貧血対策で毎日レバーはダメ!?レバーの豊富な栄養と意外な注意点

栄養価が高いイメージで、割と安価。
しかし少し癖のある食材でもあり、苦手な方も多いのではないでしょうか。
また、スーパーなどで手に入りやすい、鶏・豚・牛の3種類のレバーには、どんな違いがあるのでしょうか?
今回は、知っているようで意外と知らない、レバーについてお話しします。

やっぱり貧血には最適? 貧血対策におすすめのレバーは??

レバーとは、部位でいうと肝臓に当たります。
日本では、「肝(キモ)」と呼ばれることも多い食材です。
栄養価が高いにもかかわらず、他の肉類に比べると脂質が少なく断然低カロリー!
例えば牛のばら肉には100gあたり39.4gの脂質が含まれますが、牛のレバーには1/10以下の3.7gしか含まれません。
カロリーも、ばら肉426kcalに比較すると1/3程度の132kcalしかないのです。
半面、しっかり摂っておきたいたんぱく質は、ばら肉の12.8gに対して19.6gと豊富。
低脂質高たんぱくで、ダイエット中の方にはおすすめの食材ですね!
また、女性に悩みが多い貧血。
(隠れ貧血にも注意してください→女性に多い「隠れ貧血」。鉄分の効率的な摂り方のポイント)
貧血対策に、ぜひ摂っておきたい栄養素である鉄分(しかも吸収率の高いヘム鉄)、葉酸、ビタミンB12といった栄養素も、レバー単独でカバーできています
貧血に悩み、ダイエットを意識している方の多い現代女性にはうれしい食材です。
では3種類のレバーの栄養価を比較してみたいと思います。

まずは貧血対策に摂りたい、最重要ともいえる
鉄には、赤血球中のヘモグロビンの成分として、酸素を各細胞まで運ぶという働きがあり、不足すると鉄欠乏性貧血(鉄が不足しヘモグロビンが十分につくられないことによって起こり、貧血の原因の9割以上を占める)を引き起こします
鉄は、豚レバーに最も多く含まれ、100g食べると成人女性の1日の摂取推奨量である10.5mgを超える鉄分が摂取できます。
どのレバーにも鉄は含まれていますが、鉄不足が気になる方には、特に豚レバーがおすすめといえます。
続いて、赤血球中のヘモグロビンの生成を助けている葉酸ビタミンB12
ビタミンB12は赤いビタミンとも呼ばれ、葉酸の再利用を助ける働きもあります。
これらが不足すると、悪性貧血(正常な赤血球がつくられないことによって起こる)の原因となります

葉酸はどのレバーにも豊富に含まれており、最も含有量の少ない豚レバーであっても、30gほど食べれば1日の摂取推奨量である240μgを摂取することができます。
ビタミンB12も、一日の摂取目安となる2.4μgを大幅に上回る量が含まれています。
どのレバーを食べても、葉酸・ビタミンB12ともにしっかり摂取できますね!
ビタミンB12は、特に含有量が多く、過剰摂取を心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、水溶性ビタミンで多量に摂取しても通常は体に吸収されないため、障害はほとんどないと考えられていますのでご安心ください。

えっ、食べ過ぎはダメ?? レバーを食べる上で気を付けなければいけないこと

栄養価が高く、ヘルシーなレバー。
安価に手に入るため、毎日でも食べたい……と思われるかもしれませんが、実はレバーはあまりたくさん食べることはおすすめできません。
レバーに含まれる栄養素のうち、ビタミンAは免疫機能を維持したり、粘膜を正常に保ったりといった働きがあり、最近ではアンチエイジング効果や発がん性を抑える働きなどでも注目を集めています。
しっかりと摂取したい成分ではありますが、ビタミンAは脂溶性で体に蓄積してしまうため、過剰摂取が問題となります
私たちの体で働くビタミンAは大別すると、βカロテンとレチノールの2つにわけることができます。
緑黄色野菜などに含まれるβカロテンは、代表的なプロビタミンA(ビタミンAの前駆体)のひとつで、体内でビタミンAに変換されて効果を発揮するため、多く摂っても過剰症にはなりにくいとされています。
βカロテンのビタミンA活性量は、摂取量から考えると1/12となるため、過剰症になりにくいのです。
しかし、レバーに含まれるレチノールは、そのままビタミンAとして吸収されるため、過剰摂取が問題となってしまいます

100g当たりのビタミンAの含有量をみると、一日の摂取推奨量である700μgを大幅に超えているどころか、耐容上限量(超えると過剰摂取による健康障害の発生するリスクがある)である2,700μgも大幅に超えてしまうのです!
焼き鳥のレバー一本(約25g)食べただけでも3,500μgになり、耐容上限量以上となってしまいます。

また、1,500μgという耐容上限量内であっても、毎日摂取すると骨密度の減少や骨折といった健康被害(34~77歳の女性)があるとの報告もあります。
(出典:内閣府食品安全委員会 ファクトシート ビタミンAの過剰摂取による影響)
レバーを食べる際は、週一回程度にとどめ、一度にたくさん食べ過ぎないようにすることが大切です。
貧血改善のためにレバーは確かにぴったりな食材なのですが、食べる回数と量を必ずチェックしましょう。

ミネラル・ビタミン・たんぱく質が豊富でヘルシーなレバー。
貧血に悩む人にとっては心強い味方となる食材です。
食べ過ぎには注意しつつ、上手に食生活に取り入れたいですね。
ちなみに、レバー独特の臭いが苦手な方は、牛乳に1時間ほど漬けておくと、臭みが軽減されるそうです。
にんにくやショウガなどの香辛料を使うと、あまり臭いも気にならなくなりますので、下処理で臭みを消し、強めの香辛料や香味野菜と一緒にいただきましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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