お肌の仕組みを知ろう!真皮のはなし

お肌の仕組みを知ろう!真皮のはなし

以前、皮膚の構造で主に表皮についてお話ししましたが、今回のテーマは真皮です。
真皮は表皮の下部に存在し、表皮の数倍の厚みがあり、皮膚の大部分を占めています。
真皮には表皮と違い、血管やリンパ管が通っているため、水分・栄養補給や代謝物の排泄をおこなうことができます。
真皮に存在する血管は、外界からの物理的・化学的刺激や神経性因子の刺激などの影響を受けて変化し、赤ら顔や目の周りのクマなどを生じさせることもあります。

また、真皮には自律神経が分布し、起毛筋・汗腺の働きをつかさどり、更に知覚神経の終末は外界から温覚・冷覚・触覚(圧覚)・痛覚を受け入れ、脳に伝達する役割を担っています。
表皮より複雑な働きを持ち、かつシワやたるみなど、加齢の悩みに多くかかわる、真皮についてお話しします。

真皮の構造

真皮と表皮は、基底膜と呼ばれる0.1μm(マイクロメートル)というごく薄い膜を介してつながっています。
基底膜は、真皮と表皮という全く異なる組織を結合するために特殊で強固な構造をとり、表皮が真皮からはがれないようにしています。
また、ターンオーバーの調整など、表皮や真皮の様々な機能をコントロールしています。
真皮は、乳頭層と乳頭下層、網状層の3層により構成されています。

◆乳頭層…真皮上部には乳頭突起と呼ばれる突起が林立し、表皮側からの表皮突起と組み合わさるように向かい合っています。
この突起間で囲まれた部分を乳頭層と呼びます。
加齢により、乳頭の数は減っていき、表皮との結合部分は平坦化していきます。
この結果、皮膚は思うように伸縮しなくなり、徐々にたるんできてしまいます。
◆乳頭下層…乳頭層の最下部で、構成成分は乳頭層と同じです。
◆網状層…真皮の下層部分で、大部分がコラーゲン線維(膠原線維)やエラスチン線維(弾性線維)で、そしてその間を埋める基質からできています。

基質には、プロテオグリカンが含まれ、ヒアルロン酸と会合体を作り、ゲル状(半流動体)を維持しています。
コラーゲン線維が組織の形状を保つ役割をし、その間をエラスチン線維が縫うように走行し、皮膚に弾力を与えています。
表皮の場合と違い、真皮にははっきりとした層の境目はありません。
乳頭層では線維は細く、まばらに垂直方向に走行する繊維が多いのですが、網状層では太い線維が密集し、多くは水平方向に走っているのが特徴です。
その他、真皮にはいくつかの細胞組織があります。
線維の間には、線維芽細胞が点在し、細胞外マトリックスの合成や代謝をおこなっています。
細胞外マトリックスとは、細胞と細胞の隙間を埋める、網目構造やゲル構造をとる高分子の複合体のことで、コラーゲンやプロテオグリカンなどの糖たんぱくの他、エラスチンやヒアルロン酸から出来ています。
以前は細胞を支えるためだけの物質だと思われていましたが、現在では細胞の代謝や増殖など、様々な活動に影響を与えることが分かっています。

また、アレルギー反応を誘起するヒスタミンなどを放出し、炎症や免疫反応など、生体防御機能に重要な役割を持つマスト細胞(肥満細胞)と呼ばれる細胞も存在します。
肥満細胞とはいわれていますが、肥満症とは関係なく、マスト細胞が外敵を飲み込み、大きく膨れた姿からつけられた名前です。真皮のはなし_皮膚の構造以上、今回は真皮についてお話ししました。
以前お話しした表皮とはずいぶん異なる構造に、驚かれた方もいるのでは?
表皮と真皮をあわせると、成人(体重50kgの場合)で約4kgにもなります。
皮膚は、私たちの体を覆う外界との境界ですが、生命の維持に不可欠なたくさんの機能を有する重要な器官であると、改めてご理解いただけたのではないでしょうか?

次回は、細胞外マトリックスを形成する成分のひとつ、プロテオグリカンについてお届けします!
少し聞き慣れない成分ですが、ヒアルロン酸に近い成分で、保水性に優れ、美肌にとってとても重要な成分なので、ご期待下さい!

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