疲れが抜けない。ヨガとセルフケアでからだと心の習慣を見直してみませんか

しっかり眠っているつもりなのに、朝起きるときからつらい。
休日の後も疲れが抜けていない。
そんな悩みを抱えている方はいませんか?
今回は親子ヨガ講師・健康運動指導士の岡部えりかさまに、呼吸法やヨガやストレッチを用いたセルフケアについてお話しいただきました。

慢性的な疲労感の原因とは?!

「寝ても疲れが取れない」「休日にたくさん寝たのに、逆にだるい」ーそんな声をレッスンや相談でよく耳にします。
年齢や季節の影響もありますが、慢性的な疲労感には「自律神経の乱れ」や「姿勢・呼吸の浅さ」が大きく関わっていることをご存じでしょうか。
とくに今年のような暑い夏のあとには、冷房と暑さの温度差、睡眠の質の低下、生活リズムの乱れが重なり、心身が休まりにくくなります。
その結果「ずっと体が重い」「気力がわかない」など、慢性的な疲労感を感じやすくなります。

休んでも回復しないのはなぜ?

人の体は「交感神経」と「副交感神経」のバランスでオン・オフを切り替えています。
スマホやPCの使用、クーラーの効いた環境、姿勢の崩れによる呼吸の浅さは、この切り替えを難しくします。
交感神経が優位なままでは、睡眠を取っても深い休息にならず、「寝てもすっきりしない」状態が続いてしまうのです。
また、疲労回復のつもりで長時間寝すぎると、かえって自律神経が乱れやすくなり、逆効果になることもあります。

ヨガとセルフケアでできること

疲労感やだるさから抜け出すためには「頑張る運動」よりも「ゆるめる習慣」が役立ちます。
ヨガやストレッチはその代表です。
・呼吸法
背筋を伸ばして鼻からゆっくり息を吸い、口から長く吐き出すだけでも、自律神経が整いリラックス効果が高まります。
・肩、首ストレッチ
肩を耳に近づけるようにすくめ、ストンと下ろす動きを数回繰り返すと血流が改善し、重だるさが和らぎます。
・姿勢リセット
壁に背中をつけ、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとを軽く当てる姿勢をキープするだけで、崩れた姿勢が整い呼吸もしやすくなります。
これらは忙しい方でも無理なく取り入れられ、「気づいたときに数分」でできることばかりです。
お手洗いに行くタイミング、席を立ったときなど、気が付いたときに取り入れてみてくださいね。

心も一緒に軽くする

疲労感には精神的な影響も少なくありません。
私自身、育児と仕事に追われて心身ともに疲れてしまった時期があります。
そんなときほど「深呼吸して、自分のための数分を持つこと」が回復の第一歩になりました。
ヨガのセルフケアは、体を整えるだけでなく「気持ちを切り替えるスイッチ」にもなります。
自分の呼吸を意識することは、「今この瞬間に戻る」ことでもあり、不安や焦りから心を解放する助けになります。

無理なく続けられる習慣づくりを

慢性的な疲労感やだるさを解消するために大切なのは、特別な方法ではなく「無理なく続けられること」です。
・1日数分の呼吸リセット
・ながらでできるストレッチ
・正しい姿勢を意識すること

こうした小さな積み重ねが、やがて体も心も軽くしてくれます。
もし疲労感が長引き、生活に支障をきたすほど強い場合は、治療が必要となることもありますので、医療機関での相談も大切です。
「疲れやすい自分」を責める必要はありません。
ほんの少し、自分の体と心に寄り添う時間を作ることから始めてみませんか。

[著者]

岡部えりか

親子ヨガ講師/健康運動指導士、3児のママ。
出産・育児を経験し、ママたちの心と体のケアの大切さを実感。
オンライン・対面レッスンを通じて、産後ママや子どもたちに寄り添いながら「自分を大切にすることが家族の笑顔につながる」をテーマに活動。
Instagram(oka.eri__yoga)にて、親子ヨガや子育てアドバイス等を配信中。

ママニティヨガ
https://mamanity.yoga/

関連記事一覧