
後ろ姿の美しさを目指すなら背筋を鍛えるだけじゃ足りない?意識するのは骨盤です。
背中がキレイで、後ろ姿が美しい人って、素敵ですよね。
しかし、意外と年齢が出やすくケアがしづらいのも背中・・・どうすればよいのでしょうか?
今回は、日本コアコンディショニング協会 副会長の石塚利光さまにお話を伺いました。
背中美人を目指すためのポイントは?
ふとした瞬間に鏡に映る自分の後ろ姿。思ったよりも背中が丸まっていたり、厚みが増したように感じたことはありませんか?
「背中美人になりたい!」と、背中の筋トレやストレッチに励む方も多いですが、実は背中だけを鍛えても美しい後ろ姿は手に入りません。
背中をスッキリ見せるためには、背中そのものではなく「骨盤の位置」がカギを握っているのです。
おばあちゃんの背中が大きく見えるのは骨盤の影響?
高齢の方の背中が丸く見えたり、厚みが増したように感じることってありますよね。
実はそれは、骨盤が後傾しており、更にその状態を続けてきたことが大きな原因と考えられます。
骨盤が後傾すると、背中全体が丸まり、肩甲骨が広がり、頭が前に出たいわゆる「おばあちゃんの姿勢」になってしまいます。
この姿勢では、いくら背中の筋トレをしても、背中のラインが美しく整うことはありません。
つまり、背中をスッキリさせたいなら、まずは骨盤の位置を整えることが重要なのです。
「肩甲骨を寄せる」だけでは不十分、骨盤を立てることが大切!
背中をキレイにするため、多くの人が「肩甲骨を寄せる」「背筋を伸ばす」といった方法を意識しがちです。
実際に、そのようなエクササイズをおこなっている方もいるでしょう。
しかし、実は骨盤が後傾したままでは、どんなに肩甲骨を寄せても本来の位置に戻りません。
骨盤が後傾していると、背中は丸まりやすく、反対に骨盤が前傾しすぎると腰を過剰に反らせる「反り腰」になってしまいます。
背中を美しく見せるためには、骨盤をニュートラルな位置に整えることが重要です。
骨盤を立てるための簡単なポイント
・足をまっすぐ揃え、膝を軽く外側に回す
・お腹に軽く力を入れる
・上の2つをしたまま、背が高くなるように背筋を伸ばす
こうすることで骨盤が適切な位置に収まり、背中全体がスラッと伸び、自然と美しいシルエットが作られます。
なので、背中をキレイに見せるための肩甲骨の正しいリセット方法は
1)骨盤を立て、ニュートラルな位置にする
2)一度、肩をぐっと上に持ち上げる
3)そのまま力を抜くようにストンと落とす
という順で行うことです。
こうすることで自然と肩甲骨が正しいポジションに戻り、無理なく美しい背中を作ることができます。
ストレッチポールで簡単に骨盤リセット
骨盤の位置を整えるには、ストレッチポールを使った体幹ケアが効果的です。
ストレッチポールに骨盤、背骨、頭を乗せて仰向けになるだけで、骨盤と背骨のバランスがリセットされ、肩甲骨も正しい位置に戻りやすくなります。
ストレッチポールをお持ちの方は、簡単にできる体幹ケア習慣を身につけましょう。
・夜寝る前 → ストレッチポールの上に仰向けになり、深呼吸を5回
・朝起きたら → 軽く肩甲骨を寄せるストレッチ
この習慣を取り入れることで、無理なく背中美人を目指せます。
もし、ストレッチポールをお持ちでない場合、ストレッチポールを導入いただいている施設やクリニックで体験することが可能です。 是非、一度お試しください。
背中美人=骨盤の位置が整っている人
「背中をキレイに見せたい」と思ったら、まずは骨盤の位置を整えることが第一歩です。
背中だけに意識を向けるのではなく、体幹や骨盤をしっかり整えることで、自然と美しい後ろ姿が手に入ります。
そして、骨盤を意識して歩くことから始めてみませんか?
正しい骨盤の位置を意識するだけで、あなたの背中は見違えるように美しくなりますよ。
執筆者
石塚 利光
国内最大規模の運動指導者団体 日本コアコンディショニング協会 副会長
ペンシルベニア州立カルフォルニア大学大学院 修士号 / 元福岡大学教員
アメリカンフットボール USAチーム、プロバスケットチーム「名古屋ファイティングイーグルス」(Bリーグ)、プロ女子バレーボールチーム「クインシーズ刈谷」(Vリーグ)、空手形日本代表本 一将選手・・・など、トップアスリートへの指導実績多数
日本コアコンディショニング協会では副会長として運動指導者への指導やストレッチポール(R)などの体幹ケアツールの使用方法を監修。
また、株式会社LPN「アシスティック(R)」は元水泳日本代表トレーナー、現ウエイトリフティング日本代表トレーナーの桑井太陽氏と共同開発をおこなうなど、トレーニングアイテムの開発にも従事している。