
たるみをなんとかしたい!おすすめケアについてAPOLLO BEAUTY CLINIC院長鬼沢先生にお伺いしました。
キレイなフェイスラインを保つために、美容医療でできるケアにはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は、フェイスラインを整える施術について、APOLLO BEAUTY CLINIC院長の鬼沢正道先生にお話を伺いました。
フェイスラインを美しくするために、美容医療でできることとは?
今回はフェイスラインのゆるみに対する美容医療にフォーカスを当てて、フェイスラインのゆるみの原因、
1)皮膚や軟部組織の変化
2)靭帯の変化、
3)筋・骨格系の変化
それぞれに基づいた治療法をご紹介します。
1)皮膚のハリを改善させるための施術
ハリの低下は、皮膚や軟部組織の変化によって起こると考えられます。
ハリを改善させるための治療としては、コラーゲンを増やす薬剤を直接皮下に細かく注射したり、コラーゲン生合成を促す細かい糸(ショッピングスレッド等と呼ばれています)を挿入したりする方法があります。
コラーゲンの生合成に必要な成分を点滴や内服で補うこともあります。
近年では自身の身体から皮膚の一部を採取し、そこから線維芽細胞を培養し、それを自身の皮下に細かく注射していくという治療も受けられるようになりました。
これらの治療により、疎になった皮膚を密に戻すことによって、弛みを改善するのです。
他にも光治療や高周波治療により、肌の密度を改善させるといった方法が存在します。
皮膚のハリに関する治療は多岐にわたり、一回では劇的な効果が見られないことも多く、根気強く治療を継続する必要があります。
ご自身にとって何が一番適切なのか、医師に相談して適切な治療を選んでいきましょう。
2)靱帯の変化に対する施術
実際に弛緩した靱帯を直接縫縮する手術がありますが、これはかなり大掛かりな手術で、長いダウンタイムを伴います。
この施術を受けるためには、エキスパートの医師にしっかりと相談して、ご自身の生活環境や仕事のスケジュール等の兼ね合いをみながら治療を選択する必要があります。
最近は大掛かりな手術以外にも、ヒアルロン酸を用いて靱帯の弛みを矯正する方法も提唱されています。
こちらは手術ほどの効果は少なく、ヒアルロン酸も吸収されるため永続的ではないものの、ダウンタイムもかなり短く、金銭的にも手術に比べてリーズナブルであるため、比較的お手軽にご相談いただける方法の一つです。
その他、軟部組織の弛みを改善する治療としてリフトアップスレッド(「糸リフト」)が挙げられます。
「コグ」という特殊な返しの付いた生体内吸収素材で作られた糸を軟部組織に直接挿入し、その糸の力で組織を引き上げ、リフトアップを図るという施術です。
侵襲性(しんしゅうせい:痛みや刺激などの患者への負担)は比較的少なく、短い時間で劇的なリフトアップ効果が期待できるため、こちらもかなりの人気施術の一つとなっています。
最近では余分なフェイスラインの脂肪吸引と併せて糸リフトを行う例も多く、こちらも高い人気があります。
しかし身体に異物を挿入する施術であるため、感染症や糸の体外露出などのリスクもあります。
糸を挿入する層が適切でないと、皮膚の凹凸や頬こけの原因にもなりかねません。
ヒアルロン酸も糸リフトも侵襲性が比較的少ないため、あたかもお手軽な施術のようなイメージを想起させる広告が巷に溢れています。
しかし、リスクも含めこれらの施術は一長一短あります。
くれぐれも安易に施術を受けることはせず、しっかりと担当医の説明を受けた上で、施術を受けるかどうか慎重に判断してください。
3)筋・骨格系の変化に対する施術
筋骨格系の弛みには、高周波や超音波を用いて顔全体を引き締めていく方法があります。
これらは「ハイフ」という治療が代表的ですが、最近ではどんどん新しい高周波治療器が出現し、その進歩は目を見張るものがあります。
ダウンタイムもほとんど無いため人気の治療の一つとなっていますが、適応を間違えると頬こけの原因になったり、そもそもこれらの治療が向いていない方にはあまり効果が無い可能性もあります。
最近では人気であるが故、導入するクリニックが増加していますが、同時に火傷や色素沈着などのトラブルも増えています。
治療経験の豊富なクリニックをしっかりと選定し、エキスパートの意見を仰いでから治療を行うことが望まれます。
人気の施術。でも一番大切なことは「その施術が本当に必要か」
フェイスラインのお悩みに関して、代表的な美容医療の施術をいくつかご紹介させていただきましたが、まだまだここには紹介しきれないフェイスライン改善施術がたくさんあります。
当院にご相談いただく患者さんの年齢層として多いのは30代後半以降の女性ですが、最近は20代の女性や、男性からもフェイスラインのお悩みに関する相談をいただくうようになりました。
これまでフェイスラインの弛みについてあまり気にされていなかった方でも、これらの治療が広く認知された結果、よりこのような施術を受ける方が多くなったのだと考えられます。
前述したように、あたかも簡単に治療ができるかのような広告をよく目にしますが、施術を受けるのは貴方自身であり、貴方の身体は一つしかありません。
安易に治療を受ける前に、しっかりとご自身に合ったクリニックを選び、本当にその施術がご自身にとって必要なのかどうか見極めてくれる医師を探していただければ幸いです。
[執筆者]
鬼沢正道(おにざわ まさみち)先生
医師
1984年9月19日生
茨城県出身
経歴
2012年 日本大学医学部を卒業
同年 慶應義塾大学病院にて初期臨床研修を行う
2014年 慶應義塾大学整形外科学教室に入職
2016年 大手美容外科クリニックに勤務
2020年 APOLLO BEAUTY CLINICを開業
2023年 医療法人社団賢叡会設立、同法人理事長に就任
現在に至る
APOLLO BEAUTY CLINIC
https://apolloclinic.jp/