【後編】あれ・・私のにおい変わってる(汗)この時季気になるもう一つのにおいケアについて
においケアでもう一つ、
「年齢が上がるごとに、においが強くなってなっている気がする・・・」
と、加齢にまつわるにおいを気にされている方も多いのではないでしょうか?
今回は、いわゆる加齢臭について、その原因とケア方法をお話しします。
汗だけじゃない?! もうひとつ気になるにおい・・・加齢臭とは??
「おやじ臭」などとも呼ばれる加齢臭。
中高年層の特徴的な体臭で、ノネナールという成分が主な原因とされ、一般的には古い油やろうそく、古本、枯草のような、脂臭く青臭いにおいがするといわれています。
男性特有のにおいだと思っている方もいるかもしれませんが、女性でもおこることが報告されており、気になるという方も多いのではないでしょうか?
加齢臭は、汗ではなく皮脂が原因で起こります。
ノネナールは、皮脂に含まれる成分のひとつであるパルミトレイン酸が酸化することによって発生します。
26歳から75歳までの被験者の体臭を分析した試験では、ノネナールは40歳以上でのみ検出されたとのこと(出典:Journal of Investigative Dermatology Vol. 116, Issue 4, April 2001, Pages 520-524)。
40歳以上からしか検出されないとは、加齢臭との名前は相当であると言わざるを得ませんね。
加齢臭を抑えるにはどうすればよい? デオドラントが逆効果になることも!!
では、気になる加齢臭はどうケアすればよいでしょうか。
まず重要なのは皮脂や汗のケアです。
朝晩のシャワーや入浴で、余分な皮脂や汗はしっかりと洗い流し、清潔を保つようにしましょう。
日中で入浴が難しいときは、皮脂や汗を拭きとることも有効です。
また、デオドラント製品の使用もおすすめです。
ただし、このときの香りの選択には注意が必要です。
加齢臭をマスキングするために24種類の天然精油を試験した結果、レモンやベルガモットなどのシトラス系の香りやペパーミントの香り、ローズやラベンダーなどの香りは加齢臭をマスキングする効果が確認されましたが、シダーウッドやベチバーなどのウッディ系の香り、ムスク系の香りを用いると、マスキング効果が得られないばかりか、かえって加齢臭のにおいを際立たせてしまうことが報告されています(出典:J.Soc.Cosmet.chem.Jpn 34(4)379-386(2000))。
いくら自分の好きな香りであったとしても、加齢臭ケアで用いる場合、ウッディ系やムスク系の香りのものを使うのは考え直した方がいいかもしれません。
シトラス系やグリーン系の香りを選ぶのがおすすめです。
汗ケアとは少し違うケアが必要な加齢臭ケア。
皮脂が原因となるため、耳の後ろや背中などケアが大切なので、体を洗うときに意識するようにしましょう。
[執筆者]
船木 彩夏
化粧品メーカー研究員
<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士一般指導員
・健康管理能力検定1級
[監修]キレイ研究室編集部