜智子さまにお話を伺いました。
心の境界線とは?
新しい環境に慣れて緊張が薄れてくると、ちょっとした人間関係の悩みも増えがちに。
「なんとなく苦手かも・・・」
「なんであの人、あんな言い方するの?」
そう感じる相手がいたとしても、うまく距離を取るのって難しいものですよね。
気を遣いすぎて疲れたり、合わせすぎてモヤモヤしたり・・・。
実は人間関係は、無意識に「相手をどうにかしよう」としてしまうから辛くなってしまうもので、「相手をどうにかしよう」としないコツを掴めば、驚くほど楽な関係に変わるものなのです。
そのカギになるのが、「心の境界線」です。
「私は私、相手は相手」と線を引く
日本人は「空気を読む」「気を遣う」のが上手です。
でもそれが裏目に出て、相手に合わせすぎて自分を見失ってしまうことはないでしょうか?
例えば
・本当はしたくないことなのに、言い出せずに合わせてしまう
・内心は反対だけど、雰囲気を壊したくなくて黙って頷く
・周りが残ってるから、自分もなんとなく帰れない
そんなときに大切なのが「私はどうしたい?」と自分の気持ちに目を向けること。
相手に合わせてばかりでは、相手への優しさのはずだったものが、いつの間にか相手に対する
不満に変わっていってしまいます。
相手に合わせることが本当の優しさではありません。
自分を置き去りにせず、自分自身を持てるように、心のバランスを整えていくことで、本当の優しさを自分にも人にも渡せるようになれます。
「相手は相手、自分は自分」。
このシンプルな意識があるだけで、相手の言動に振り回されにくくなります。
心の中で自分と人との間に「境界線」を引いておくだけで、グッと気持ちが楽になります。
「人と自分は違っていていい」ということを確認する
「なんでそんなこと言うの?」
「ちょっとズケズケ言いすぎじゃない?」
人と接していると、そんなモヤモヤを感じる瞬間、ありますよね。
でも実は、「人は自分の思い通りにはいかない」のが自然なこと。
誰かと考えが合わないとき、「この人はこういう価値観なんだな」と一歩引いて受け止めるだけで、
ストレス感や気疲れが減っていきます。
そして、こう思ってみてください。
「人と自分は違っていていい。むしろ、違っていて当たり前!」
「人は人。私は私。」なんだって。
相手がどう言ったとしても、ズケズケ言われたことをあなたが間に受けないでください。
馬鹿正直に間に受けなくてもいいのです。
相手の発言に関係なく、あなたが思っていること感じていることを自分で大切にしてあげましょう。
相手の発言を鵜呑みにせずに、あなたは自分が聞きたいように相手の発言を聞いてくださいね。
ご機嫌取りは、人にするものじゃない
「嫌われたくないから合わせちゃう」
「相手に気を遣いすぎて、自分がヘトヘト」
そうやって、「相手のため」のご機嫌取りばかりしていると、あなたの心は疲れはててしまいます。
本当に必要なのは、ご機嫌取りは「人に」するのではなく、「自分に」してあげること。
「ズケズケ言われたけど、私は私だよね」
「あの人が言うことが正しいわけじゃないよね」
「私は〜〜だと思ってるから、それでいいよね」
「ズケズケ言われても鵜呑みにしないように工夫できる私ってすごい!」etc.
人のことはどうにもできませんが、自分の心の中で自分に寄り添って自分を深く応援できるのはあなた自身だけです。
あなたが感じていることに気づいてあげてください。
そして、些細ないろんな思いに共感してあげてください。
自分を大切にすると、不思議と人も受け入れられるようになる
「自分を優先するって、自己中心的って思われないかな」
そんなふうに不安になる方もいるかもしれません。
でも、安心してください。
自分自身を大切にできる人は、自然と他人を受け入れられるようになります。
自分を大切にすることは、我をはって傲慢になることではなく、未熟な自分、至らない部分がある自分のことをも素直に謙虚に受け入れることに繋がります。
未熟で至らない自分を認めて、自分が謙虚になれると心に安心感やゆとりが生まれます。
自分の心に余裕があると、人の言動にも過剰に反応せずにいられます。
その時、理解し難い相手のことを無理に理解しなくても「そういう人なんだな」と流せるようになりま
す。
だからこそ、自分の小さな気持ちを無視せず、大切にしてあげてください。
それが、人との心地よい距離感を創る第一歩になるのです。
境界線を持つと人間関係はもっとシンプルに
・相手に合わせすぎて疲れたら、「私は私、相手は相手」と意識してみる
・苦手な人にモヤッとしたら、「この人はこういう人」と区別して受け止める
・「自分と人は違っていていい」と思えるだけで、グッとラクになる
・ご機嫌取りは、まず自分に。意識的に自分の気持ちに寄り添う時間を持つ
無意識に人に気遣いと遠慮ばかりしがちな日本人の私たち。
「人間関係を良くしたい」その想いはきっと誰にでもあります。
でも、その出発点は「相手を変えること」ではなく、「自分を整えること」。
まずは、あなた自身が安心できる心のスペースを自分の中につくってあげてください。
「私は私でいい」
「この人はこうだけど、それはそれ」
そんなふうに自分を尊重できるようになると、人間関係は驚くほどシンプルで穏やかになっていき
ます。
今日から、ほんの少し意識して「心の中に境界線」を引いてみてくださいね。
[執筆者]
萩嵜智子
(株)EICHI. BALANCED代表。
10年来のうつ病を克服した自身の経験をもとに、「心のトリセツ講座」や潜在意識を活用した独自メソッドを開発し、1000名以上をサポート。
#生きづらさをぶっ壊せ をモットーに、メンタルケアと自己肯定感向上、日本人リーダー育成に尽力。
ビジネスコンサルやアパレル事業も展開中。
EICHI.BALANCED
https://www.eichibalanced.com/