鼻毛は天然のマスク!?鼻毛の大切な役割とケア方法について

多くの女性は、いわゆる「ムダ毛」の処理に気を使っていますよね。
脇、すね、二の腕など、部位はさまざま。
顔の産毛を処理したり、眉の形を整えたりするのもムダ毛処理のひとつです。
外出先でムダ毛の処理が甘いことに気づき、恥ずかしい思いをしたという経験は、誰しも一度くらいはあると思います。
中でも、他人から指摘されたときに顔から火が出そうになるのは「鼻毛」ではないでしょうか。
「お前、鼻毛出てるぞ」
などと素敵な男性に注意されようものなら、穴がなくても自ら掘って入り、埋まってそのまま土に還りたくなると思います……。
一見、不要に感じる鼻毛。
でも、ただ邪魔なだけではない「鼻毛」について、お話ししたいと思います。

実はないと困る! 鼻毛の働き


ほとんどの哺乳類に鼻毛は存在しています。
鼻毛は空中に浮遊する粒子をとらえ、肺に侵入するのを防ぐというとても大切な役割を担っているので、必須なのです。
天然のマスクやフィルターのような役割を持つ鼻毛。
実際に、どの程度私たちを守ってくれているのでしょうか?
トルコのHacettepe大学医学部が、鼻毛の密度によってその役割の効率に差があるのか、以下のように報告しています。
SR(Seasonal Rhinitis:季節性アレルギー鼻炎)の患者(n=233)を、鼻毛の量に応じて①ほとんどないグループ、②中程度あるグループ、③一般より多いグループの3つのグループに分けて喘息の罹患率を調査したところ、
①ほとんどないグループ:44.7%
②中程度あるグループ:26.2%
③一般より多いグループ:16.7%
と、鼻毛がないグループの罹患率は鼻毛が多いグループの約3倍という結果になったのです!
(出典:Int Arch Allergy Immunol 2011; 156:75–80)
鼻毛の有無で病気になる確率が3倍にもなるとは、鼻毛が天然のマスクとしていかに優秀な働きをしているかわかりますね。
しかし、いかに重要な働きがあるとはいえ、
「鼻毛がはみ出た顔を晒すぐらいなら、多少風邪をひいてもいい、鼻毛をなくしたい!!」
と思ってしまうのが乙女心ですよね。
では、どのようにケアをするのが良いのでしょうか?

抜くのは危険! 鼻毛のケア方法


ぶちっと抜くのが癖になってしまったという人もいるかもしれませんが、抜くのはお勧めできません。
鼻腔内の敏感な組織に損傷を与える危険性があります。
痛んだ部位から、細菌などが入りやすくなることも考えられるので、指先や毛抜きなどを使って鼻毛を抜くのは止めましょう。
鼻毛を抜いたり、鼻をいじったりすることにより鼻毛の毛根に細菌が入ってしまうと、鼻前庭(鼻の入り口部)が張れたり赤くなったりして鼻前庭湿疹や鼻せつ(発疹)を起こし、痛みが生じてしまいます。
刺激を与えると悪化しますので、鼻の内部に痛みや腫れ、赤みがあるときは極力触らないようにしましょう。
おすすめできる鼻毛ケア方法は「トリミング(カット)」です。
専用のトリマーを使うと、鼻腔内にダメージを与えにくく、必要な部位だけをカットできるので便利です。
電動タイプや手動タイプ、いろいろありますので使いやすいものを探してみましょう。
もちろんハサミでカットしてもOK!
あまり先のとがったハサミを使うと、思わぬケガの原因になるので気を付けてくださいね。
ポイントは、鏡で確認したときに邪魔に感じる毛のみをカットすること。
見えないほど奥に生えている毛をカットしようとすると、鼻腔内部を傷つける可能性も高くるうえ、鼻毛本来の働きであるフィルター機能も落ちてしまいます。
奥に生えている毛はそのままにして、鼻毛の重要な働きを妨げないようにしましょう。
また、除毛クリームを鼻毛に使用するのは絶対にやめてください。
鼻腔内の繊細な皮膚と粘膜がダメージを負う可能性が高いうえ、刺激臭があるものも多く、さまざまなトラブルの原因になります。
鼻毛ケアはトリミングでおこないましょう。
トリミングの唯一の難点は、数日で伸びてしまうこと。
鼻毛などの体毛は加齢や男性ホルモンの影響で毛周期が長くなるため、年を取ると長く伸びる傾向があるといわれています。
体調や肌に老化を感じたら、より鼻毛ケアにも気を配ったほうが良いかもしれませんね。

周りから指摘されるとものすごく恥ずかしい思いをし、他人に指摘するのも難しい、最も厄介なムダ毛ともいえる反面、私たちの体を細菌やウイルスから守るという、とても大切な働きを担っている鼻毛。
こまめなケアで、上手に付き合っていきましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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